探偵に向いてない先生 第2話
ブルーフォレストは、立花学園から二駅ほど離れたところにある小さな店だった。
「すみません、まだ開店前で…」
奈良が店の中に入ると、扉近くにいた40代と思われる大柄な男にそう声をかけられた。
「ごめんマスター、私の知り合いなの。ちょっと席借りるね」
店のカウンターの中からリカが顔を覗かせた。制服じゃないからか、学校にいるときと少し雰囲気が違う。
マスターと呼ばれた男は、無言で頷き、扉を開け外に出て行った。
「ありがと。来てくれて」
「…もしかして、ここで働いてるの?」
「うん」