マガジンのカバー画像

読書日記 本はともだち

17
運営しているクリエイター

記事一覧

読書日記「愛がなんだ」

読書日記「愛がなんだ」

角田光代著「愛がなんだ」

映画がちょっと気になっていたところ、原作が角田光代さんだと知り小説を読んでみた。恋愛で、いわゆる都合の良い人になってしまう人をさすがの描写力で書いていてところどころで頭が真っ白になった。
主人公の山田テルコは、好きになった人(そしてちょっと恋人っぽくなった人)・マモちゃんに執着し、彼からくるあらゆる自分本位な依頼を「ちょうどよかった、私もいま」と返事をしてほいほいと引き

もっとみる
読書会0110 「High and dry (はつ恋)」よしもとばなな

読書会0110 「High and dry (はつ恋)」よしもとばなな

「読書会やっててよかったな〜」とミナちゃんが言った。なんとなく話したいというだけでzoomつなぎましょうっていうの、少しハードル高いもんね。楽しいね。にこにこ。

今年第1回目の読書会、私がオススメした本はこちらでした。

なんとなく、心が明るくなるようなかわいい恋の話をしたいな〜と思って選んだのだが、話しているうちに「そのキュウくんて…!ていうか男ってドイヒー」みたいな、男たちよ!論で盛り上がっ

もっとみる

A子さんの恋人

読書会メンバーのユリちゃんと作家の島本理生さんがほぼ同じ言葉(登場人物がいじわるで良い)を使っておすすめしていた漫画「A子さんの恋人」を読む。主人公のえいこちゃんが、ニューヨークに残してきたアメリカ人の恋人(A君)と、渡米前に付き合っていた元彼(A太郎)との間で揺れ動く恋愛漫画である。A君もA太郎も、どちらもえいこちゃんのことを好き。かなり本気で好き。一緒に生きていきたいレベルで好きだ。それはえい

もっとみる
オンライン読書会・ユリちゃん推薦「腐女子のつづ井さん」

オンライン読書会・ユリちゃん推薦「腐女子のつづ井さん」

仕事の資料以外でほとんど読書ができていないのだが、友人とくだらない話をしたくなって読書会を開催した。私は今、動物医療や愛護に関して活躍された方の自伝の聞き書き(いわゆるゴーストライター)の仕事をしている。合間に、息抜きのために読んでいる「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」を今回のおすすめ本にしたのだが、忙しくて準備を全くしておらず「犬も猫もどっちも可愛いし楽しいの!」という発言に終始し「今日の

もっとみる
読書会@ミナちゃんち 島本理生「ファーストラヴ」

読書会@ミナちゃんち 島本理生「ファーストラヴ」

一見そう悪くは見えないこと(むしろ、良いことに見えたりするようなこと)。そのなかに「これ実は暴力なんじゃないだろうか?」と思えることがある気がする…ということを何年か前から考え始めた。殴られたり、罵られたりではないこと。教育という名目だったり、好意でくるんであったり「それ、やられている本人にも責任があるんじゃない?」と言いやすかったりするようなこと。それを考えるきっかけになったのは、わたしが受ける

もっとみる
読書会@パパスカフェ新宿 「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」花田菜々子

読書会@パパスカフェ新宿 「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」花田菜々子

読書会メンバー・ユリちゃんの推薦本を課題図書に行われた秋深し読書会。

場所は、新宿タカシマヤタイムズスクエアのなかにある「パパスカフェ」です。天井がとても高くて(3〜4階分吹き抜けている)気持ちよく、1年の350日くらい新宿にいた頃はよく行っていました。ティーラテと、カマンベールチーズを挟んだサンドイッチがおいしいです!

このメンバーの好きなところって、たとえば予約ができない人気店での待ち合わ

もっとみる
読書会0908@崎陽軒本店 綿矢りさ「かわいそうだね?」

読書会0908@崎陽軒本店 綿矢りさ「かわいそうだね?」

「崎陽軒でアフタヌーンティが食べられる」という情報をメンバーのひとりがもたらし、それについて私が思い浮かべたのはよく駅の地下とかで売ってる「ギョウザ(ラーメンとか天津飯もある)に見えるけど、これ、ケーキです!」というやつだった。

こういうのですね。ニンニクは入っておりません。そうでしょうね。しかしすごいクオリティですね。

実際はこんな感じ。ちゃんとアフタヌーンティーだった。

唯一中華っぽいの

もっとみる
読書会「最初の悪い男」

読書会「最初の悪い男」

久しぶりの読書会@新宿御苑。
今回は課題図書「最初の悪い男(ミランダ・ジュライ著)」を全員で読んでくる企画だったのだが、この本…文化がちがうというかさすが岸本佐知子さんの翻訳本というか珍小説、登場人物に驚くほど共感できなかった。それは私だけではなかったらしく、なんとなく本の話にならない4人であった。
ので、ぽつぽつ本以外の話をした。集まるようになって1年以上たつのだが、大学時代の友人ミナちゃん以外

もっとみる
「仕事の話」木村俊介

「仕事の話」木村俊介

社内で続けて2件権利関係のトラブルがあったので、弁理士事務所へ相談に行ってみた。上の人たちは「滅多にないことだし、事故だと思って」と言っていたけど(おおらかである…)そもそも契約書になにか問題があるのではないかしら、と思ったのだ。
私が勤める会社はデザイン事務所なので、著作権をはじめとする知財関連についてのトラブルは当然出てくるのだけど、法律って本当に難しくて、何度勉強会やセミナーに出ても分からな

もっとみる

読書日記:「世界の美しい女性たち-THE ATLAS OF BEAUTY-」

女の人って、笑うと全員かわいくてキレイよね〜! と、正直なところ思っている。確かに街を歩いていてぱっとひとり目立つキレイな人はいる。世の中にはびっくりするほど美しい造形の人もいる。最近では松たか子さんを見たときそう思った。誰がホンコンさんじゃい、と思った。
でも、女優さんじゃなくてもどの女性も、一度知り合って話したり仕事をしたりすると、全員強い魅力があって、それは人によってよくぞこんなにと思うほど

もっとみる
味方を増やしていくこと

味方を増やしていくこと

若い頃は、「恋人さえいればなにも怖くない」と思っていた。
きっと私が本当に怖いものは、霊でもなく893でもなくドリカムでもなく(なんかこわいのです美和ちゃんて私)寂しさだったのだと思う。
自分にとって、こんなひどいことはもうそうないだろうと思うような寂しさを恋の失敗で味わったとき(しかもそうはっきりと思った場所が、雨の降る墓場だった。確かに私の心は一度死んだのだが、心と現実が一致するにもほどがある

もっとみる
かこさとしさんに。

かこさとしさんに。

昨日、ブクログにレビューを書いた。

今日のニュースを知らずに。

人は亡くなるとき、その人のことを好きだった人たちに
きちんと知らせているんだな〜と思う。

私の心のなかにはいつもだるまちゃんとてんぐちゃんがいて
辛いときは3人で手作りの帽子をかぶりあったり
凧揚げをして遊んだりしているのだ。

かこさとしさんが、天国のおいしい水で作った
お酒やお茶やコーヒーを飲みながら
幸せな気持ちで 下界を

もっとみる
「みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子訊く 村上春樹語る」

「みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子訊く 村上春樹語る」

読書会のメンバーであり村上主義者であるミナちゃんと話していたとき、この本だけなぜか読み進められない、という話で意見が一致した。

私なんて、この本を一度どこかでなくして買い直している。ありえないことだ。
その珍現象の理由を私もミナちゃんも自分なりに考えていて、思い切って告白しあったらそれも一致した(書いていてもう笑っちゃう…)

理由:川上未映子への嫉妬で文章が全然入ってこない

バカだね〜! 

もっとみる
月イチ読書会@青山ウエストガーデン

月イチ読書会@青山ウエストガーデン

今月は、カフェマニアのゆりちゃんの提案で青山ウェストガーデンで
読書会を開催しました。

テーブルの間が広い。ウエイトレス(って感じがよく出てる制服)の女の子たちがなんとなくレトロで、しっかり教育されていて、でも人間ぽくて、かわいい。天井が高く、内装がとても素敵。食器はピカピカに磨かれた銀。
窓には格子がはめてあって、外にはウッドデッキのテラスと…
山本KIDさんのお別れ会に集まる人々が見えていま

もっとみる