- 運営しているクリエイター
記事一覧
かけた時間でひろったものたち
電車で15分の距離を
3時間かけて歩いた
電車で3分の距離を
1時間かけて歩いた
電車に乗ればすぐの距離
歩いた時間は
視覚、聴覚、嗅覚、触覚をつかって
いろんなものをみつけた時間
あたまのうえ一面を覆う白い雲
ひと足早く咲いてうつむくひまわりみっつ
川の上にはみ出してしげる木の枝葉
こちょろこちょろ誰が聞かなくてもひびくみずのおと
道を譲って車道側を歩くお兄さんの優しさ
わたしはいろんなものでできている
自分が惹かれるひとりひとりを見ながら、
わたしはこの人にはなれない。
こういう存在にはなりきれない。
と思っていた。
それは身近なあの子であったり
遠くのあの人だったり
こうだったらいいのにと思うじぶんの姿だったり。
目の前にある存在を見て、そこに至らないじぶんに悲しささえあった。
だけど、ここ数日でちょっと気づいた。
自分が何に惹かれるか、だとか
惹かれるいくつもの在り方を選
「受け容れてほしい」を包みたい
ひとはみんな、
なんて書き出すと物事をわかったようなはなにつく言い方になるかもしれないけれど
それでも、ひとはみんな
じぶんのことを受け容れてほしいって
思ってるんじゃないかとおもう。
男のひとも、女のひとも
こどもでも、いわゆるおとなでも
成功者とたくさんのひとに褒め称えられるひとも
じぶんは孤独だとうちひしがれるひとも
みんなに笑顔をふり蒔いて咲かせるひとも
ひとりの世界に
下書きに残された7月7日
地上から見た空はいちめん灰色の雲で
いまにも雨が降りそうだけど、
そのずっとむこうがわで
今夜ふたりは出逢うのだ。
あいにくの目隠し空模様に
落胆する人々のことはつゆ知らず、
毎年くりかえす逢瀬のときを
また今年も迎えられたと、
誰に見られなくとも
ただひとときだけ瞬いて
夜をこえていくのだろう。
あたまのなかをそのまんま
何か考えてたはずなんだけど、iPhoneのメモに「考えごと」って新規フォルダを作ったとたんに忘れてしまった。
わたしの人生いつもそんな感じ。忘れっぽくて困っちゃう。
思えばいつも頭の中に言葉は浮かんでも、書き留めておくことができなくてさらさら消えていく。
何かあったな、とその影を思うことはできても、実態が何だったのかは不明のまま時間が過ぎてまた次の頭に変わっていく。
こうして文章を書いてる
深夜のぶどうと、母のこと
深夜にぶどうをたべていると、受験生の頃を思い出す。
あのときわたしは18歳で、学校と家を往復して、起きている時間のほとんどを勉強にあてていた。
勉強のほかは、食べることとトイレくらい。
楽しみはいつも夕食。学校帰りの父の迎えの車のなかで、10分もすれば家に着くのにわざわざ電話をかけて「今から帰るよ、今日の夜ごはんはなに?」と母に聞いていた。
そう、受験生の頃、母はまだ元気で生きていた。
薪ストーブに感じるもの
肌で熱と空気の流れに触れる
目で炎と光の揺らめきを見る
鼻で薪の生きていた香りをかぐ
耳で木が弾けるパチパチという音を聴く
味覚以外の五感を使って感じるのが、薪ストーブのいいところ。
ただでさえ暖かいのが大好きなわたし。ゆらゆら揺れる火を見つめれば心が落ち着き、パチパチと木が燃える音に静けさを感じ、生きていた木の香りが鼻から抜けて脳が鎮まる。
薪ストーブから離れられないのは、それらのこ