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ふくしっぽいはなし

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ふくしの話をなんとなく
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障害を悲観しなければならないワケ

障害を悲観しなければならないワケ

障害が我が身に降りかかった時に
悲観しなければならない人は
これまでたくさんおられたことでしょう。

それはきっと、
この社会が障害のある人を受け入れてこなかったことを
ちゃんと知っているからなんだと思います。

どうも、こぶたです。

知る機会を剥奪されてきたということ
これまでは自ら障害の世界に
積極的に関わらなければ
障害を持った人生の生き方はわかりませんでした。

どんな生活をし、何に喜び

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いつか障害のあるひとが当たり前に暮らす日!私の描く未来予想図

いつか障害のあるひとが当たり前に暮らす日!私の描く未来予想図

かつて福祉が措置から契約に変わろうとしていた時代、
「福祉がサービスになるなんて…」
という声が、内外から上がりました。

あれから20年以上が経ちました、

どうも、なぜか幼少期から
障害のある人たちの世界にどっぷり浸かって生きてきた女、こぶたです。

何者なんだろう…、
と期待させておきながら、なんのキャリアもないただの主婦で申し訳ありません。

この20年の変化あれから20年。
福祉は施しで

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繊細さんは牙を剥く?

繊細さんは牙を剥く?

繊細さんと言う言葉がこのところよく私の目につくところに流れてきます。
どうもこぶたです。

まず初めにお伝えしておきたいことは、
人はみな、感じ方も捉え方も、受け取る事実さえもそれぞれに違っている生き物だということです。

「当たり前でしょ?」「そのくらいできないの?」「わかるでしょ?」が通じるのは
ある程度似通った背景を持つ一部の間でのみ通用する通念なのかもしれません。

繊細さん?
繊細さんと

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車椅子の旦那との生活から考える、“障害”とは?

車椅子の旦那との生活から考える、“障害”とは?

こんにちは。
車椅子の夫と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたです。

旦那が車椅子ユーザーだと知ると大抵の人が
「大変ね」「偉いわね」
と言います。

車椅子の障害者と結婚することは
偉いことなのでしょうか?

そういう人は大抵、車椅子ユーザーの生活実態を知りません。

私が彼を介護しているというのが
大抵の人が想像していることなのかもしれません。

では、実際はどうなのでしょう?

旦那の生活

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“普通“という概念について息子と話す

“普通“という概念について息子と話す

こんにちは。
車椅子の夫と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたです。

息子と出かけた帰り、
息子がこんな質問をしてきたので
息子と“普通“について話してみました。

息子「ねぇ、ママはどこで普通の言葉を習ったの?」

私は息子には関西弁で話します。
普段は標準語に近い言葉を使います。

息子は標準語に近い言葉を話します。

以下は私と息子の会話です。

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普通って?

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車椅子親の子である息子が、初めて自分以外の車椅子親をもつ子どもに出会った日に言ったコト

車椅子親の子である息子が、初めて自分以外の車椅子親をもつ子どもに出会った日に言ったコト

はじめまして。
車椅子ユーザーの旦那と、5歳の息子がいる普通の主婦をしています。
こぶたと申します。

突然ですが、あなたはCodaという言葉を
聞いたことがありますか?

Wikipediaには次のように書かれています。

Coda,Children of Deaf Adults)とは、ろう者の親を持つ聴者のことである。

Codaはその手話と口話と日本語との
独特の世界で育っていくことから

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他人の尺度で人は測れないという話

他人の尺度で人は測れないという話

問題です。

福祉系の大学を卒業し、
介護ヘルパーの資格を持ち、
介護職経験・相談職経験があります。
車椅子ユーザーと13年暮らしていて、身体介助もします。

そんな私に初対面の障害者や高齢者の介助は出来るでしょうか?
誰にでも偏見なく、隔たりなく接せられるでしょうか?

種類は違えど、障害があるもの同士なら
分かり合え、助け合えるでしょうか?

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イカを焼く謎の儀式に行ったら、全てがあまりに温かかった話

イカを焼く謎の儀式に行ったら、全てがあまりに温かかった話

雪国の1月だというのに、
この冬はまだ2~3度うっすら積もった程度。

例年は降らなくとも、道端には雪があるはずのこの時期に
気温10℃、空は青空。
まるで3月の終わりのような空。

その中でたくさんの園児や保護者が
細い竹の棒の先に餅やスルメをぶら下げて
園庭に集まっている謎の光景。

どうも、車椅子の夫と5歳の息子と暮らす主婦こぶたです。

息子の通う保育園には
園行事として“ どんど焼き”が

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私の中にあった“ 当たり前のあり方 ”を手放した話(育児の話)

私の中にあった“ 当たり前のあり方 ”を手放した話(育児の話)

「〇〇くんはおうち帰って、これからEテレタイムかな?」
ニコニコしながら言う保育園の先生に
「Eテレ、見せてないんです…。見れないんです。」
と困り顔でほほえんで驚かれたのは、息子が2歳児クラスの時だった。

車椅子ユーザーの夫と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたですどーも。

そういうものだと思っていた私もEテレを見て育ち、
もちろん自分も子どもにEテレを見せるのだろうと信じて疑わなかった。

赤ち

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グリーンピースから考える障害

グリーンピースから考える障害

こんにちは。車椅子の旦那と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたです。

息子の特性とグリーンピース昨日、自転車でスーパーに買い物に行った。
野菜コーナーを見ていたらグリーンピースが売っていた。
1パック198円。
2パックは欲しいが、少し高い。

諦めて次のコーナーに行こうとしたら
見切り品コーナーに山と積まれたグリーンピースを見つけた。

この地域の人はあまり鞘付きのグリーンピースに馴染みがないらしい

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できなくてもいいんだよ、天国のスプーン

できなくてもいいんだよ、天国のスプーン

こんにちは。
車椅子の夫と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたです。

天国のスプーン皆さんはご存知でしょうか?いつだったかこんな話を耳にしたことがあります。

人は死ぬと神様にスプーンを渡されます。天国に行く人も地獄に行く人も違うことのない同じ柄のとても長いスプーンが渡され、違うことのない美味しそうなごちそうがテーブルに並びます。

地獄の様子を見てみましょう。みんな柄の長いスプーンを持ち、我先におい

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混乱の時代を生きる

混乱の時代を生きる

車椅子の旦那と5歳の息子と暮らす主婦、こぶたですどうも~。

社会性を持つ生き物

人は人の手を借りないと生きられない

ということを自認しているかどうかで
生きやすさは格段に変わる。

諦念は時に、人に余裕を与えてくれる。
ある人はそれを割り切りだと言う。

自分の限界を知っている人は強いと聞いたことがある。

私たちは社会性を持ち、互いの能力の凸凹を補い合い助け合う生物。

そう感じたのはコロ

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“障害者”と呼ばれる人たちの世界に20年間、片足を突っ込んできた私の得たもの

はいどうも。車椅子の旦那と5歳の子どもと暮らす、平凡主婦のこぶたです。今日は私がこれまでの経験から得たものについて、個人的な偏見をたっぷり含んで(悪意はない)お話をしたいと思います。

知って欲しいこと障害がある人ってよく知らないから、なんだか怖いような気がして触れようとしない人が多いのが現実なのだけれど、1歩近づいて触れ合うと
そのひとりひとりは他の人と変わらず各々豊かで素敵な人たちだということ

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