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言わなくていいこと を 言っちゃう 三島由紀夫 『不道徳教育講座』より

やたらに人に弱味をさらけ出す人間のことを、私は躊躇なく「無礼者」と呼びます。

とは、三島由紀夫の言葉。

著書「不道徳教育講座」の「告白するなかれ」の項に書かれています。

有名ですし、Twitterでも一時期バズっていたので、ご存じの方も多いかもしれません。

事実、私もかなり前にこの言葉を記した画像をTwitterで見かけ、「いいこというわぁ」と保存した記憶があります。

そして、それから何ヶ月たったか。

この間ふと本屋に向かった際に、読みたい本をメモしていたリストのうちに三島由紀夫の「不道徳教育講座」があったことに気付き、検索したところその本屋に置いていることが発覚。

ぱらぱらと立ち読みしてみて、なかなかおもしろそうだったので、山田詠美の「ぼくは勉強ができない」とともに購入しました。

こちらの山田詠美の本も、読みたい読みたい思いながらずっと手に取れていなかったので………

今は寝る前にちまちま読んでいます。(特に不道徳~の方)

この三島由紀夫の本はひとつの項あたり2~3ページ程度の軽い所感、エッセイなので読みやすいです。

前に読んだ三島由紀夫の作品「仮面の告白」が、それなりにおもしろいと思いつつも、そのページの重さにぐったりしたことを考えると本当に手軽!

しかも、内容もなかなかで。

処女という概念は精神的なものである。
バカっていろんな種類があるよね。

そういう、なんというか、身近?というか高尚とは言いがたいテーマも多く、なかなか興味深いです。

三島由紀夫って、漠然と「マッチョイズムの人」っていうイメージが世間にはあるけど、それにめちゃめちゃ憧れてたってことは、逆に本人は結構繊細な乙女(正しいのか?)な部分があったのかなぁなんて思ってしまいます。

このインタビューとか聞いてると、本当に。

三島由紀夫は太宰治のことを嫌っていましたが、太宰のなかの「少女性」とでもいうか、そういう部分が同族嫌悪的な感じで、自分を見ているようで嫌だったのかなぁなんて。

そんなことを思います。

何はともあれ、この「不道徳教育講座」読みやすくてなかなか興味深かったです。よろしければぜひ!

ではでは

ここまでお付き合い頂きありがとうございました!

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