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業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社 その5.15 私の推したい会社 当たり前過ぎて意識しなくなっていること 

 私の推したい会社は、業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社です。

 その理由を一言で言えば、業務で使われる程最先端で信頼性が高い技術を民生用に昇華して日々の暮らしの中に活かせるからです。

 

今までの経緯
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 具体的には例えばソニーさん。

 その1.0では民生用の製品は皆さんの染みの少ない放送業務用制作機材に絞ってご紹介し、今後の期待感まで吐露させて頂きました。その辺りはこちらをお楽しみ下さい。

 如何でしょうか。街で見かけるソニーさんの製品とは全くの異なるプロフェッショナル向けの機能美を感じる製品群って素敵ですよね。
 このとんでもない高価な業務用製品向けの技術が民生用にもフィードバックされていると思うと、何かお得感を感じませんか?
 というオチでした。

 その1.1はソニー・インタラクティブエンタテインメントグループさん。研究所が手掛けた際物(きわもの)を民生用、しかもゲーム機という最も大衆ウケするプラットフォームにというお話でした。

 その1.2は、ソニーさんとCBSソニー(ソニー・ミュージックスタジオ)さんの話です。ソニーさんの民生用製品を元に、ソニーさんとCBSソニーさん(ソニー・ミュージックスタジオ)さんが業務用製品を共同開発され、余りの好評のためにその業務用製品は、今ではまるで民生用製品の様に販売されているという珍しいお話でした。

 その1.3は、業務用の可搬型テープレコーダーが、私的な演奏会や鉄道·自然等の生録音のニースに応える形で民生用製品に仕立てられ大ヒットしたというお話でした。その名はカセットデンスケ。

 その2は、鉄道や機械等に用いられる業務用の電気モーターが、家電として掃除機、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの民生品の心臓部として転用されるというお話でした。

 その3は、流体力学と誘導機技術(誘導電動機(モーター)・誘導発電機(発電機)ともに成り立つ技術)から始まり電力インフラやエレベーター等の業務用機器をしつつ、扇風機から始まりエアコン等の民生用機器へその技術を展開されているというお話でした。

 その4は、造船業から始まり鉄道車両、航空宇宙、エネルギー・環境、精密機械・ロボット分野等でプロフェッショナル向けのソリューションを提供されていて、その技術を二輪車、ATV(四輪バギー車)、多用途四輪車、パーソナルウォータークラフト「JET SKI®」といった民生品に生かされいる会社のお話でした。

 その5.00から連作で時計メーカーさんを推したく、その前フリとして時計の歴史をご紹介しました。

 その5.01は、時間軸は明治少し前辺り以降、地理的には日本に絞り今日的な時計の価値についてその背景を共有させて頂きました。

 その5.02は、鉄道網の発達と時計について振り返ってみました。

 その5.03は、義務教育の普及と時計について振り返ってみました。当たり前過ぎて意識しなくなっている程陳腐な内容ですが、網羅性という意味で抑えて執筆しました。赤面する程基本的な内容も恣意的に含まさせて頂きました。

 その5.11は商社として輸入時計の販売と時計修理を開業し、業務用製品と民生用製品をしたたかに糾(あざな)いながら時計の分野で世界的な地位を築いたセイコーグループさんにまつわる私的なエピソードのご紹介でした。

 その5.12は、セイコーグループさんの業務用製品と民生用製品を逆境をも成長の機会としてしたたかに糾(あざな)ってきた歴史を第二次世界大戦直後頃まで振り返ってみました。

 その5.130も、その5.12に引き続きセイコーグループさんの業務用製品と民生用製品を逆境をも成長の機会としてしたたかに糾(あざな)ってきた歴史を1960年代後半頃まで振り返ってみました。

 その5.131では、その5.130でご紹介したグランドセイコーというある意味で日本の時計産業のフラッグシップの製品とも言えるラインナップについてのエピソードをご紹介しました。

 その製造工房を見学する機会を得て感動…

 その5.14では、水晶時計。所謂クオーツ時計。電子化についての激動期のお話でした。時代に則してビジネスモデルまで手が入ったのには感動すら…

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 そして今回は、読者の皆様も馴染みがある1990年代からの軌跡です。

 「クオーツ時計の大量生産はその時計価値の低下をもたらしました。」とセイコーさんは言われています。その時代の迷いを赤裸々に認められて歴史として残されています。そのセイコーさんらしいスタンスが素敵。キュン(いい歳をして軽い表現(笑))としてしまいます。ある意味で不都合な情報を積極的に開示する会社って感じで…

 その辺りはこちらにもお楽しみ下さい。

キュン(いい加減にしろ(漫才風に(笑))

 言葉遊びになってしまうかも知れませんが、機能としての有用性は揺らぎないと私は思っています。”ていうか、むしろ“(おっと、また軽い表現に…(笑))高度化していると。一方でそれを誰もが手にできる世界を作り出して頂いたとも思っています。これも価値あること。課題は、

 パラメータとしての金銭的な多寡(たか、額の多少)

のみ。

そんなに謙遜されなくても良いかと。

 確かに経営としてはキツイのは当然でしょうが、ユーザー目線では大感謝以外の何物でもありません。

多謝。

「正確・壊れない・見やすい・使いやすい、そして美しい」というセイコーの腕時計への理想という言葉で表現されていますが、

迷わす時計の王道を行く

という意思表示だと感動しています。キュン。
(ってどうしたおっさん、壊れたか?(笑))

 これは、IT、ソフトウェア、サービスというキーワードの至近成長著しい分野でのデバイスの派生として生まれた時計型デバイス、例えばアップルウォッチとセイコーグループさんが扱われている時計とは全くの別カテゴリであると明確に定義されていると理解しています。

 これもまたご明察
(一寸この表現上目線で思いとニュアンス違うなぁ(笑))

と。

 IT、ソフトウェア、サービスの世界で生業(なりわい)を立てていた私としては、ユーザーとして大好きなセイコーグループさんが時計型ウエラブルデバイスと時計と区別するという私(達)と同じ理解であることがとても心地よいのです。

 区別するというだけで将来別カテゴリとして時計型ウエラブルデバイスに参入されるかはこれからのお楽しみということで…

 この辺りについて事前調査で以下の面白い資料を見つけ読み入ってしまいました。記事そのものやそれに対する様々なご意見は、独り善がりにならないという思いでの本稿の立ち位置の確認には大変参考になりました。ご紹介しますね。

 ということで、実験的な試みとしてウエラブルデバイスを投入されたセイコーさんでも有りますが、

 その辺りは以下を参考になさって下さい。

 WRIST MAC
セイコーさんらしい実験的製品

 明確な区別の理解での進化が1990年代かる現在までの動きだと思っています。

 具体的にはフラッグシップたる機械式腕時計の再興(グランドセイコー)への更なる選択と集中。ラキンナップの充実は、ユーザーとして様々な時計を所有するという趣味の世界の品として、その世界を広げてくださっています。
 
 機械式時計とクオーツ時計のクロスオーバーとして

The Quartz:最高峰アナログ水晶腕時計
(グランドセイコー)

という製品群を新たに創られています。物理的な針と文字盤という伝統的なアナログ表示時計と100円でも手に入るデジタル表示の時計とのアウフヘーベンという感じでしょうか。クオーツ時計の良さのみ残したという意味で。

 クオーツ時計の電池交換不要化という取り組みも美しいです。

 資源保護と利便性の両立。これもまたセイコーさんらしいアプローチ。

①ソーラー発電
⓶自動巻発電
③熱発電方式
(金属、半導体に温度差を与え発電(ゼーベック効果))
④スプリングドライブ
(自動巻時計の技術で発電、ある意味でしぶとい)

 ゼーベック効果の詳細については、以下を参考になさって下さい。

 そして神経質(几帳面な(笑))な私には毎日の日課だった機械式時計の正時に行う時刻合わせ。それから完全に開放してくれた電波時計&GPS時計。特に海外畑だったので海外出張時のこの習慣はGPS無しのクオーツ時計でも面倒でしたが、それからも開放してくれました。

 GPSソーラークオーツ時計というのは、機械式自動巻時計との時計分野での双璧かと思っています。

 その辺りまではこちらを参考になさって下さい。

 ということで、服部時計店以来の業務用の技術と民生用の技術を上手くつむぎながら世界最高まで上り詰めたセイコーさんの歴史をご紹介してきました。

 次回は大好きなセイコーさんの鉄道時計…

 つづく





 

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