マガジンのカバー画像

読書感想

17
読書後の感想をまとめました。
運営しているクリエイター

記事一覧

2023年の5/45冊

2023年の5/45冊

今年も残すところ2日。振り返りも含めて、今年、自選・他薦含めて、45冊の本を読んだ中から、特に面白かったという5冊を記事にしてみました。

最後には、TOP10も載せました。ご笑覧いただけると幸いです。

5.金閣寺・銀閣寺の住職が教える 人生は引き算で豊かになる 有馬頼底知人の紹介で出会いました。臨済宗の僧侶の方の書いた一冊です。

人間関係、仕事、子育て、自分自身について色々悩みがあるときに、

もっとみる
2022年の5/40冊

2022年の5/40冊

今年も残すところ9時間ちょっと。新型コロナの隔離期間で年末の貴重な時間をもてあそばしています笑。

ということで、今年、自選・他薦含めて、40冊の本を読んだ中から、特に面白かったという5冊をnoteの記事にしてみました。

最後には、TOP10も載せました。ご笑覧いただけると幸いです。

5.「モモ」ミヒャエル・エンデ

「時間は命だ」、「一秒たりとも無駄にするな」と、
時間の効率性を追求し、時間

もっとみる
若林正恭「ナナメの夕暮れ」を読んで

若林正恭「ナナメの夕暮れ」を読んで

お笑いコンビ、オードリーの若林正恭さんの3冊目のエッセイを読みました。著者の言葉を借りると、「青年とおっさんの狭間の不明瞭さが全体を覆っている」、そんなエッセイの詰まった本です。同年代の私は、そういうことあるある!と共感を持ちながら、若林さんのユーモアにクスっとしながら、読み進められました。
ナナメの夕暮れ | 正恭, 若林 |本 | 通販 | Amazon

 他人に馬鹿にされるのが怖いから、

もっとみる
青木仁志「目標達成の技術」を読んで

青木仁志「目標達成の技術」を読んで

はじめに

ある目標達成のためのコーチングを受けています。その中で、課題本であった青木仁志さんの「目標達成の技術」を読んだ感想を今年の最後に書きたいと思います。

全体的な感想

目標達成のために必要な要素が全てパッケージングされている本でした。具体的には、目標達成のための人間の本能的欲求、学習サイクル、成功の定義、成功を阻害する10の要素、目標達成の原理原則、信念の力などについて詳しく記述されて

もっとみる
エーリッヒ・フロム「愛するということ」を読んで

エーリッヒ・フロム「愛するということ」を読んで


1. はじめに孤立を克服し、孤独の牢獄から抜け出したいという人間の根本的な欲求。この欲求を満たし、いかに合一するか。

その力であり、その方法が、愛である。

この愛は誰でも簡単に浸れるような感情ではなく、成熟した大人だけが経験できるものである。愛とはいかなるものかを深く学び、愛するための技術を習得する必要があることを説いた本。

愛の概念が変わる、そんな本ですべての人にお勧めしたい名著です。そ

もっとみる
大童法慧「坐禅に学ぶ」を読んで

大童法慧「坐禅に学ぶ」を読んで

読み始めたきっかけ

この春、挑戦してみたいことに書いたように、私は坐禅に興味津々です。

前回坐禅体験をしたお寺よりも近場で、定期的に坐禅ができるところが無いかと思案していたところ、ぴったりの場所がありました。
しかも、そのお寺の現住職が過去に書かれた坐禅に関する本があるのを発見。さっそく読みました。

「坐禅に学ぶ」大童法慧

ただ坐り、「いま」・「ここで」自分が自分になることを説いた本。

もっとみる
佐藤一斎「重職心得箇条」を読んで

佐藤一斎「重職心得箇条」を読んで

背景先週、社内の新任役職者研修に参加した。

研修内のグループ討議では、組織の規模や機能、構成員の多様性、市場の製品サイクルなど、異なる特徴を持つ組織のリーダー達と討議した。それぞれ特有の課題もあったが、同時にいくつか共通項もあるように感じた。それが何なのか、そんな思いで研修を終えた。

そんな中、ある歴史のPodcastで江戸末期の儒学者、佐藤一斎の「重職心得箇条」の話聞き、「これ、今読むタイミ

もっとみる
童門冬二「上杉鷹山」を読んで

童門冬二「上杉鷹山」を読んで

はじめに3か月ほど前に、ビジネスパーソンとして尊敬する年上の知人に座右の書を聞いた。その時、この本の名が即座に口から出た。それ以来いつか読もうと思い、先日読破できたため、その感想を記したい。

他家から養子ながら、藩士や領民に対し愛と信頼をベースにした政策を実行し、米沢藩の危機的財政難を凄まじいスピード感で立て直し、人々の心までも蘇らせた上杉鷹山。現代の経営立て直しにも通じる事例が江戸時代にあった

もっとみる
泉谷閑示「 「普通がいい」という病 」を読んで

泉谷閑示「 「普通がいい」という病 」を読んで

今年の2月に参加した読書会で読んだ佐渡島庸平さんの「観察力の鍛え方」を読んだ。その中に感情についての記述があった。

あらためて感情って何だろう?と漠然と疑問を抱いていたところ、読書仲間が、本書を紹介してくれた。

結果、めちゃくちゃ刺さる本でした。今後も自分のバイブルとして、何度も読み返す本になると思います。

自分の個性により生きづらさを感じている方、人間の根本的な特性を理解して自分らしく生き

もっとみる
梅田悟司「言葉にできる」は武器になる。を読んで。

梅田悟司「言葉にできる」は武器になる。を読んで。

自分の言いたいことが言葉にならない、

相手に自分の言葉が届かない、

想定外の質問に言葉が詰まる、

人を惹きつける文章が書きたい

などの悩みを持つ人に刺さる本だと思います。

一言で言えば、外に向かう言葉の使用におけるテクニックではなく、しっかりと内なる言葉と向き合い意見を育てることが大切であることを説いた本。

内なる言葉・・・物事を考えたり、感じたりする時に無意識的に頭の中で発している不

もっとみる
ミヒャエル・エンデ「モモ」を読んで

ミヒャエル・エンデ「モモ」を読んで

"光を見るためには目があり、

音を聞くためには耳があるのとおなじに、

人間には時間を感じとるために心というものがある"

灰色の男たちに奪われた時間を

主人公のモモが取り戻す冒険ファンタジーであると同時に、

心が時間を感じづらくなった現代社会への痛烈なメッセージ

でもあります。

人間にとって本当に大切な時間とは何か、

考えさせられる本でした。

「時間は命だ」、「一秒たりとも無駄にす

もっとみる
マルクス・アウレリウス「自省録」を読んで。

マルクス・アウレリウス「自省録」を読んで。

約2000年の時を経て受け継がれる

哲人皇帝マルクスアウレリウス(121-180)の心の内省録。

ローマ五賢帝のラスト、

平和で安定期の最後の時代、

外敵との争い、

疫病の流行などの社会的不安、

多くの肉親の死など個人的な出来事に対し、

ノートを使い、内省を繰り返すことで、

強く自己を勇気づけ、前に進もうとしている姿が想像されます。

時代を超えて心打つ古典の最高峰。

ストア派ら

もっとみる
中村天風「運命を拓く」を読んで。

中村天風「運命を拓く」を読んで。

この世に生を受けた以上、

何事にも絶対積極の心持ちで過ごしていくことを説いた本。

心の拠り所としていつまでも手元に置いておきたい本になりました。

人間の本来の面目は、人類の進化と向上のための"創造の生活"である。

その心持ちは真、善、美であり、

それぞれ言い換えると誠、愛、調和の事である。

この短い言葉に自身の

生きる目的・意義、

大切にすべき事柄

が全て含まれていました。

もっとみる
佐渡島庸平「観察力の鍛え方」を読んで。

佐渡島庸平「観察力の鍛え方」を読んで。

観察とは愛である。

ドラゴン桜や宇宙兄弟の編集担当でもあり、現コルク代表取締役の佐渡島さんの新刊。

観察とは愛をもってそのものを注意深く見聞きし、感じること。

観察には3つの認知、身体・感情、コンテクストのバイアス(メガネ)が無意識的に働く。

認知バイアス・・・思い込み、常識、既成概念など

身体・感情バイアス・・・身体状態や感情の影響など

コンテクストバイアス・・・時間の前後や環境との

もっとみる