ミヤウチヤスシ

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人生や仕事に関する小説・エッセイ・リリック・ライナーノーツ https://twitter.com/cWhjGXF3WpMMwap

マガジン

  • 短編小説・コント・ラジオCM・シナリオ

    短いストーリーだからこそ、漂う余韻がある。

  • リリック with エッセイ

    オリジナルのリリックにエッセイを添えて・・・。

  • 連続小説「龍神さまの言うとおり」

    かつて高校時代に龍神さまから聞いたお告げが、いま現実に・・・。 それは、ごく普通の中年サラリーマンに巻き起こった奇想天外なラブストーリーだった。

  • 連続小説「東京恋物語」

    青年タクシードライバーが出会った女性は、なんと超有名な女優だった。偶然の出逢いが巻き起こす恋の行方は・・・。恋は心のオアシス。そして無敵!

  • 連続小説「フレンパ」~友だち以上父親未満~

    もう会社での居場所がない・・・。 そんな窓際族の中年サラリーマンに訪れた奇跡。

最近の記事

「貧しさを味わう」という視点。

貧困が日本を跋扈している。 意図せず、貧困状態になった人々がほとんどで、何も、貧困をしたくてしているワケであるはずはない・・・そう思っている。 貧困の程度もさまざまではあるが、そこから抜け出したい、より安心安全な生活を求めて日々頑張っている状況で、一番重要なのは、心の拠り所なのではないかと思う。 妄想でも「実現したい夢」を抱き、より豊かな生活を引き寄せたいと願うことは大切だろう。ただ、そう願うことは逆に現実を否定することにもなりはしないだろうか。 つまり、今を受け入れ

    • 童心を思い出し、素直さを取り戻す。

      歳をとる。 つまり、それはこの地球で生きるための知恵、知識を身につけてゆくこととも言えるのではないか・・・。 その過程で、騙され泣きをみないように、自分を強くしてきたとも言えるだろう。そして、いつのまにか、子供のような純粋な心、素直な心、感受性は封印されてきたように思うのである。 たまに、自分の過去を振り返ってみる。もしかすると、何かにとりつかれ、何かを恐れるように、周りを見回し、懸命に生きてきたのではないだろうか。 さまざまな人生の局面で一本の道筋が示されたにもかかわ

      • 私のクスリソング。

        歌は、時に「心のクスリ」となる。 心が萎えた時、この歌を思い出し、聴いている。 ♪ 歌詞(一部抜粋)   いま以上 これ以上って やさしい人を押しのけて・・・   手にしたものは いびつで 鼻につく ちんけな東京   まだ懲りずに 欲張って 転んで    生きることの 意味ばかり 追いかけ 喘いでる   ~~~   促される答えより   なぜ   遠回りや間違い 選んでしまうのだろう・・・   ~~~   花は花として ただ 凛と咲いて 咲いているのに          ♪

        • 「ひとり時間」の大切さ。

          「縁起」という言葉がある。 ざっくり言えば、自分の身の上に起こることは、外部との関係によって生じる・・・そんな意味で捉えればいいということか。。。 つまり、良いことも、悪いことも、縁起から始まるのだと。 ならば、できるだけ誰とも接触しない、おひとり様といった「ひとり時間」をできるだけ多くすれば、人生に波風は立たないはず。 もちろん、生きる上で、一人立ちするまでは家庭での家族関係が生じ、独立すれば仕事も必要で、職場や取引先との関係が生じる。それらは全て縁起であり、自分以

        「貧しさを味わう」という視点。

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        • 短編小説・コント・ラジオCM・シナリオ
          14本
        • リリック with エッセイ
          34本
        • 連続小説「龍神さまの言うとおり」
          21本
        • 連続小説「東京恋物語」
          22本
        • 連続小説「フレンパ」~友だち以上父親未満~
          21本
        • ビジネス・アイデア
          31本

        記事

          「欲」のコントロールについて考える。

          生きる上での本能的な欲がある。 食欲、性欲、睡眠欲、排便欲、呼吸欲。 (ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%B2 参照) そして、こうした生きる上での基本的欲求が満たされると、マズローの欲求階層論で示される高次な欲へと展開する。 ところで、基本となる本能的な欲求は別として、承認欲、自己顕示欲といった高次な欲求は、自分で何とかコントロールできる欲求と言えるのではないだろうか。 つまり、自分に対して、他人に対して、社会に対

          「欲」のコントロールについて考える。

          バカボン・パパの名言について。

          「全ての心配から リタイアしたのだ」 実際に漫画で使用されたセリフではなく、誰かの創作文章だとしても、これは名言だと思う。 https://www.pinterest.jp/pin/176133035406760814/ から引用。

          バカボン・パパの名言について。

          「パリピ孔明」に関する一考察。

          このアニメは、渋谷という日本の中でも最先端の若者文化が開花している街を舞台に物語が展開する内容であるが、筆者はこの「パリピ孔明」ファンである。 そもそも、なぜ「パリピ孔明」に惹かれるのだろうか?自問自答してみた。 その理由は、二つあるような気がする。そのひとつが、夜のクラブに光を当てている点である。 夜の世界で生計を立てる人々については、自著の「東京恋物語」で新宿歌舞伎町のホストクラブを舞台に、その生き様について一部ではあるが、描いたつもりである。そこには、とかく敬遠さ

          「パリピ孔明」に関する一考察。

          物語を紡ぐ理由

          長編、中編、短編小説。さらにはエッセイ、リリック、コント、シナリオ、ラジオCMなど、さまざまな作家達が産み出す物語の原動力は、いったい何なのだろうか。 筆者の場合は、鎮魂(癒し)である。 つまり、過去の実体験によって生じた思いの解放である。体験後もずっと心の中にくすぶっている思い。それを表現することによって解放させ、心の中を軽くさせることができる・・・そんな気がするのである。 では、なぜ解放させるのか・・・。 それは、自分でも気づかない、心の檻に閉じ込められた思いが、

          物語を紡ぐ理由

          終末思想、末法思想について考える。

          広大な宇宙の中で、浮かぶように青く映える地球。 この地球に住む「ヒト」は、果たして宇宙で唯一の知的生命体なのだろうか? ニッポンを訪れる外国人。 そんな風に、地球を訪れる異星人もいるのではないだろうか。 ヒト知れず、ヒトと同じ姿で、ヒトを観察しているかもしれない。 ヒトが動物園で、さまざまな生き物を観察するように。 ならば、動物園の生き物は、限られた居住空間の中で、いかにして日々を過ごし、外からの見学者(見物者)にその姿を晒しているのだろう? 時に、笑い合い、仲

          終末思想、末法思想について考える。

          溢れる情報と二極化について考える。

          マスメディア、インターネットなど、情報を提供する媒体や取得方法はさまざまに存在する。今はまさに、情報が溢れ返っている状態である。そして、溢れる情報は我々の感情を見事に左右している。 日々、我々が触れるニュース。その多くは、ネガティブな感情を発生させる内容なのではないだろうか。ソーシャルネットワーク(SNS)でも、恐怖を煽るような情報発信は少なくない。 確かに、自己防衛の観点から、ノー天気な無防備にならないためにも、適度に恐れる必要はある。ただ個人的には、その恐れの感情に揺

          溢れる情報と二極化について考える。

          龍神さまの言うとおり。(あとがき)

          いきなりだが、本当に「龍神さま」って、いるのだろうか? 筆者は見た事がない。しかし、「いる」と信じたい。見えない世界に存在すると・・・。そんな、見えない世界をモチーフにした小説、あってもいいと思い書いたのが「龍神さまの言うとおり」である。 主人公である三河洋介は、すでに中年サラリーマンの域に達している。海外に憧れて旅行会社に入った後は、仕事ひと筋で生きてきた人物である。髪には、うっすらと白髪が混ざっているのかもしれない・・・。 そんな洋介は、はるか昔の高校時代に同級生と

          龍神さまの言うとおり。(あとがき)

          龍神さまの言うとおり。第20話(最終話)

          九月の宇和海。その日は、湿気のない爽やかな風が吹いていた。 遅い夏休みを取り、恭子とともに愛媛県、八幡浜沖の大島行き高速フェリーに乗船した洋介は、外に広がる大海原を眺めながら、この二か月間の出来事を思い返していた。 二人は、まだ結婚はしていないものの、ともにパートナーとの離婚手続きは完了し、今は東京都内でも人気の高い代々木上原に、広めのワンルームマンションを借りて、慎ましやかに同居している。 そして洋介は、勤務する会社が社内公募した新規事業、フェニックス計画に個人で応募

          龍神さまの言うとおり。第20話(最終話)

          龍神さまの言うとおり。(第19話)

          高校時代の同級生である北山恭子と偶然にも出逢い、そして熱い夜を過ごした翌日の午後一時。 洋介は、中野坂上交差点に面した大型商業ビルの一階にあるハンバーガーショップにいた。ここは、中野と新宿のほぼ中間にある。 店内のカウンター席に座り、ガラス越しに、眩しい日差しの中で行き交う人や車の様子を何気なく見ていた洋介は、ふと気配を感じて振り返った。その視線の先には、昨日とは違ったカジュアルな雰囲気で、ピンク色のポロシャツと白のデニムパンツを着た恭子がいる。 「カウンター席にいたの

          龍神さまの言うとおり。(第19話)

          龍神さまの言うとおり。(第18話)

          愛媛県、八幡浜市内にある鳴滝神社。 昔から、この神社の横を流れる鳴滝には女性の龍神さまが棲んでおり、その龍神さまは瀬織津姫の化身であると伝えられていた。そして瀬織津姫は善男善女の縁を結び、子宝や安産、そして子孫繁栄にご利益がある神様であったことから、多くの人々が鳴滝神社へ参拝をしていたのだった。 ある日、鳴滝の近くに住んでいた男性に惹かれた女性の龍神さまは、美しい人間の女性に変身し、やがて恋に落ちることとなる。その後、子供を授かるのだが、男性には出産の様子を見てはならぬと

          龍神さまの言うとおり。(第18話)

          龍神さまの言うとおり。(第17話)

          歌舞伎町の中でもシックな雰囲気のあるラブホテル。そのエンストンスから中に入り、指定した部屋の階でエレベーターを降りた二人は、無言のまま、その部屋へと向かった。 洋介がドアを開けて中に入ると、二人は待ち切れなかったように、すぐさま持っていたバッグを床に下ろし、まるで磁石が引き合うように、お互いの唇を重ね合わせたのだった。 今この瞬間に、ふたりの間を遮るものは何もない。心も体も、その解放感に満たされながら、互いが体の感触を確かめるだけに、今という時間を共有していたのである。

          龍神さまの言うとおり。(第17話)

          龍神さまの言うとおり。(第16話)

          二人は、西新宿にあるヒルトンホテルのロビーを出ると、すぐ左手にあるタクシー乗り場へと向かった。先ほどまで降っていたスコールのような雨は、すでに止んでいる。 「運転手さん、新宿三丁目の交差点まで行って下さい。青梅街道から新宿大ガードをくぐって、新宿通りを走るルートで・・・」 先にタクシー車内に入った洋介は、ドライバーにルートを告げると、後から隣の座席にすわった恭子の右手を強く握りしめた。既に妻の恵子には、帰りが遅くなることを伝えている。そんな些細な既成事実が、いまの洋介を幾

          龍神さまの言うとおり。(第16話)