仏教書を読む

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ノート

サンガジャパン23号「この仏教書を読め!! 大アンケート」回答

質問:

皆様にとって、重要な仏教書・大切な仏教書を、3冊ご紹介ください。

回答:

1池田魯参『宝慶記 道元の入宋求法ノート』大東出版社
1は道元と天童如浄禅師の問答集、大陸に渡り真の仏法を求めた道元の鋭い問題意識とそれに答える如浄全身の仏法。道元のその後のすべての著作の基礎と言ってもいい内容である。僕自身20代で本書と出会ったからこそ、冷笑やニヒリズムや価値相対主義に陥ることなく、暗闇の中

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スマナサーラ長老ベストブックガイド 100冊から厳選!これだけは読んでおきたい

(初出:学研ムック『ブッダの贈り物』2011年1月刊)

月刊ペースで出版され続ける長老本。どれを読めばいいのか、読者としては悩ましいところだ。5つのジャンルに分けて、ガイドしてみよう。※追記:リンク先は2016年12月現在の最新版(文庫化に伴う改題,増補改訂を含む)とした。

初期仏教と出会う

『ブッダ―大人になる道』
 筑摩書房 (ちくまプリマー新書)  2006年

埼玉県にある私立自由の

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「仏壇」に吹き込んだ新しい風 日本仏教に「原点回帰」を促すブックガイド

変化する「仏教書」――長老と青年僧

最近、大型書店の仏教書コーナーに顕著な変化が起きている。まずは、スリランカ出身の僧侶アルボムッレ・スマナサーラの本が大量に置かれていること。店舗によっては、まるまる棚一つ分を占拠していることもある。また、小池龍之介という青年僧侶の著作が平積みされていること。仏教書棚のみならず一般書の新刊コーナーにも果敢に進出しつつあるこの二人に共通するのは、「初期仏教」「気づ

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たかが仏教、されど仏教 ~日本人の思考のルーツを旅する8冊~

仏教漬けの日本語

〈私は『唯脳論』(青土社)という本を書いたことがある。書いたときは別に唯識論を意識したわけではない。本の題名を決めたのは、私ではなく、編集者なのである。書き終わってしばらくしてから、たまたま中村元氏による原始仏教の経典、阿含経の解説を読んだ。ごく短いものだったが、それを読んで私は、俺の書こうと思ったことは昔のお経に書いてある、と思った。実際、びっくりしたのである。
 その理由を

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ウパーシカー仏教の誕生 在家女性信者のこれから

【書評】天野和公『ブッダの娘たちへ: 幸せを呼びさます「気づき」の仏教』春秋社

寺づくりから信仰そのものへ

「一緒に、お寺をつくらない?」
それがプロポーズの言葉でした。

ラブコメ漫画のような書き出しに驚いた前作『みんなの寺のつくり方 ~檀家ゼロからでもお寺ができた!~』(雷鳥社)からはや一年。仙台の単立寺院「みんなの寺」で坊守(寺嫁)を務める天野和公の新刊が出た。 

一般家庭に育った天野

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改訂『キリスト教か仏教か』

【書評】中村元監修,西村公朝挿画,釈悟震訳注、改訂『キリスト教か仏教か』

本書は一八七三年八月、大英帝国の植民地支配下にあったスリランカ(英領セイロン)で、仏教とキリスト教の間で行われた、いわゆる「パーナドゥラ論戦」の全記録である。韓国出身の釈悟震師の手で一九九五年に訳出され大きな反響を呼んだが、このたび改訂版が出版された。

当時のスリランカ仏教を代表する論客であったグナーナンダ長老と、キリス

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