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東浩紀「訂正可能性の哲学」ゲンロン叢書,2023.8
完全に読む順序を間違ってしまった。氏の新著「訂正する力」を先に読んでしまった。新著には実践編と書いてあったので嫌な予感はしたのだが。
「訂正可能性の哲学」の第1章を読み始めてすぐにわかった。「訂正する力」を読んでいて疑問に感じたことは全て前著に答が書いてありそうだ。
新著の感想を書いたときに「東浩紀さんは保守とリベラルの間に答えを見つけようとしているのではないか?」と書いたが、そのまま「保
東浩紀「訂正する力」~迷走するリベラリスト?
哲学者 東浩紀さんの新著 「訂正する力」。哲学するには「時事」と「理論」と「実存」の三つが必要と述べ、それを著書の骨組みとしている。本書の重要な点はここだと感じた。詳細は三章の冒頭に説明されている。
著者の「訂正可能性の哲学」の実践編の位置づけだそうだ。
読み進めて感じるのは一人のリベラリストの苦悩だった。ジャパンの未来を憂いている様子は伝わるが、過去を否定せず「訂正」しながら進むという
トクヴィル「アメリカにおけるデモクラシーについて」 ~民主主義は至高の政体にあらず~
日本の老舗保守系ネット番組「チャンネル桜」の【伊藤貫の真剣な雑談】コーナーで、トクヴィルの「アメリカの民主主義」の解説を見た。
アレクシ・デ・トクヴィルは19世紀の政治思想家。フランス革命の頃の人。
「アメリカの民主主義」を著したのは1835年で今から190年も前のことである。
ウクライナ戦争を巡るプロパガンダ戦の中で「自由と民主主義の国 vs 権威主義的な国」というような構図が語られることが
改憲を餌にした自公維連立与党の危険性
維新の躍進で「これで自公維連立による憲法9条の改憲が成る!」と思っている方もいるだろう。ちょぅと待った、と言いたい。
日本維新の会が掲げている改憲案は教育無償化や道州制に関するもので、9条ではない。たしかに改憲勢力ではあるのだが。
日本維新の会ホームページから抜粋
大阪都構想という名のもとに大阪市を解体しようとしてみたり、維新の会は言葉巧みなトリックスターだ。改憲の先にあるものが何なのか?世
進歩という名のもとに行われる文明破壊
日本では選択的夫婦別姓をテーマに男女差別が議論になっている。アメリカではBLM、LGBT、CRTなどの逆差別の嵐が吹き荒れている。
ロシアのプーチン大統領がこれを揶揄するような演説を行ったそうだ。その主旨は次のようなものらしい(原文見つけられず。)
ロシアでは1917年の革命以後、進歩的という名のもとで逆差別・密告・伝統破壊が行われた経験がある。西側諸国で今更ながらに同じことが起きているのに驚
眞子さまのご結婚騒動に思う ノブレス・オブリージュの重要性
フランス語の言葉。経緯や元々の意味は諸説ありそうだが、一般的には『高貴なるものの義務』のように受け止められている。貴族に対する不文律らしい。
洋の東西を問わずに伝えられてきた考え方で、鬼滅の刃の煉獄さんの死のエピソードにもこれが現れている。俳優ブラッド・ピットでさえ親からそのようにしつけられたらしい。
貴族は帝王学として子孫にこれを叩き込まみ、自身の自由や幸せを優先するような事はしないよう努め
保守は後ろから仲間を撃つ
小川榮太郎さんの『「保守主義者」宣言』を読みました。合わせて、松田学対談シリーズの紹介動画もみました。
前半部分(序から第二部まで)は日本の課題と対策案が所狭しと書かれています。左右どちらのイデオロギーを持っているかにかかわらず、日本人全員が知っておくべき内容と感じました。賛同するか反発するかは個人の価値観次第。
マスメディアに登場し老若男女の注目を浴びているのは非保守の人たちばかりですが、そ