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第5回 上を向いてダイソン
初・おたよりをいただきました!
中庭ネーム・ネリリさんから「ダイソンのCMナレーションのモノマネをやっています」というおたよりを頂きました。少し首を上向きにして「ダァイソン」とゆっくり喋るのがコツとのこと。おたより全文は、ぜひ配信で聴いてみてください。
ダイソンのCMのナレーションですが、申し訳ないことに最初ピンとこなくて動画検索してみて、「ヨドバシで流れてるアレか!」となりました。これ、聴
第4回 チェーン龍角散イーター
会社が寒い。
うちの会社は建物内の空調が一括管理になっているのですが、エコの名のもとに運転基準がとても厳しく、内勤なのに夏は暑く冬は寒いです。12月にならないと暖房は入らないし、6時くらいで稼働停止します。光熱費のケチり方がすごいです。
どうしても解せないのは、建物の中にコンビニや郵便局など外部の方も使う施設が少し入っていて、そこの空調は別管理になっているらしいんですけど、そのコンビニや郵便局
第3回 やまのうえの記憶ら
おもいッきりテレビの記憶
私が好きなポッドキャスト番組のひとつに、「Y2K新書」という2000年代に流行ったドラマとか芸能人なんかについて語る番組があります。それを聴きながら、私は昔どんなテレビを観てたっけ?と思い返してみたところ、幼稚園の終わり頃から小学生の頃にかけて、毎日のように「おもいッきりテレビ」を観ていたような気がするんです。中庭トークのリスナーの年齢層がよくわからないのですが、「お
過去の私、未来の彼女
高校生の頃、何となく友達になれそうだと思っていたのに、結局仲良くなれずに終わってしまった同級生がいた。
彼女は違うクラスだったけど英語の授業の時だけ隣の席になる子で(英語はいつものクラスではなく学力別に分けられたメンバーでの授業だった)、野球部のマネージャーで、学年でも有名な美少女だった。授業中に事務的に交わす会話で何となく気が合うような感覚はあったが、住む世界が違いすぎて、必要以上に踏み込むこと
第2話 朱雀しげると石崎恭子と村人A
資料や備品が所狭しと積まれ、会議室なのに「倉庫」と呼ばれていた部屋は、置かれていた物がすべて撤去され、質の良さそうなソファと小さなガラスのテーブルに、大きな観葉植物の鉢植えが置かれている。どれも近所のホームセンターで急場しのぎに調達してきたものだろう。ここまで部屋を劇的に変える見栄のエネルギーはとてつもないと朱雀しげるは思う。
勤めている会社が社員採用のためのパンフレットを作ることになり、朱雀
i♡Pod Part8
「上質な音楽に美味いコーヒーが似合うように、上質なポッドキャストにも美味いコーヒーが似合う」が持論の小生が、お気に入りのポッドキャスト番組を紹介する本シリーズも、はや第8回を迎えることとなった。ここ最近は下界での仕事に追われ、第7回からだいぶん時間が経ってしまったが、久しぶりに我が家の書斎の机で檜の香りを存分に吸い込むと、都会の喧騒も忘れ、本来の自分を取り戻せたような気がする。
前置きはこの辺
絶望、あるいは夏の思い出
小生は京都の大学で量子力学を研究する大学院生、所謂ポスドクである。大学院生で一人称が小生というのは些かおじさん臭いと読者諸君はお思いになるだろうが、もうすぐ三十路、近所の悪餓鬼どもには「おじさん」と揶揄されるし、昔の三十は既におじさん扱いされていたと思うので、ご容赦願いたい。
さて今回は、この春から夏にかけて小生の身に起こったことを書き連ねていく。どうしても小生だけでは抱えきれず、どこかに吐き
第1話 水戸乃梅昭男と朱雀しげると京大
水戸乃梅昭男は27歳、独身の会社員である。苗字が相撲取りのようだとよく言われることを除き、取り立てて変わったところはない。見た目も相撲取りだとは言われたくないので、生まれてこのかた何かしらの節制や運動をして、痩せ気味の体型を維持している。
今日も仕事で初めて会った打ち合わせの相手に「力士がフルネームで呼ばれる時の感じに似てますね」とか言われたな、初対面なのにわりと言うよなと思い出しながら最寄り