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はなまめ
2023年11月26日 20:00
夏生まれのわたしは空気が冷たくなってくると少しづつ元気になります。吐く息と吸う息の温度差を感じられることは冬が好きな理由のひとつです。些細なことですが。小春のある日、てくてくとことこ、歩きます。公園は色々なものがはらはらほろほろしています。子どもが漕いだあとのブランコはゆっくりと静止に近づいていました。巨大な石の滑り台ではたくさんの子どもたちが楽しそうに滑っています。下には
月兎(げっと)
2023年10月20日 00:40
かくれんぼ子供の頃無限にあった隠れ場所今は?かくれんぼなんてやってる子供見たことがない今 何を見てますか?何が見えてますか?何を見ようとしてますか?何を聞いてますか?聞こえてますか?聞こうとしてますか?ありとあらゆるものから情報が頭に入ってくる時代貴方は ちゃんと選んでますか?流されていませんか?自分の人生は誰のものでもありませんあなた
2023年10月8日 20:00
台所のポットのようにこぽこぽ沸いたまちの歩道も公園のベンチもこぽこぽこぽこぽこぽこぽ沸いた八月だった牛乳とおとうふとポケモンパンと吊り下げお菓子あれとかそれとか手にさげて老いの身のようによたよた歩いた腰に当たる保冷材が少し休もうよと言うよたよたよたよたよたよた歩いた八月だったすれ違う人はみんな夏のかけらになったずっと忘れないよひとつひとつのあ
2023年9月5日 20:00
すれ違うだけの人がいて行き過ぎるだけの風景があって巡り合わないことの不思議を見つめている巡り合うことの喜びを抱きしめている季節がつくる物語は小さくて淡くて儚くてそして夢のように遠い場所でそっと生まれくる無理やりでなく仕方なくでなくとてもとても自然にあの時たしかに咲いていた花あの日たしかに吹いた風暮れる夏がわたしを懐かしく感じるといいわ
キュー
2023年6月30日 09:10
月を見ていた。愛する人へ向けた愛を込めた遺書に思えた。月を見ると時々思う。何百年何千年も昔の人も月を見ながら誰かを想っただろう。その想いを静かに受け止め続ける。月は聞き上手。時代を越えて距離を越えて月を見ている。月を見ていた。遺書に思えたのは過去形だから。月を見ていた幸せだったんだあなただった月を通して誰かに伝える。そこら中に礫も枝もある中でたった1つの礫、た
2023年6月23日 20:17
あの ねきょうは いいことあった?なんにもなかった?だいじょうぶしずむってことはまたういてくるってきょうのおひさまがいってたちゃんときいたもの*****見てみないとわからない。気づけない。・・・出会えない。その先のストーリー。あなたが笑っているといいな。
2023年5月21日 20:07
ふらっと外に出てみた。夜が近づいてきて無数のこうもりがひららと飛び交う時間で月は見えるか見えまいかの気を持たせる時間に。華やかな花を楽しんだ路地でもふっと花が途絶えることがある。今日、季は小満。草木花々、生き物もすべてのものが育ち、命がみなぎる頃。上の方でもなく横の方でもなく地に一番近い場所で命は満ちていた。花は雪をちりばめたように可憐で誇張せずひっそりと寄り添う
2023年5月13日 22:43
湿った空気が雨の到来を告げる。夢の中で雨音がしていた。それもいつしか思い寝の底で消えていた。目覚めて窓を開けると静かな雨。そんな土曜日の朝だった。時々、抱きしめられたいとか抱きしめたいとか思ってしまう。漠然と。跳ねることを忘れて沁みる雨は花びらの後ろ姿に別の意味を探らせる。そういった行為はもうじゅうぶんではないか、と思うように。してもらうことよりしないことを考え
椿
2023年3月23日 20:16
春さみし団子つぎつぎ浮ひてくる (はるさみし|だんごつぎつぎ|ういてくる) 精進日お供えのお団子を作る 何を作っても もう食べてもらうことは出来ない そのことが さみしい 晩年は三週ごとに輸血に通っていた母に お弁当を作っていた輸血は長時間かかるので 途中でお弁当タイム いつも仕事で忙しくしていた私と ゆっくりお弁当を食べるのは 母にとって ほんの少しの楽しみもあったかもし
ning(ねい)
2023年4月18日 22:04
花の色は何で決まる花の白は全てを追い出した色か全てを受け入れた色か人の想いを迷わせる純でなくなる時がある
葉月なゆ
2021年2月7日 16:29
文・写真 by 葉月なゆ突然の雷雨。篠突く雨で視界はけぶり、轟く雷鳴に鼓膜が麻痺する。あまりの凄まじさに、遥か昔の雨の記憶が蘇った。四十億年前に、数千年間降り続き、地表を冷やし、海と大地を作ったという雨の記憶を。