稲田 万里
記事一覧
【瓦版】鉄フライパンと電話
昨日、福岡に地震がやってきてビビって瓦版の更新がストップしたけれど私は元気にやっている。この頃、仕事が忙しくなって毎日書くのやべーなと思いつつ続けられている。いつもサポートしてくれる方、個別にコメントくれる方たち、ありがとうございます!
久しぶりの地震。マンションがプリンみたいに揺れた。こえーよ。福岡には危険な警固断層というのがあるらしい。なんでもっとニュースにならないんだろう。大きい地震が来た
【瓦版】美容師のおばあちゃんとの思い出
うちのおばあちゃんは現役美容師だ。今年で90歳になる。
幼い頃からおばあちゃんに髪を切ってもらうことが当たり前だった。
私の家族も全員切ってもらっていた。
実家の横がおばあちゃん家で、前髪の長さが気になるなぁと思えば彼女の家に走って美容室の扉を叩いてお願いをする。
大きな扉をバッと開けて私の頭を撫で、フカフカの椅子に座らせ、いつも大きな羊羹を出してくれた。子供だった私は、羊羹の味が渋くて苦
【瓦版】スプーン曲げピアス事件
「取りますね、ちょっと痛むかも」
ギュュッポンッ。
「お疲れ様でした」
1つの恋が終わり、とある新宿の皮膚科の硬い硬いベットに私は寝ています。女医さんのねぎらいの言葉が重い。
最近、大好きだった男がいた。マッチングアプリで一目惚れした。顔がとにかく好き。出会う男たちの9割タイプじゃない中で、その彼を間違えて左にスワイプしそうになった瞬間に親指をグッと止めた。あっぶねぇ、すきだ。
初手のメ
【瓦版】今夜はシャッフルさせて
今夜は両手に50枚の正方形。ああ、コンドームの話である。
なぜか昔からコンドームをよく貰う人生だ。自分で買ったことなんてほとんどないんじゃないか。色、機能、厚さ、ジェルが入っているものも。
高円寺の立ち飲み屋で横揺れになって酔えば、右横から今夜の相手がやってきて「ここ半年で一番おもしろい話」というのを披露してくれる。まずまずで最高、あまり楽しい話をされちゃうと悔しくなるから、こっちの自尊心が穏
【瓦版】酔っ払いからの電話を考える。
なぜだか知らんが、酔っ払いからの電話をよく受ける人生だ。
それは深夜の2〜3時あたりによくかかってくる。
仲良しの度合いは、弱〜強まで幅広いグラデーション。シラフではそこまで仲良くなくても、酒が入れば旧知の友のようになってしまう。
私が夜型というのがバレているから、きっと酔った人たちが「あいつって、深夜のなんかしらの窓口だったよな」と思い出してしまうのだろう。
深夜の電話は、まず迷惑になる
【瓦版】道で何度も再会する人
何度も道端で会ってしまう人は、いますか?
それは簡単に運命というしかないけれど、それを言うと物語が進みそうで怖い。
先日、突然というかひっそりといなくなった知り合いがいた。もしかしたら会うたびに変な咳をしてたし、死んでしまったかもしれない。その人は、やさしくて思いやりがあって、誰からも好かれていたと思う。多分。ここではその人を、先輩と呼ぶ。
5年前の元旦の午後、お腹をくだしながら渋谷の宮益
【瓦版】昨日まで生きていた人が、えびせんになっていた
「死体の匂いって、こんな感じなんですか?」
この日は桜が満開とニュースが出ていた。
昼食を食べた後、また入居者が死んだと警察から聞いて現場に来た。死んだら私たちの会社では部屋と呼ばず、『現場』と呼ぶのだ。男はちゃんと固くなっていた。えびせんを焦がした匂いが充満している。死んだらえびせんになるのか。
「昼飯食べたあとでラッキーだったね」
そうやって一緒に死体を確認した会社の先輩は言った。わた
【瓦版】OL時代の大好きな先輩たちについて
やぁ、今は夜だ。考えことをするにはふけすぎている夜だ。
最近は、よくOL時代の先輩達のことを考えている。みんな、いやな癖も良い癖もあって、すきだった。あ〜もう少しだけ、後輩でいたかったな。
今日はそんな先輩たちとの大好きな思い出の一部を書き連ねて心を満たしたい。いま、自分の心はエンプティマークで悲しいからさ。
課長Aさんの場合
まず口が軽い。わたしがセンシティブな話をしてる途中から、遠くに
【瓦版】一日の終わりに印をつけて
セックス帰りは高確率で土砂降りだ。
わざわざ雨の日に呼ばれてるんじゃないかと、最近は思っている。
次の用事があったから、ピロートークはキャンセルして服を着て外に出た。新品の傘を貸してくれたことは感謝したい。
さっきから何度かけても次に会いたい人は電話に出ない。ドタキャンだろうか。コンビニの中をうろついて時間を潰すのも限界に来ていた。さっきかなり頑張ってしまって筋肉痛。
このまま今日持ち帰れる