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まるで、というかまさに
着いたのは温泉旅館だった。
オフシーズンだし平日だからお客さんはほとんどいない。
着いて早々、もうけっこうな時間だったので部屋でご飯を食べた。
とてもおいしかった。こんないいとこ、誰に教えてもらったの、と聞きそうになってやめた。
話しをしながら、Nはときどきじっと私をみる。老けたな、とか思ってるのかな。まあ、老けたよな。
私は仕事の話しをする。最近の悩みはもっぱら、若者のことだ。なんか話し通じ
初めては、それほど好きでもない人と
大学に入って初めて「お付き合い」をしたのは、友達の付き合いで入ってしまったテニスサークルにいた男の子だった。
テニスを見るのは好きだけど、自分でやりたいわけじゃない。着替える場所がないとか、授業にもラケットを持って学内を移動しないといけないとかも嫌だった。
そんなんなので、付き添った友達がサークルになじみ始めると、スーッと行かなくなったのだけど、同じようにだれかの付き合いで来ていたらしく、いつ
長い長い言い訳のはじまり
そうだ、これは不倫の言い訳だ。
心から好きになり、離れても離れられない人は、結婚はもちろん、一緒に住むことも難しい人だった。
すぐそこに、いつもそばにいられる人がいいと思ってしまったのは、弱っていた時だった。夫は全部知っていたはずだ。
私が他の誰かを思い、年に数回しか会えないその人とつながりながら、その場の空気に流されて、それほど好きじゃない男たちと付き合ってきたことを知っていた。
高校2年の