ちぇる。

僕の日常と身の回りにいる愛すべき「愉快ジン」を紹介しております。 皆さまに読んでいただ…

ちぇる。

僕の日常と身の回りにいる愛すべき「愉快ジン」を紹介しております。 皆さまに読んでいただけると嬉しいです。

最近の記事

愉快ジン#35

毎日緊迫した世界情勢が気がかりだ。ずっとスマホを開いては更新される最新ニュースに目を通す。住宅地を破壊されて泣いている女性の写真やシェルターで涙ながら戦争をやめてと言う女の子の姿を見ると心が痛い。「こんな時自分ならどうする?」という問いが次々と湧き上がってくる。それにも関わらずテレビをつけると対照的にバラエティー番組だ。チャンネルを変えてもバラエティ番組。頼みの綱であるNHKも生放送でバラエティ番組。なんだか温度差が激しくてとても同じ時間軸を生きているように思えなかった。違和

    • 愉快ジン#34

      どんな時も「衝動」を大切にしている。例えば掃除をはじめればいつの間にか夢中になっている。常に散らかっている部屋はいつの間にかきれいさっぱりだ。普段は「これは思い入れがあるから捨てられない」という気持ちが先行して中々モノを片付けられないのに。一度スイッチが入ると真夜中だろうがお構いなしに無慈悲にゴミ箱へ投げ捨てていく。またある時はランニング中のこと。今日は疲れているからゆっくり走ろうとしても気がついた時にはいつでもタイムを気にして本気で走っている。「夢中」になることのパワーは無

      • 愉快ジン#33

        最近またラジオを聴きはじめた。ラジオってすごいよなあ、なんで言葉だけであんなに面白いんだろう、といつも関心させられる。僕がはじめてラジオを聴きはじめたのは大学生の時。毎週金曜日の25時オンエア、TBSラジオ「バナナマンのバナナムーンGOLD」。ひとりでゲラゲラ笑ってた。深夜に一人で。それと同時にラジオの可能性を感じていた。それまでは災害用とか野球中継用とかそんなイメージしかなかった。だけど会話が、言葉だけで面白い思わせることがとにかく衝撃的だった。 なんで再びラジオを聴きはじ

        • 愉快ジン#32

          最近仲の良い大学生の後輩がいる。 日曜日は決まって「こいつ」とご飯を食べに行く。 先に言っておくが「こいつ」は決して見下しているからではない。そう呼べるほど仲が良いということである。 第一印象はとにかく感じ悪くて苦手なタイプだった。ダボダボの服装に黒髪くるくるパーマ。目は隠れてるし、指に大きなリングを付けてるし、苦手なハイブランドの服着てるし、いかにもスカしてる雰囲気だった。話しかけても人見知りなのかスカしてるのかわからない人あるあるの「おっす」と返事してくるし。とにかく苦手

          愉快ジン#31

          先週家族が久しぶりに集合した。 僕には二つ上に兄がいる。 昨年32歳になった。 見た目はどことなく自分と似ている。というのも背格好はほとんど同じだし(自分のほうが3cm高い)髪型もなんとなく似ている。まあ、僕は前髪を右に流しているが、兄は左に流している。小学校、中学校、高校も同じで、まるで「金魚のフン」のように後をついて行った。いや、例えが良くないな。マラソンをイメージしてほしい。先頭で走る人が兄である。僕は兄を風除けにして走る後走者のイメージが正しいだろうか。とにかく何をす

          愉快ジン#30

          起きる。 なんだかゆりかごに揺れて眠っていたかのような浮遊感がある。 この頃カラダがすこぶる軽い。最近気付いたのだが、夜ぐったりしている日に限って何かしら考えたり悩んだりしている日だ。脳が最もエネルギーを使うということを身を持って感じる。だから最近は意図的に考えることを減らした。そう、流行りのサステナブルな生き方を脳にも応用したのだ。いわゆる「SDGs脳」。語呂は悪いが効果抜群で、必然的に疲れにくいカラダになってきた。というか、元々考えながら生きてるタイプだ。嫌でも脳を働かせ

          愉快ジン#29

          ある日曜日のこと。 家の水道が破損して床が水浸しになってることを知り朝を迎える。そこで朝食を食べる前にいきなり肉体労働である。これが慌ただしい1日のはじまりだった。それからも車に乗ろうとするとカラスの糞が沢山付着していて気分が萎える。急いで汚れを落として車に乗って出掛ける。すると、長靴を履いて家を出たことに後から気づき、スニーカーを持ってくることを忘れていたため急いで家に戻る。そしてスニーカーを持ってもう一度家から飛び出す。ところが次は雪の弊害にあってなかなか前に進めない。極

          愉快ジン#29

          愉快ジン#28

          お正月は特にどこかに行くこともなく家で念願の食っちゃ寝(食べて寝ること)ができた。おかげで身体はすこぶる元気になったが、急激な暴飲暴食で逆に胃腸がお疲れ気味である。 そこで今日の昼食はうどんに決めた。向かった先は丸亀製麺。「いらっしゃいませ〜」エントランスを抜けると女性の甲高い声が響き渡る。一般的なユニフォームといえば調理白衣であるが、この女性だけは艶のある濃紺の割烹着である。だから柔道の帯色のように勝手にこの人が店長であると断定している。なんとも和装が似合いそうな大和撫子的

          愉快ジン#27

          2024年になった。 朝起きて外を見回すとしっかりと雪が積もっている。憂鬱な気持ちを「新年初〇〇」という言葉に置き換える。だからこれは「新年初雪かき」である。なんでもかんでも「新年初」を付ければとにかく前向きな気持ちになる。こうして脳みそを騙し騙し気持ち良くさせる。そんな時ふっと後ろから近づいてきた人に声をかけられた。「明けましておめでとうございます」普段は敏感なセンサーを停止させて雪かきに精を出していた僕は突如やってきた人影と声に少し動揺気味であった。後ろを振り向くと、あれ

          愉快ジン#26

          まただ。 本日もとにかく朝が弱い自分はたっぷりと時間を消費しながら布団から出る。そして限られた時間の中でぎゅうぎゅうに詰め込んだ予定を消費していく。生活リズムもへったくれもない。 ドMのように時間を使ったのは他でもない自分なのに何かと理由をつけて血眼になりながらアクセルを踏む。今日もギリギリの戦いである。職場へ到着すると一目散に控室へダッシュ。これで何度も遅刻を回避してきたし何度も遅刻してきた。 到着すると面倒見の良い主婦さん2人が息子のように温かい目で迎えてくれる。でも今日

          愉快ジン#25

          頭の上にすっと何かが落ちてきた。 雪だ。 この日は初雪だった。 「うあ、雪だ」と喜ぶかと思いきや、そんなウキウキしていたのは遠い昔。今では真っ先に心がぐったりとする。雪が嫌なのだ。嫌な理由は沢山あるが、とにかくウィンタースポーツをするわけでも外で雪遊びをするわけでもない自分にとっては、交通の邪魔になるし、靴は濡れるし、傘を差しててもノーガードで身体に付着するしで何も良いことがない。生まれ育った場所では当然の光景なのに大人になるにつれてどんどん敬遠度合いが増してきている気がする

          愉快ジン#25

          愉快ジン#24

          時計の針が3を指す。 そろそろ僕の昼食タイムが始まる。 休憩はいつも遅めだ。と言うか、わざと遅めにしてもらうようにお願いしている。あまり早くから休憩しても午後が長く感じちゃうだけだし、何より昼食の食べ合わせが上手く噛み合わないと食後から頭痛を引き起こす。食事を摂ることで急に血糖値が上昇するからなのか。あるいは休憩後から退勤までの時間が憂鬱だからと思っているからなのか。実際のところはわからないが。 とにかく昼食は決まって外食である。これはただ単にコンビニ飯に飽きてしまったことが

          愉快ジン#23

          前髪がなんだかうっとうしい。 そう感じた僕はスマホを取り出すと通話履歴から行きつけのヘアサロンに電話をかける。いつも「今から行けますか?」といった具合に突発的だ。そして予約を確保する。髪の長さでモチベーションが大きく変わることを自分で知っている。だから月一回必ず髪をカットすることで嫌な流れを断ち切れる気がしている。そして毎回カットの担当が決まっている。高校生の時からお世話になっている人なのでもう10年程経つ。さすがに坊主の時は自分でバリカン当ててたけども。  担当の女性美容師

          愉快ジン#23

          愉快ジン#22

          「今年は忘年会参加できそう?」  今年もこの季節がきた。ここ数年は緊急事態宣言もあって忘年会は死語みたいなものだったが、今では緊急事態宣言も明け実質制限は何もない。久しぶりに色んな話をして飲み明かしたい。しかしありがたいことに年末に舞台の予定がある。みんなに会うために東京に行くのはもう少し後回しにしよう。 おっと、こんなことを話したくて書き進めたのではない。これからが本題だ。  この連絡をしてきた彼は大学の友達である。遡ること大学時代。大学生活はとにかく充実していた。とにかく

          愉快ジン#22

          愉快ジン#21

          今週はとにかく身体の奥底に眠らせていたものを起こしてしまった気分だ。これは固い紐で縛られた、いわゆるパンドラの箱みたいなもので、中にはマグマのような粘着性のあるものが入っている。それが内外から刺激を受けることでたちまち外に漏れた。要するに溜まりに溜まっていた「我慢」が限界を迎え、「怒り」が溢れてきた。なんで怒りが込み上げてきたかというとさまざまな要因がある。兎にも角にも珍しく苛々していた。  これは冷静にならなければ。こんな時でも少しばかり冷静な自分がいてくれて助かる。心を鎮

          愉快ジン#20

          この日は外をランニングしていた。イヤホンから流れる音楽をシャフル設定にする。すると一曲目からイメージと違う曲が流れる。次の曲へスキップする。しかし、次もなかなか気分を上げてくれる曲ではない。一度立ち止まってスマホを取り出すと気分に合った曲を選択する。こういう時は青春群像ドラマで使われていた曲が1番いい。それならシャッフルなんてしなければいいのだが。  すると、目の前を阻むように1人の女性が現れる。そして「久しぶり」と一言。僕は顔を見なくても瞬時に誰かわかった。特徴のあるハスキ

          愉快ジン#20