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取材者の心絵(ココロエ)

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東洋経済オンラインやOCEANS、AlpenGroupMagazine、キングギア などの媒体に寄稿しているスポーツライター、瀬川泰祐が取材・執筆活動の中で、日々感じている取材か… もっと読む
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#取材

信じる

信じる

「よしっ、今日も自信をつけていこう!」

フットサル元日本代表の諸江剣語選手は、フィジカルトレーニングを始める前に、自分自身を奮い立たせるかのように、こう言った。

僕は、いつの間にか、「正解」が大好きになり、いつの間にか、「間違い」を悪と捉えるようになり、間違いを嫌う大人になった。今では、「正解」だけを信じ、「正解」を求め続けて生きている。

だが、アスリート達を見ていると、間違っていてもいいん

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需要を探せ

需要を探せ

先日、ドリブルデザイナー岡部将和さんのことを例に挙げて「言語化」することの重要性を書かせていただいた。

※詳しくは「言語化する力を養う」をご覧いただきたい。

しかもその記事を読んでくれた岡部さん本人がSNSでシェアしてくれたため、現在プチバズり中だ。

実は、その日の昼間に、noteのディレクターである水野圭輔さんから、「この記事、短いのがすごく良いと思います」と褒めてもらった直後のことだっ

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プロカメラマンから学ぶ表現者としての覚悟

プロカメラマンから学ぶ表現者としての覚悟

「俺がシャッターをきって、それを誰かが買ってくれる。俺の仕事は、そういうことだ」

あるアーティストのライブの現場で一緒になった、プロカメラマンの方が、開演前に僕に話してくれた言葉だ。

僕は過去に一度だけその方に、写真を撮ってもらったことがある。

MOMO CUPという百瀬俊介さん主催の大会に「キングギア フレンズ」の一員として参加した時に、大会のオフィシャルカメラマンとして参加していたその方

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「好き」が引き寄せるもの

「好き」が引き寄せるもの

「書くの楽しい?」

つい先日、僕にこんな質問をして来た男がいる。2年前、僕をスポーツライターの世界に引き込んだ友人のAさんだ。なんで急にこんなことを聞くのだろうと疑問に思っていたが、彼は、最近の僕にどんな変化が起きているかを見抜いていた。

憧れを行動に変えるAさんAさんはいつも僕に、明るい未来へのアドバイスをくれる。実は、僕にnoteで書くよう最初にアドバイスをくれたのもAさんだ。

Aさんは

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ガチのぶつかり合いで生まれる熱

ガチのぶつかり合いで生まれる熱

「今の文章では読者を置いてきぼりにしている。このままの文章ならむしろ他の媒体に出した方が良い」

ある原稿を入稿した時に、編集担当者が僕に言ってくれた言葉だ。

また、別の原稿では、

「いま〇〇が世間の話題になっているのに、そのことを書かない理由がわからない」

などと指摘されることもある。

執筆活動をしていると、時として、周りが見えなくなることがある。僕自身の「伝えたい」が先行しすぎてしまう

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記者が追いかけるべきものって?

記者が追いかけるべきものって?

記者が追いかけるものって何?

こんな質問をすると、

「スクープでしょ。スクープを狙って、取材対象者を張り込みして・・・」

と言う人がいるかどうかはわからないが、その事実、スクープを取った数が、記者の価値に繋がっているという話をよく耳にする。

でも、週刊誌の特命記者ではない僕には、スクープなど、なんの興味もない。むしろ、取材対象者から警戒されてしまっては、話の真実や本音を聞き

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