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観劇レポ④(2023年)

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ミュージカルの観劇レポ2023年度版です
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【観劇レポ】自分の人生を生きているつもりでも ミュージカル「ジョンアンドジェン」

【観劇レポ】自分の人生を生きているつもりでも ミュージカル「ジョンアンドジェン」

観劇レポ。今年最後の東京遠征&観劇納め・ミュージカル「ジョンアンドジェン」です。

日本初演のふたり芝居。一幕では姉ジェンと弟ジョン、二幕では親となったジェンと息子のジョンの、俳優二人だけで繰り広げられるミュージカル。

敬称略で、ジェンを新妻聖子と濱田めぐみ、ジョンを森崎ウィンと田代万里生が演じ、全4パターンで公演。
僕が観た回は、東京にて濱めぐさん✕マイフェアプリンス万里生くんの回(席は9列目

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【観劇レポ】本当の魔女は心の中に ミュージカル劇団四季「ウィキッド」

【観劇レポ】本当の魔女は心の中に ミュージカル劇団四季「ウィキッド」

観劇レポ2023最後の遠征、遠征ソワレは劇団四季「ウィキッド」です。

再演を望む声がそれはもう根強く、ミュージカルファン念願の公演。期間限定公演ということも相まって、チケットは劇団四季の会員先行で完売(一般発売なし)の盛況っぷり。僕もなんとか抽選で1公演取れた、というところでした。
席は14列目、全体の雰囲気もキャストの表情もどちらもほどよく楽しめる僕の好きなエリア。

キャストはこちら。

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【観劇レポ】信じる力 ミュージカル「アナスタシア」

【観劇レポ】信じる力 ミュージカル「アナスタシア」

ミュージカル観劇レポ。少し間が空きましたが、秋の観劇ラッシュの最後を飾るのはミュージカル「アナスタシア」大阪公演です。

我らがプリンス・田代万里生くんのファンクラブのおかげで、オーケストラピットを挟んで前から2列目のどセンターという特等ロイヤル席でした。真正面でプリンスを拝めて、もう僕どうなるんだろうと思いました(どうもなってません)。ハァァァ…!!ステキな時間ッッッッッッ!!

興奮しておりま

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【観劇レポ】次世代にバトンを ミュージカル「ラグタイム」

【観劇レポ】次世代にバトンを ミュージカル「ラグタイム」

ミュージカル観劇レポ。秋のラッシュの終盤を飾るのはミュージカル「ラグタイム」大阪公演初日ソワレ。

まず感想を一言で言うと、「好み!!!」です。

1900年代初頭のアメリカを舞台に、白人・黒人・ユダヤ系移民の3つの集団をメインに紡ぐ物語。

座席は1階後方。本作は映像もふんだんに使われているので、後方は全体が見えて良かったです。舞台近くの客席降り演出もあるので、そのドキドキ感は味わえませんが、俯

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【観劇レポ】心の声を叫びな! ミュージカル「スクールオブロック」

【観劇レポ】心の声を叫びな! ミュージカル「スクールオブロック」

観劇レポ。ミュージカル秋のラッシュ中盤戦は、ミュージカル「スクールオブロック」大阪公演です。

初演時は流行病の影響で中止となったリベンジ公演。劇場である新歌舞伎座に入るや否や、ミュージシャンのライヴ会場かと見間違うステージが。ライティングが完全にロックバンドのそれです。

キャストはこちら。子役たちは2チーム制なのですが、チーム・ビートです。

ストーリー主役のデューイはバンド活動をしながらも、

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【観劇レポ】こういうのを待ってた! ミュージカル「アンドレ・デジール 最後の作品」

【観劇レポ】こういうのを待ってた! ミュージカル「アンドレ・デジール 最後の作品」

ミュージカル観劇レポ。秋の観劇ラッシュ中盤戦、ミュージカル「アンドレ・デジール 最後の作品」です。大阪公演初日でした。

先日の「ヴァグラント」に続き、海外輸入・翻訳作品ではない日本オリジナル制作の作品。脚本訳詞・高橋亜子、演出・鈴木裕美、音楽・清塚信也と、日本ミュージカル界になくてはならないお三方による制作。

亜子さんなんて、どんな作品を見ても「訳詞・高橋亜子」という文字を見るのではないかとい

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【観劇レポ】おかしくなるほど愛したい! 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」

【観劇レポ】おかしくなるほど愛したい! 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」

ミュージカル観劇レポ。秋の観劇ラッシュ第二弾は劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」全国公演です。僕は枚方と彦根に伺いました。

ダンス、ダンス、ダンスの笑って楽しいラブコメディ。幸せすぎて泣けてくる。

キャストはこちら。

ダンスという人類の発明最初に踊りというものを開発した人類は、どんな気持ちだったのだろう。

本作はミュージカル作品の中でもダンスがとにかく魅力の作品。ボビーが熱狂するのもダン

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【観劇レポ】心の中にマレビトを ミュージカル「ヴァグラント」

【観劇レポ】心の中にマレビトを ミュージカル「ヴァグラント」

ミュージカル観劇レポ。秋の観劇ラッシュ第一弾は、ミュージカル「ヴァグラント」大阪公演大千穐楽です。

本作はロックバンド・ポルノグラフィティがギタリストである新藤晴一プロデュースによるオリジナルミュージカル。制作発表当時、ミュージカル好きでもありポルノファンでもある僕は狂喜乱舞したものですが、それも随分前のことのように思えます。約一年。

現状、日本でのミュージカルは海外からの輸入作品が多いし、な

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【観劇レポ】我が愛は終わ"ら"ぬ 劇団四季「オペラ座の怪人」

【観劇レポ】我が愛は終わ"ら"ぬ 劇団四季「オペラ座の怪人」

観劇レポ。劇団四季「オペラ座の怪人」前楽です。

昨年夏から定期的に通った「オペラ座の怪人」大阪もいよいよ終盤。8/27の千穐楽は残念ながらチケットがご用意されなかったものの、8/26ソワレにてMy楽として観劇納め。余談ですが、バースデー観劇でした。この上ないプレゼントです。ありがとう。

劇団四季の作品の中でも、ミュージカルの作品の中でも、僕が愛してやまないこの作品。しっかりと目に、耳に、肌に焼

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【観劇レポ】誰もが悪くて悪くない ミュージカル「WEST SIDE STORY」

【観劇レポ】誰もが悪くて悪くない ミュージカル「WEST SIDE STORY」

ミュージカル観劇レポ。今回は来日公演「WEST SIDE STORY」です。全編英語での、海外キャスト来日での公演。大阪の最終回、かつ大千穐楽でした。

来日公演はたまにありますが、ちゃんと観るのは実は初めて(「CHICAGO」は観たことありますが、あれは来日というか海外キャストが当たり前の作品みたいなところがある)。しかも前から3列目。ホンマに今年のチケット運はどうかしてる。これからが怖い。

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【観劇レポ】鮮やかな闇 ミュージカル「ファントム」

【観劇レポ】鮮やかな闇 ミュージカル「ファントム」

ミュージカル観劇レポ「ファントム」大阪公演です。

ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を原作としたこの作品。「オペラ座の怪人」と言えば、日本では劇団四季がやっているミュージカルが有名で、人物や設定、展開なども一部共通しますが、基本的には同原作の別作品。
数奇な運命か、2023年7月現在大阪・梅田の西側では四季のオペラ座、東側の梅田芸術劇場ではこの「ファントム」が上演され、2つのオペラ座が出現

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【観劇レポ】エンタメの髄 ミュージカル「ムーラン・ルージュ」

【観劇レポ】エンタメの髄 ミュージカル「ムーラン・ルージュ」

ミュージカル観劇レポ、東京遠征編「ムーラン・ルージュ」です。

名前だけでもご存知の方も多いはず、映画でも有名なあの作品が日本初演!

昨年にキャストオーディションの発表があって以来、ミュージカルファンの期待値も高い作品ですが、帝国劇場の外装・内装、パンフレットの分厚さ、コラボメニューと、いたるところから制作側の熱量の高さを感じました。衣装もなんと、全キャストフルオーダーメイドだそうです。

東京

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【観劇レポ】私達は生き方を選べる ミュージカル「FACTORY GIRLS」

【観劇レポ】私達は生き方を選べる ミュージカル「FACTORY GIRLS」

ミュージカル観劇レポ。2023年下半期第一弾は「FACTORY GIRLS」大阪公演です。

タイトル通り、工場で働く女性たちの物語。時代の先端を行く憧れの象徴としての「ファクトリーガールズ」でもありながら、その光の裏にある影を描くストーリーは、史実をもとに作られているそうです。

お久しぶりのキャストから、気になっていたキャストまで揃っている豪華なメンツ。ホンマにこの会場(大阪城WWホール)でキ

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【観劇レポ】対比と両立のマリアージュ ミュージカル「ファインディングネバーランド」

【観劇レポ】対比と両立のマリアージュ ミュージカル「ファインディングネバーランド」

ミュージカル観劇レポ。日本オリジナル版初演を迎えたミュージカル「ファインディングネバーランド」。大阪公演の初日ソワレです。

言わずと知れた名作「ピーターパン」の物語ができるまでを描く、事実をもとにしたミュージカル。ピーターパンの作者ととある家族が織り成す舞台。

先に一言いいですか。
今年のミュージカル豊作すぎ!

現実と夢、光と影、大人と子ども、などの二つのものの対比と両立・共存が巧妙に描かれ

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