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【入門篇】キャリア構築理論とキャリア・アダプタビリティをざっくり知りたい方へ
先日、池田先生(東京大学)が企画され、関根さん(東大・中原研究室OB)がアレンジしてくださった組織行動論勉強会に参加させていただきました。参加者のみなさまの読み込みの深さとツッコミの的確さにアワアワしましたが、マーク・サビカスのキャリア構築理論とキャリア・アダプタビリティについて発表してきました。池田さん、関根さん、貴重な機会をどうもありがとうございました!
※尚、表紙の画像は関根さんに許可をい
【ランニング】フォームを改善するための靴とサンダルを履いてみた感想:2024年4月28日〜5月4日
ぎっくり腰からの回復期間中でまだ動くと痛みが出るのでランニングは再開していません。通常よりゆっくりめに歩くことはできますし、適度に動いた方が良いと言われますので、それなりに歩くようにしています。そこで、長野マラソンの振り返りのnoteでも触れましたが、知人から話を伺って興味を持っていた姿勢を矯正するためにMBTのシューズとサンダルを購入したのでその印象を書きます。結論から書くと、私のように姿勢が悪
もっとみる【論文レビュー】キャリア論の「第4世代」サステナブルキャリアとは何か?:石山(2024)
石山恒貴先生のサステナブルキャリアに関する論文、大変興味深く拝読しました。学びになるとともに、個人的な今後の研究についても大いに刺激になる内容でした。今後、サステナブルキャリアを後続する研究者やビジネスパーソンが学ぶ際の大事なテクストの一つになる存在と言えます。少なくとも個人的には何度も読み返すものになるでしょう。
サステナブルキャリア(sustainable career)ではサステナブルキャ
【読書メモ】ランニングの基本原則とは何か?:『ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第4版』(ジャック・ダニエルズ著)
多くのランチューバーの方々がこぞって推奨する『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』を読んでます。これはランニング好きな方々におすすめの一冊です。フルマラソンを速く走りたいという方にも推奨できますが、健康的に走りたいという方にも推奨できるものです。1章ずつ丁寧に読んでポイントをまとめますので、興味関心を持ったランナーの方々、あるいはランニングを始めたい方々はぜひ本書をお手に取ってみてください。
【論文レビュー】韓国でのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Tak (2012)
国際版のキャリア・アダプタビリティ尺度開発研究には韓国の研究者の方も参加されています。本研究では、韓国の278名の大学生を対象とした調査(平均年齢21.6歳)を行い、尺度の検証を行っています。
記述統計4つの下位尺度および24設問の記述統計を見てみます。スコアは中華圏や南北アメリカ大陸と比べるとやや低めという印象で、天井効果や床効果は特に問題がなさそうです。
クロンバックのαも出してくれていて
【論文レビュー】南アフリカ共和国でのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Maree (2012)
Savickas & Porfeli(2012)のキャリア・アダプタビリティ尺度開発研究に参加した13か国の中には南アフリカ共和国も含まれています。本論文では、同尺度を用いた南アフリカでの実証研究の結果がレポートされています。
記述統計南アフリカでの調査では9年生から11年生が対象となっていて、平均年齢は15.49歳となってします。日本で言えば高校生くらいがメインの年齢層というあたりでしょうか。
【読書メモ】『ヒューマンカインド(下巻)』(ルトガー・ブレグマン著)
上巻を読んで先日ベタ褒めしたところですが、下巻も大変興味深い内容でした!なかなか研究領域と離れている書籍を読む時間が取れていないのですが、読書も大事ですね。
善性ゆえの戦争上巻では人間の持つ善性に焦点が当たり、著者は性善説について語ってきました。下巻では、こうした性善説と矛盾しているようにも受け取れる、戦争という行為に人々が向かう理由について冒頭で描かれます。なぜ人々は戦い合ってしまうのかという
【学びメモ】「何をいまさらとはいえない、”人”から始める組織の成長」:花田先生・石山先生対談@慶應MCC
二十歳で学部ゼミに入ってから師事している花田光世先生と、三十歳から私淑してきた石山恒貴先生との対談という、個人的には夢のようなセッションに参加しました。石山先生が話題提供されている時に花田先生がツッコミを入れて対話になり、後半でもその反対のことが起きるなど、人・組織・キャリアについて考えさせられるゆたかな学びの場でした。このような生成的な対談ができるノリって素敵ですね。投影資料配付なし&撮影禁止と
もっとみる【マラソン日記】 #12 長野マラソン 2024.04.21
これまでマラソンを走った後の私の感想にはパターンがありました。①準備段階での調子は良かった、②にも関わらず期待のタイムには及ばなかった、③自己ベストは更新したので一旦良しとします!、こんなところです。今回の長野マラソンは、①準備段階でやや不安が残り、②でも期待のタイムを大幅に上回ることができ、③自己ベストも更新した、という感じで、良い意味でパターン外のものとなりました。タイムは3時間41分13秒で
もっとみる【読書メモ】『組織論のエッセンス』(M・J・ハッチ著)
本書は、組織論について骨太に解説されている濃厚なテクストで、ハッチ組織論の入門書のような書籍です。デューイからミードを経由してシャインやギアツの組織文化、バーガーやルックマンからワイクへと向かうセンスメーキング、フーコーやサイモンの権力論からフェファーの組織化など、短いテキストの中で丁寧に扱われています。
ハッチの組織論のポイント本書のような訳書の素晴らしい点は訳者による解説が載っている点です。
【論文レビュー】アイスランドでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Vilhjálmsdóttir et al.(2012)
キャリア・アダプタビリティ尺度開発に携わった13か国・地域としてアイスランドも参加しています。本論文ではアイスランドでの同尺度の検証内容をレポートしています。
記述統計アイスランドで調査対象となった方々は、日本で言うところの中学生から社会人まで幅広い状況で、平均では27.54歳二つの設問で天井効果が厳しいものがあり、全般的にスコアが高いですね。
すごくスコアが高いわけではないのですが、高い箇所
【論文レビュー】ジョブ・クラフティングにおける「よい仕事」と副作用:高尾(2023)
久々にジョブ・クラフティングの論文を読みました。高尾先生の論文を読むといつも学びが促されます!
ジョブ・クラフティングとは仕事そのものによる内発的動機づけとしては、Hackman and Oldham(1976)の職務特性理論を用いて上司による職務デザインが従来は行われてきました。それに対して社員が自ら仕事の意味性を高めていくための工夫としてジョブ・クラフティングという概念がWrzesniews
【論文レビュー】ポルトガルでのキャリア・アダプタビリティ尺度研究:Duarte et al.(2012)
本論文は、ポルトガルでのキャリア・アダプタビリティ尺度に関する実証研究の結果に関するものです。最初に結論から記しますと、他のヨーロッパ諸国とは少し異なる回答傾向と言えそうです。
記述統計ポルトガルでの調査は、①9年生から12年生までの学生を対象とした平均年齢15.04歳の255名、②平均年齢46.62歳の現在働いている社会人395名、③平均22.43歳の職業についていない大人266名、という三つ