見出し画像

トランペットの潰れについて2( #今朝の一言_ラッパの吹き方 )

昨日「潰れ」についての記事を掲載しましたが、長くなったので分けました。今回後編です。

ちなみに前回の記事はこちら



潰れが起こりやすい人の特徴

ではここで、トランペットの潰れが起こりやすい人の特徴をまとめてみましょう。

1.真面目すぎ、頑張り屋
2.完璧主義
3.責任感が強い
4.負けず嫌い
5.根性論を発動しやすい
6.休憩を取らない(吹きっぱなし)
7.緊張しやすい
8.自分に自信がない
9.奏法の知識が少ない
10.体の構造と働きの知識が少ない
11.ウォームアップをしない
12.できないことを力(筋力や瞬発力)で解決しようとする(理論不足)

ウォームアップの重要性

この中で、特に大切なのは11のウォームアップです。ウォームアップというのは、自分の今持っている実力を最大限発揮するために行う「奏法を理論と実践で整える行為」です。人間の体や精神は一定ではありませんから、ウォームアップをしないとアンバランスな状態で無理やり演奏することが多くなります。アンバランスさを安直な方法で解決するには、力を加えることです。しかし力任せにすれば一時的には音が出ると思いますが、この不安定な状態を感覚的にインプットさせてしまい、早い時期に調子を崩すことになります。

潰れないためには

ウォームアップもそうですが、とにかく休憩をこまめに取ることです。この休憩というのは主に「楽器を延々と吹き続けない」ことで、少し吹いたらマウスピースを口から離す習慣を手に入れることが大切です。これは唇や口周辺、体全体をリセットする時間と考えてください。
ただ、その間ボーっとしているのは勿体無いので、例えば楽器で演奏すべき箇所を声で歌ってみる、ピストンだけ押してみる、ピアノを弾く、楽典の勉強をする、スコアを読む、音楽を聴くなども良いでしょう。
そして、心をもリフレッシュさせる時間も定期的に取ります。この時は一旦音楽から離れてしまったほうが良いと思います。
潰れの原因は精神面からも来ますので、自分を追い込まないことも非常に大切です。

もし潰れたら(潰れそうになったら)

近々に本番がないのでしたら、1日2日楽器のことや音楽から離れて他の好きなことをするのも良いかもしれません。
逆に素晴らしい演奏を生で聴くことで、自分の心のモヤモヤが晴れるきっかけになることもあります。このあたりは、調子が悪い兆候を感じた際、原因がなにかを特定することで対策も変わってくると思います。

部活指導と潰れ

昨日掲載した後輩が潰れてしまった原因のひとつに指導者からの重圧というのがありました。例えばミスしたことを吊し上げるような叱り方、ミスを許さない環境などは体を硬直させ、パフォーマンス力を低下させる要因になるので、良くありません。

ということで、2日にわたって潰れについて書いてみました。常に健康で楽しく楽器を演奏したいものですね!


荻原明(おぎわらあきら)

荻原明(おぎわらあきら)です。記事をご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートは、音楽活動の資金に充てさせていただきます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。