uracon

ゲーム作家です。「破局ダイス」「勇者、27歳、独身」などを作っています。

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    自作ゲームについて書きます

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    遊んだゲームの感想を書きます。デジタル・アナログ問わず幅広く取り扱っていきます。

記事一覧

マルチプレイのゲームをどうマネタイズするか

闇鍋人狼のDLCを販売開始したので、その宣伝ついでにマルチプレイのゲームを売るとき色々考えることがあるっていう話と、闇鍋人狼でどうしたかを書きます。 闇鍋人狼 DLC …

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11日前
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個人ゲーム開発者の「このゲームは、本日配信」から1ヶ月

闇鍋人狼のSwitch版・Steam版をリリースしてから1ヶ月が経ったので感想とかを書きます。 デザインの話とかはなくて、起きたことと思ったことを書いていくので、あのとき大…

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4か月前
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配信ありきでゲームをデザインする

闇鍋人狼には観戦モードがあり、遊んでいる人達のゲーム画面を見れるだけでなく、観戦者も鍋に食材を投入することができます。これは、ゲーム配信文化を強く意識しており、…

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5か月前
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誘う者・誘われる者

前回、闇鍋人狼では野良マッチを実装せず代わりにゴーストマッチを実現したという話をしました。既に知っている人同士で遊ぶものと割り切ってしまった以上、遊ぶ相手を探す…

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6か月前
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トークゲームと野良マッチ

闇鍋人狼に野良マッチが無い話をします。リリース以来、様々なフィードバックをもらうんですが、中でも特に「一緒に遊ぶ人を探すのが大変」という意見が多く、同時に「野良…

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6か月前
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やさしい人狼とは何か?

もうすぐSteam版がリリースできそうなので、いま闇鍋人狼について考えていることを書きます。 去年、モバイル向けに闇鍋人狼をリリースしてからちょうど1年くらい経ちまし…

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6か月前
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闇鍋人狼で参考にしたアナログゲーム

闇鍋人狼はアナログ・デジタルまたそれらのジャンル問わず様々なゲームを参考にしており、ルールのほぼ全てに元ネタがあると言っても過言ではありません。この記事では特に…

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1年前
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闇鍋人狼デザインノート

闇鍋人狼というゲームをリリースしたので企画意図とかを書きます。作り始めていたときに考えていたことや、何がしたかったのか、何ができて何ができなかったのか等を振り返…

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1年前
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そして死体は石油王になった「マダミ屋」デザインノート

マダミ屋というアプリを作ってもうすぐ1年くらいになるので、デザインノートを書きます。作ったときどういうことを考えていたか?どういう意図で開発に取り組んでいるのか…

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3年前
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「7日後に死ぬミギ子」デザインノート #unity1week お題「逆」に参加しました

1週間でゲームを作るイベント #unity1week に参加して「7日後に死ぬミギ子」というゲームを作ったので、企画意図や考えていたことを書きます。 お題「逆」まず、逆という…

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4年前

遊んだボードゲームの感想#5

メジャーアルカナ 0~21までのカードを使って相手の手札を予想して当てるゲーム。単純に記憶力を競うゲームながら、宣言する順番や揺さぶりなど駆け引きも楽しめる。暗記と…

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4年前
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謎解きゲーム「パスコードを探せ」デザインノート #unity1week お題「さがす」に参加しました

1週間でお題に沿ってゲームを作るイベント「Unity1週間ゲームジャム」に参加して、謎解きゲーム「パスコードを探せ」を投稿したので作ったときに考えていたことを書きます…

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4年前
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マーダーミステリー『双子島神楽歌』

双子島神楽歌を遊びました。このゲームはリアル脱出ゲームと人狼を組み合わせたようなゲームで、マーダーミステリーというジャンルです。 とある島で置きた殺人事件を舞台…

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4年前

遊んだボードゲームの感想#4

WING SPAN 鳥を集めて点数を競うゲーム。ワーカーを配置し、餌や卵を生産しながら生息地ごとに鳥を呼び込んでいく。とにかく大量の種類の鳥が出てくるので見てるだけでも…

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4年前

遊んだボードゲームの感想#3

四季折々 和菓子を並べて得点を競うタイルゲーム。自分のボードには一切触れず、他プレイヤのボードが高得点になるよう並べるシステムがユニーク。頭の使い方が独特で、季…

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4年前
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遊んだボードゲームの感想#2

クラッシュアイスゲーム ペンギンを落とさなように氷のブロックを崩していくゲーム。タイルが六角形なので、崩れるか崩れないかがパッと見で難しく緊張感がある。 ひっつ…

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4年前
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マルチプレイのゲームをどうマネタイズするか

マルチプレイのゲームをどうマネタイズするか

闇鍋人狼のDLCを販売開始したので、その宣伝ついでにマルチプレイのゲームを売るとき色々考えることがあるっていう話と、闇鍋人狼でどうしたかを書きます。

闇鍋人狼 DLC SAKURAは各ストアで販売中です。

問題意識大前提として、ゲームの作者は面白いゲームを作ろうとしています。面白いにも色々な種類がありますが、筆者は特に「繰り返し遊べる」「何度でも遊べる」ことに強い関心を持っています。

限られ

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個人ゲーム開発者の「このゲームは、本日配信」から1ヶ月

個人ゲーム開発者の「このゲームは、本日配信」から1ヶ月

闇鍋人狼のSwitch版・Steam版をリリースしてから1ヶ月が経ったので感想とかを書きます。

デザインの話とかはなくて、起きたことと思ったことを書いていくので、あのとき大変だったなあ……とか、うまくいってやったぜ! みたいな話が中心で、誰かにとっての知見になるというよりは日記です。

ただ、多くの人が個人でゲームを公開する昨今、リリースの前後でどうすべきか? というのは議論の尽きないトピックだ

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配信ありきでゲームをデザインする

配信ありきでゲームをデザインする

闇鍋人狼には観戦モードがあり、遊んでいる人達のゲーム画面を見れるだけでなく、観戦者も鍋に食材を投入することができます。これは、ゲーム配信文化を強く意識しており、またそこに付随する問題に何かしらアプローチしたいという意図もあります。

既存の問題意識やこれまで試されてきた事例を参照しつつ、闇鍋人狼をどうデザインしたかの議論を紹介します。

問題意識ゲーム配信が一般的になった昨今、配信されたときどうな

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誘う者・誘われる者

誘う者・誘われる者

前回、闇鍋人狼では野良マッチを実装せず代わりにゴーストマッチを実現したという話をしました。既に知っている人同士で遊ぶものと割り切ってしまった以上、遊ぶ相手を探すのが大変という問題は依然として解決していません。

ゲームの内容さえ面白ければ勝手に卓は立つのかといえば、そんなことはありません。ゲーム側でできることに限度はあるものの、少しでも助けになるよう工夫を凝らすべきです。

卓が立たない、あるいは

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トークゲームと野良マッチ

トークゲームと野良マッチ

闇鍋人狼に野良マッチが無い話をします。リリース以来、様々なフィードバックをもらうんですが、中でも特に「一緒に遊ぶ人を探すのが大変」という意見が多く、同時に「野良マッチを実装してほしい」という要望を受けます。

たしかに、ボードゲームである以上人と遊ぶことを前提に設計されており、いくらCPUが代わりに入ってくれるとは言っても人と遊ぶ楽しさには及びません。また、同じジャンルのゲームで野良で参加できるオ

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やさしい人狼とは何か?

やさしい人狼とは何か?

もうすぐSteam版がリリースできそうなので、いま闇鍋人狼について考えていることを書きます。

去年、モバイル向けに闇鍋人狼をリリースしてからちょうど1年くらい経ちました。まさかリリース済みのタイトルにずっと時間を使っていることになるとは思わなかったんですが、PC版/ゲーム機版への展開でなんやかんやしてたらあっという間の1年でした。

主にプラットフォームごとの最適化を中心に進めていたので、ゲーム

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闇鍋人狼で参考にしたアナログゲーム

闇鍋人狼で参考にしたアナログゲーム

闇鍋人狼はアナログ・デジタルまたそれらのジャンル問わず様々なゲームを参考にしており、ルールのほぼ全てに元ネタがあると言っても過言ではありません。この記事では特に影響を受けたものを正体隠匿系のアナログゲームに絞っていくつか紹介します。

闇鍋人狼は正体隠匿系のスマホゲームです。

お邪魔者お邪魔者は『皆で協力して宝探しをするけど、お邪魔者が潜んでいて妨害してくる』というゲームです。かなり昔からあるゲ

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闇鍋人狼デザインノート

闇鍋人狼デザインノート

闇鍋人狼というゲームをリリースしたので企画意図とかを書きます。作り始めていたときに考えていたことや、何がしたかったのか、何ができて何ができなかったのか等を振り返っていきます。

闇鍋人狼とはおいしい鍋を作る店員陣営と、それを邪魔しようとするスパイ陣営に分かれて遊ぶ正体隠匿ゲームです。最大4人までのマルチプレイはもちろん、1人でシナリオを読みながらゆっくり練習できるソロモードでも遊べるほか、直接ゲー

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そして死体は石油王になった「マダミ屋」デザインノート

そして死体は石油王になった「マダミ屋」デザインノート

マダミ屋というアプリを作ってもうすぐ1年くらいになるので、デザインノートを書きます。作ったときどういうことを考えていたか?どういう意図で開発に取り組んでいるのか?などを紹介します。マダミ屋はマーダーミステリーが遊べるアプリです。

この記事の結論はマダミ屋はマダミを拡まりやすくしようとしているで、筆者のやりたいことは問題解決です。文中では既存のシナリオに触れますが、公開されている情報以外のネタバレ

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「7日後に死ぬミギ子」デザインノート #unity1week お題「逆」に参加しました

「7日後に死ぬミギ子」デザインノート #unity1week お題「逆」に参加しました

1週間でゲームを作るイベント #unity1week に参加して「7日後に死ぬミギ子」というゲームを作ったので、企画意図や考えていたことを書きます。

お題「逆」まず、逆というお題で作られるゲームはおそらくいくつかのパターンに分類できると考えました。

・逆のつく言葉をテーマ → 逆転、逆襲など
・立場や世界観が通常と逆 → 魔王vs勇者
・操作方法や知覚が逆 → 画面が上下反転、操作方法が左右逆

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遊んだボードゲームの感想#5

遊んだボードゲームの感想#5

メジャーアルカナ

0~21までのカードを使って相手の手札を予想して当てるゲーム。単純に記憶力を競うゲームながら、宣言する順番や揺さぶりなど駆け引きも楽しめる。暗記と予測に夢中になりすぎて自爆してしまうこともあり、意外と難しい。モチーフがタロットなのも可愛い。

ゴリラ人狼

ゴリラの村に潜んだ密猟者を探し出す人狼。プレイヤはウホしか喋れず、ドラミングや指差しなど決められたジェスチャーしか行えない

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謎解きゲーム「パスコードを探せ」デザインノート #unity1week お題「さがす」に参加しました

謎解きゲーム「パスコードを探せ」デザインノート #unity1week お題「さがす」に参加しました

1週間でお題に沿ってゲームを作るイベント「Unity1週間ゲームジャム」に参加して、謎解きゲーム「パスコードを探せ」を投稿したので作ったときに考えていたことを書きます。

まず初めにこのゲームのタネ明かしをするので、もしまだ未プレイで「自分で謎を解きたい!」という方は下記のリンクからどうぞ(PCブラウザで遊べます)。

ゲーム内容と解き方パスコードを探せは謎解きゲームです。ゲームが開始すると導入が

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マーダーミステリー『双子島神楽歌』

マーダーミステリー『双子島神楽歌』

双子島神楽歌を遊びました。このゲームはリアル脱出ゲームと人狼を組み合わせたようなゲームで、マーダーミステリーというジャンルです。

とある島で置きた殺人事件を舞台に、プレイヤは登場人物となって事件の真相を探ります。人狼のようにプレイヤごとに知っている情報と勝利条件が違うので、村人になれば事件の解決を目指しますが、犯人になれば捜査の妨害をします。登場人物としてロールプレイする部分はTRPGにも近いか

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遊んだボードゲームの感想#4

遊んだボードゲームの感想#4

WING SPAN

鳥を集めて点数を競うゲーム。ワーカーを配置し、餌や卵を生産しながら生息地ごとに鳥を呼び込んでいく。とにかく大量の種類の鳥が出てくるので見てるだけでも楽しい。

CRYPTID

ボード上に隠されたUMAを探すゲーム。プレイヤはそれぞれ1つずつ自分しか知らないヒントを持っており、お互いに質問を繰り返しながら答えを絞っていく。アクションが単純(はいかいいえの質問だけ)ながら、推論

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遊んだボードゲームの感想#3

遊んだボードゲームの感想#3

四季折々

和菓子を並べて得点を競うタイルゲーム。自分のボードには一切触れず、他プレイヤのボードが高得点になるよう並べるシステムがユニーク。頭の使い方が独特で、季節や和風イメージが花札を彷彿とさせ綺麗。

ナインタイルパニック

9枚のタイルを並べてお題に沿った街を作るタイルゲーム。プレイヤ全員が同じ目標でやってるはずなのに全然違う街ができるのが面白い。一度ハマってしまうと中々完成まで辿り着けず、

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遊んだボードゲームの感想#2

遊んだボードゲームの感想#2

クラッシュアイスゲーム

ペンギンを落とさなように氷のブロックを崩していくゲーム。タイルが六角形なので、崩れるか崩れないかがパッと見で難しく緊張感がある。

ひっつきカメレオン

粘着性のあるゴムを使って素早くタイルを集めるカルタ。コンポーネントが独特で、投げるアクション自体が楽しい。

RainbowKnights

透明のタイルを繋げて道を伸ばしていくゲーム。単純ながらも、最終的に出来上がった

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