おとは

30代。 加湿・保湿・遮光に命をかけて13年が経った。 朝が1番元気で、6時間までなら…

おとは

30代。 加湿・保湿・遮光に命をかけて13年が経った。 朝が1番元気で、6時間までなら歩ける。

最近の記事

己の「ヘイ!」を改める

言葉は時に刃となる。 私の「ヘイ!」は、時に人を傷つける。 歌って踊っていたら、「すごい盛り上がってるね」「ご機嫌だね」と言われた。 盛り上がっていた訳でも、ご機嫌な訳でもない。 呼吸をしていたら、「超生きているね」と言われたような感じだった。 別に普通。通常。悲しくてもブチ切れていても、息はするよね?という感覚だった。 どんな気持ちでいる時も、ただリビングからトイレへ移動する時も、私は「ヘイ!ヘイ!」と腕を振り回し腰でリズムをとる。 皆こんなもんだと思っていた。 さすがの

    • おばあちゃん

      私は代謝がとても良いので、もう汗をかく日が数日訪れています。 帰ってきたら汗だく、出た先でも汗だく。 暑がりなので秋に半袖で歩いていたら、通りすがりのおばあちゃんに「寒くないんですか?!」と言われた。 おばあちゃんは厚手のニットのカーディガンを着ていた。 そりゃ私を見たら戦慄するだろう。 そういえばおばあちゃんに話しかけられることが多いかも、と思う。 パッチワーク生地のロングスカートを履いていた日は「良いじゃんソレ」と、1日で3人のおばあちゃんに言われた。 スリーオバアチ

      • 夜更かしの本音

        私はいつも21時には寝ていますが、現在22時半。 せっかくの大晦日なので、まだ起きています。 夜更かししないと損した気分になる謎の気持ち。 ハイボールを飲んで、ピザポテトBIGを食べ終えたところです。 皆さんは何をして過ごしているのでしょうか。 年が変わったところで、私は何も変わらないと分かってはいるのですが、道路が混んだりスーパーのBGMが年末を感じる音楽に変わっていたりするのを目の当たりにすると、あ、すみませんがお酒を飲んでいるので変なことを言うかもしれませんがまあそれは

        • 文学フリマに行ってきた

          11/11、文学フリマ東京に行ってきました。 沢山人がいてアワアワ。 よく分かっていなくてワタワタ。 活気はあるけど騒がしくない雰囲気が良かった。 ズラっと並ぶ出店者の人達。 ギュウギュウで歩く客達。 こんなにたくさん、文学について考えていたり好きだったりする人がいるなんて、図書館で1人で本を読んでいたあの頃の私は思いもしないのだろう。 あるブースに立ち止まり、一冊買って小銭を渡そうとしたら、テーブルの上の棚にスルッと落ちていってしまった。 私の渡し方が悪かったのだが

        己の「ヘイ!」を改める

          取り戻すべき心

          薄まって、忘れて、引き戻すの繰り返し。 実家に帰り自分の部屋の引き出しを開けると、 幼い私が描いた黒ギャルと白ギャルがいた。 ウエディングドレスを着て。 やせ動物もいました。 NHKのアニメで一瞬現れたのを観た気がするのですが、誰か知りませんか? 鳴き声は、「やせやせ」だったと記憶しています……。 頼む、誰か…。 ちょっと怖い。 オリジナルとは思えない。 虹の橋を渡っているシーンを覚えている。 中学校の学祭で書いた脚本もあった。 表紙だけで悶え恥ずかしむので、1ページ

          取り戻すべき心

          ソレがこの話なんかい

          私が書くということをきちんとした、最初のエッセイです。 人生の芯を変えた、最初の一歩です。 良かったら読んでください。 他にもあります。

          ソレがこの話なんかい

          怖い話

          全然怖くないんですけど、一応幽霊とかそういう話なので、そういうタイトルに。 苦手な人は閉じていただければと思います。 全然怖くはないんですけど。 毎日暑いです。 寝苦しい。 寝室も暑い。汗だくで横たわっている。 エアコンは隣の部屋にあるので、扉を開けて眠ればいいんだろうけど、できない。 去年一度試した。 それはもう快適な室温で眠りにつけた。 が、起きた。というか、起こされた。 耳元で「あいてるよ」と声がして飛び起きたのだ。 私は寝起きとは思えない声量で「何ィ?!誰ェ?!」と

          日傘の下 #虎吉の交流部屋初企画

          夏なので、暑い。 毎日日傘を握りしめている。 買い換えたので、今年から新しい相棒になっていた。 前の日傘は約12年使っていた。 小6だ。大きくなったな。 最近は少し面倒になってきて、ちょっとぐらいは陽に当てられてもいいかと思う様になったが、日傘デビューした18歳の時は一瞬の日光も許さなかった。 日焼けをしたくなかったというのが理由だが、それとは別の想いもあった。 当時から永作博美さんに憧れていて、出演しているドラマ「四つの嘘」を借りて見た。 劇中、永作さんは質素な服を着て日

          日傘の下 #虎吉の交流部屋初企画

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          私も、考えて自分の答えを出すということをして生きていきたいです。 文章褒めてもらえて嬉しい…… 高木鉦太郎さん、ありがとうございました!

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          ちゃんと食べなさい

          魚を焼いて、カブの煮物を作りながら。 20歳の頃、お金がなくて食費を削っていたら、痩せた。 今より10キロ痩せてた。 若かったし、元気だったのだけれど、当時アルバイトをしていた居酒屋のオーナーに「痩せた?」と訊かれた。 家族経営の居酒屋で、オーナーはお父さん(私から見たらおじいちゃん)だった。 「お金なくて」とヘラヘラしたら、怒られた。 「出勤日じゃなくても食べに来ていいから、ちゃんと食べなさい」と怒られた。 今も夫に同じようなことで怒られる時がある。 私は面倒でポテトチ

          ちゃんと食べなさい

          「いらっしゃいませ」

          「いらっしゃいませ」に何て返せばいいのか分からなくて、いつもフリーズする。 スーパーで豆板醤を探している時、ふと通り過ぎた店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてくれた。 「いらっしゃいませ」への返事は何なのか。 「あはぁ」と曖昧に口角を上げて、首を痛めているのかと誤解されるような中途半端な角度で頭を下げて止まってしまう。 返事を必要としていなのは理解している。 何かを言われて、何も返さないでいるのが違和感なのだ。 やる気のない「いらっしゃいませ」だったら流せるが、私がよく出く

          「いらっしゃいませ」

          飛行機の中で

          飛行機の中で泣くようになった。 故郷からの帰り道。こんな風に自分がなるなんて、思いもしなかった。 親元を離れて上京したのが18歳。ホームシックになったことはなかった。同じ年頃の女の子達は、自分の育った町や家族が恋しくて夜になるとしくしく泣いていたりした。ナイーブなお嬢さんばかりなのね。私は洗濯機の使い方が分からなくて立ち尽くすくらい、世間知らずの子供だったくせに、そんなことを思ったりしていた。 そんな私が、30歳になってから、泣くようになった。 空港まではいつも母が送って

          飛行機の中で

          裸の不安

          温泉が好き。1人でよく行く。 心配事は幾つかあるのだが、一番最初に心配になるのは、間違ったエリアに入っていないかどうかだ。 私は女なので大抵赤くて「女」と書かれている暖簾をくぐりロッカーの前に辿り着くが、服を脱ぎ始めた時に「およよ?そういえばココは本当に女湯かしら?」と不安になる。間違ったかもしれない、と辺りを見回して、他に歩いている女体を見つけ安心するというのは毎回やっている。 次に、裸になってから掃除や温度点検等で通るスタッフの人と出くわすと不安になる。 こっちは裸だけど

          裸の不安

          淡い色と、はっきりした輪郭で残るもの

          私は血の繋がった父親と幼い頃に別れて以来、一度も会っていません。 覚えていることも少なく、何の感情もありません。 母は苦労して生きてきたのだろうと思いますが、その人の悪口を言うことは無かったです。 淡々と事実を教えるのみです。 苦労の内容は金と女でした。女のことは最近知りました。 離婚をして家を出るという時に、その人はそっと私に紙切れを渡してきました。 紙切れには電話番号が書いてあって、「何かあったら連絡して」と言っていました。 私は必要ないと判断して、すぐにどこかのゴミ箱に

          淡い色と、はっきりした輪郭で残るもの

          紹介文を書いて頂きました。

          一生分の言葉をもらったような気持ちです。 大切にします。 そらさん、ありがとうございました!

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          耳底の川

          穏やかな風が前髪をめくった時、眺めの良い場所から街を見下ろした時、すれ違った子供が笑っていた時、好きな人と目が合った時。 あ、そうだ、川、と思い出す。 川。 毛先。後ろ姿。 また、彼女に会うことはあるのだろうか。 随分と久しぶりになってしまった。 前に故郷へ帰ってきたのは、3年くらい前か。毎日を消費していると、季節が変わっていることにも気付けずに、年月だけが経ってしまう。あっという間だ。 飛行機に乗り、電車に乗り、駅のホームを踏んだ。風が吹き抜ける。目をグッと瞑

          耳底の川