マガジンのカバー画像

与楽流 感知動作療法

8
感知動作療法の理論、実践、評価
¥15,000
運営しているクリエイター

記事一覧

共感の不自然さ

共感の不自然さ


共感の存在本来、自然の摂理の中に共感は存在せず、自然の中に存在するのは共鳴と調和といった現象があるだけです。共感は人間の世界にしかない概念であるのです。このことがメリットとデメリットを生み出し、自己成長を抑制するリスクを生み出すことがあります。

自然界においては、共鳴や調和といった現象が観察されることが多くあります。これらは物理的、生物学的なプロセスや相互作用を指すことが多く、しばしば具体的な

もっとみる
情報の三次元化:折り紙のアナロジーを活用した学習法

情報の三次元化:折り紙のアナロジーを活用した学習法


折り紙の実践:情報を三次元的に理解し記憶する方法情報を理解し記憶する際に、それを二次元的な平面上のデータとして捉えるのではなく、立体的な形状に変換してみることは非常に有効な方法となります。このアプローチは、折り紙の実践に例えることができます。折り紙は、単なる平面の紙を複雑な立体形状に変形させる日本の伝統的な芸術です。同様に、情報を三次元的に扱うことで、より深い理解と記憶の促進を図ることができます

もっとみる
『感知動作療法 理論』準備の排除

『感知動作療法 理論』準備の排除

感知動作療法における準備の排除感知動作療法における準備の排除とは、何よりも身体の自然な動きや反応を重視する考え方に基づいています。このアプローチの背景には、身体が最も効率的に動作するとき、それは意識的な干渉や制御が最小限であるという観察があります。

もっとみる
バランスの良い食事のアンバランス性

バランスの良い食事のアンバランス性


現代栄養学のアプローチとその限界現代の栄養学と公衆衛生は、バランスの取れた食事を推奨する一方で、そのアプローチには重大なアンバランス性が存在します。この問題提起は、一般化された栄養ガイドラインの限界と、個々の多様性への配慮不足を中心に展開されます。

まず、バランスの良い食事の一般的な原則は、多様な食品群からの栄養素摂取、適切なポーションサイズ(一般的に提供される食べ物や飲み物の量)、栄養バラン

もっとみる
『感知動作療法 理論』身体のポテンシャルの発揮

『感知動作療法 理論』身体のポテンシャルの発揮


感知動作療法と身体の自然な連動感知動作療法は、私たちの身体が本来持っている能力や連動を引き出すためのアプローチの一つです。その中心となる考え方は、身体の自然な動作を重視し、頭で考えすぎることや過度な意識的なコントロールを避けることにあります。この療法の背景には、人の身体には無意識のうちに自然に動作や連動が行われる能力が備わっていることに注目しています。

もっとみる
身体操作と思考の柔軟性における関係性~その1~

身体操作と思考の柔軟性における関係性~その1~


身体操作の柔軟性と観察力身体操作の柔軟性と思考プロセスの間には深い相互関係があります。これは特にミラーニューロンの活性化という観点から考察することができます。

ミラーニューロンとは
ミラーニューロンは、他者の行動を観察することで自分も同様の神経パターンを活性化させる脳内のニューロンです。これは、他者の動作、意図、感情を理解するのに重要な役割を果たします。

観察力の強化: 身体操作における柔軟

もっとみる
感知動作療法の提唱

感知動作療法の提唱


感知動作療法の提唱背景:
私たちの脳は情報を効率的に処理するため、過去の経験や習慣を基に自動で情報の取捨選択を行う。これにより、繰り返し行う動作や日常の習慣になった行動は、脳が自動的に最適と判断した方法で行われるようになる。この現象を「スコトーマ」と呼び、これにより私たちが行う動作や行動に非効率性や無駄が生まれることがある。

エフィカシーとスコトーマ:
エフィカシー、つまり自己効力感は、自分が

もっとみる
感知動作療法とは

感知動作療法とは


感知動作療法とは定義:原始的な生体が兼ね備えた反応や運動の連動を無意識的に引き出すことを目的とする。

人間の脳は無自覚な動作や行動、いわゆるスコトーマを認知することで、その非効率性を処理し、より効率的な方法を求める能力を持っています。この能力は私たちの日常の多くの活動、特に新しいスキルや動作を習得する際に顕著に現れます。

例として、自転車の乗り方を考えると分かりやすいでしょう。最初、自転車に

もっとみる