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歌詞エッセイ

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歌詞に合わせたエッセイです! 超絶自由×超オリジナルですので、悪しからず。
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記事一覧

「じゃあTSUTAYA集合で」@Contrails/ジャニーズWEST

「じゃあTSUTAYA集合で」@Contrails/ジャニーズWEST

「海外で仕事をします。お世話になりました」
そう言って新卒で入社した会社をあっさり辞めた。
あっさりとは淡白な言い方だが、実際にそうだったかと思う。
話した上司は何度も止めてきたが、キャリアのある先輩方や同期達からは「ついに海外に、やりたい事をしに行くのか」と応援してくれた。
理解ある会社で働けた事、支え合う同期が最高の人財だった事を誇りに思い、私は会社を後にした。

でも実際のところ、辞めると上

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Pride 遥海 エッセイ

Pride 遥海 エッセイ

彼女はいつも真っ直ぐに笑いかけてくる。
その表情は柔らかく、その裏にある覚悟は固い。

「元カレ結婚したらしい」
店内に流れている音楽は洋楽かな、
なんてそんな事を思えるほど、私との沈黙が続いた後に、彼女は突然話し始めた。

元カレーーー。
彼女は素晴らしい事に、私よりもはるかに恋愛経験が多く、元カレと呼べる人は片手には収まらない。

それはその筈。

"恋は盲目"
この言葉を表している女性こそ彼

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ハートアップ 絢香×三浦大知 エッセイ

ハートアップ 絢香×三浦大知 エッセイ

「僕と別れて欲しい」
そう言った僕はキミの顔を見れずにいた。
デート後に駐車場に停めた車内で、また今度ね。ではなく、お別れの言葉を投げた。
驚きと悲しみが襲い、少し大きめの声で何でと尋ねてくる。

「お互いの為だと思う」
「一緒に居てもお互いの為にならないと思う」
いろんな言い訳をして、思っていない言葉まで言ってしまう僕。
僕は実は分かっている。
キミは何も悪くない。
僕自身が傷付くのが嫌で、耐え

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アップルパイ back number エッセイ

アップルパイ back number エッセイ

妻の喜ぶ顔が見れるだろうかー。
そう思いながら仕事終わりに店のテイクアウトコーナーに並ぶ僕。

僕たち夫婦に子供は居ない。それでも6年の月日が流れ、二人で上手いことやっていってる。 
上手いこと、というのは決してずっとラブラブな感じでは無い。持ちつ持たれつ、お互いを尊重して支え合っている感じだ。

「ごめん!初めてのデートなのに!」
今から約7年前、つまりお互い大学1年生の時に僕たちは出会った。

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乾杯 長渕剛 エッセイ

乾杯 長渕剛 エッセイ

「続いての余興は、新郎の高校時代のバレーボール部によるお祝いの唄になります」
ホテルの披露宴会場でアナウンスが流れる。

今日は俺の(俺たちの)昔からの仲間の結婚式だ。

俺たちは中学と高校が一緒だった。
ただ、中学の頃は一緒のクラスになった事が無く、顔見知り程度だった。
"俺と同じくらい身長が高いやつ"そんな印象。
そんなあいつは、俺と同じ高校の、それも同じクラブ活動を選んで来た。
これはたまた

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川の流れのように 美空ひばり エッセイ

川の流れのように 美空ひばり エッセイ

「おじいちゃんが亡くなって、もう13年も経つのね」
梅雨明けの午後、セミが活発に主張を始める今日、私はおばあちゃんのお見舞いに来た。
ベッドの横には、生前の祖父と写っている夫婦二人の笑顔の写真が温かくみえる。
一人で座ったり、お手洗いに行く事が難しく、私と話す時はベットに横たわりになりながら、それはゆっくり話してくれた。
最近の祖母は、いわゆる歳で、物忘れが多い。今日や、昨日の事はすぐに忘れる。だ

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貴方の恋人になりたいのです 阿部真央 エッセイ

貴方の恋人になりたいのです 阿部真央 エッセイ

目覚めてすぐ、寝ながら枕元に置いておいた携帯を探す。
なかなか見つからないなと苛つきながら
探し当てた携帯の画面を見ると、求めていた返信メールは届いていない。
「はぁー・・・」
その深い息は、朝一の溜息になり、
爽やかな7月の今日、という大事な休日の
やる気が全て奪われてしまった。

"やっぱり昨晩に連絡したのが悪かったなぁ"
そう後悔が募り、でも、もう取り返しのつかない事が余計に心を追い詰める。

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WINDING ROAD絢香×コブクロ エッセイ

WINDING ROAD絢香×コブクロ エッセイ

「で、いつ結婚するの?」
私はよく彼女に問い立てる。

彼女とは、私の大親友のことである。
その彼女は、かれこれ4年にもなる歳上の彼氏とお付き合いをしている。

「いや、結婚はしないんじゃ、ないかな?」
いつもそんな曖昧な言葉で返される。

明確な理由は分からないが、
いつ聞いてもある一定の理由はこう聞いている。
「そもそも貯金が無いの」

貯金が、ない。
確かに、結婚をするなら必要なモノで、

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虹 二宮和也 エッセイ

虹 二宮和也 エッセイ

「もう知らないっ!」

強気な口調で、思ってもいない毒を吐く彼女。
そんな様子を冷静に見る僕。

あーあ、怒らせちゃった。
どちらかが全て悪いなんて事無いのに。
そうだね、でも僕が悪かったことにするから。

そう思い、苦笑いをしながらごめんね、と言う。

「っもう!なんで?何で悪いと思っても無いのに謝るの?!そういうところ、本当やってけない!!」

そう言い放ち、彼女は身一つで家から飛び出した。

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ホメチギリスト ジャニーズWEST エッセイ

ホメチギリスト ジャニーズWEST エッセイ

今日もいつも通りの毎日を過ごすだろう。
相変わらず満員電車では携帯電話を触る者、イヤホンしている者、
小説を読んでいる者、寝ている者。
席が空いているのを見て隙あらば座ろうとする者。
みんなはどうやって毎日を過ごしているのだろう。
仕事、楽しいのかな?
そう、ふと思ってしまった。

「お前の先月の売り上げは良かったけど、今月落ちてるけど、何で?」
会社に到着してすぐ上司に責められ、落ち込む。
「あ

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