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網膜色素変性症の母のために、娘が1日限りの猿回しショーを披露し、笑顔の花咲く。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は元々そんなに視力が良いわけではなく、基礎疾患もあることで、目の病気にも常に気を付けなければなりません。

最近仕事で難しい仕事を任されて、本当にその記事の編集にも時間がかかって、終わった後はぐっと疲れが出ましたし、最近は寝落ち率が高くて、生理が何とか来ても睡魔との闘いで、寝落ちすると目の疲れも酷くなることで、その新しい仕事を終えるまで、眼精疲労も強く出ていました。

仕事が終わってホッとしている時に、目にまつわるこんな記事を読みました。

小さい頃から猿回しのトレーナーになることを夢見てきた中学生の女の子が、兵庫県神戸市北区大沢町にある神戸モンキーズ劇場でステージに立ちました。2024年春引退した女の子の憧れのトレーナーが、女の子の母親が病気で失明する可能性があることを知って、1日限りのショーを提案しました。女の子は「高校を卒業したら弟子入りして、日本の伝統文化を守っていきたいと思います」と力強く誓いました。

今回は女の子の愛するお母さんのために贈る、感動のパフォーマンスを取り上げます。

網膜色素変性症で視力を失う母のために、娘が奮起

大阪府千早赤阪村立中学校2年生の女の子は、兵庫県神戸市北区に住んでいた2歳の時、神戸モンキーズ劇場で初めて猿回しを目にしました。「お猿さんになりたい」と目をキラキラ輝かせていた女の子ですが、神戸モンキーズ劇場のトレーナー大田美由紀さんのハキハキした姿に「格好良い」と憧れを抱く様になりました。

休日には両親や祖父母にせがんで神戸モンキーズ劇場へ行きました。家に帰ると大田さんの台詞回しを完璧に覚えて、祖父が作ったサル用の階段を使って、ぬいぐるみで猿回しショーを完璧に再現しました。女の子は「お猿さんとトレーナーの信頼関係の強さが子ども心に響いていました」とその当時を振り返ります。

大阪府に移り住んでも、大田さんの公演情報があると、神戸モンキーズ劇場に足を運び続けました。女の子が病気の手術で入院した時には、大田さんが送ってくれた、パートナーのハル(メス、9歳)が大きくジャンプする動画に励まされました。

当初は「子どもが言う話だから」と軽く受け止めていたお母さんでしたが、小学校の卒業式で「将来の夢は、猿回しのトレーナーになることです」と話す女の子を見て、「本気やな」と感じ、大田さんにアドバイスを求めました。「中学を卒業した後に大田さんに弟子入りする」と意気込んでいた女の子に、大田さんは「高校を卒業してからおいで」と諭しました。

2023年3月、女の子のお母さんの目に異変が起きました。

およそ10年前から視力低下が続いていましたが、車の運転にも支障が出る様になりました。3ヵ所目の眼科医院で「すぐに大きな病院で精密検査を」と言われ、難病の「網膜色素変性症」だと分かりました。後発の場合は少しずつ見えなくなる症状が多く、医師には「10年の間に見えなくなる」と告げられました。

そんな時、女の子がいつか同じ舞台に、と夢見ていた大田さんが2024年春、2023年に猿回しショーから引退することになりました。お母さんの病気を聞いた大田さんは「お母さんが見える間に」と、女の子に猿回しショーを呼びかけました。春休みの女の子が劇場に通って、猿回しショーの合間に大田さんやハルと稽古を積み重ねました。

参考:「難病の母が視力を失う前に」13歳少女、1日限りの猿回しショー 憧れのプロと共演 神戸新聞NEXT(2024年)

2024年4月1日に本番を迎えました。20分間だけ魔法を使える女の子が、引退した大田さんとハルのショーを「もう一度見たい」と願って、魔法で夢が叶う-というストーリーです。客席には女の子のお母さんを始め、祖父母や関係者などおよそ30人が詰めかけました。

女の子はショーの進行役を任されました。大田さんとハルは、女の子が勇気付けられた大ジャンプを披露しました。ハルが苦手とする高さ1.8mの竹馬も見事、成功しました。

満場の拍手が飛び交う中で、大田さんやハルと並んで舞台に立った女の子はマイクを握って、「大田さんみたいに人を感動させ、勇気付けられる猿回しのトレーナーになります」と宣言しました。大田さんやお母さんの目に涙が浮かんでいました。

大きな夢への第一歩を踏み出した女の子と、積み重ねた現役生活に一区切りを付けた大田さんとハル。1日限りの夢のコラボを終えた2人と1匹に、一杯プレゼントや花束が贈られていたといいます。

この記事を書いて思い出したのが、

2023年にnoteに書いた、同じ神戸モンキーズ劇場に所属する、[アイノテ]というコンビです。[アイノテ]のお猿さんはトレーナーの女性の指導のもとで、手話ができる、とても珍しいお猿さんです。

読んでいて、「あ、去年記事を書いた[アイノテ]と同じ劇場だ!」と思いました。

この記事に出て来る女の子も、難病で視力を失うお母さんのために、1日限りの猿回しショーを披露。私は自分のことだけでも精一杯で、そういうことを両親にできるとは思えません。

元々プロの猿回しの人と交流があったとはいえ、それを行動に移す実行力と、周りのサポートに、それとご縁にとても感慨深い内容となりました。

難病は進行を遅らせる以外に、症状を止めることは今の医療では難しいです。

女の子には、お母さんの視力が失われてしまう前に、お母さんと一杯猿回しにしろ、思い出を作っていって欲しいなと思いました。


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