見出し画像

【読書法】脳から血が出る読書

それと、読書は、必ずしも成長するためにするわけじゃない。単に楽しみのために、興味の赴くままにいろんな本を読むのが普通だろう。ただ、そういう場合でも、読みながら無意識のうちに並行して情動シミュレーションをしてしまうクセをつけておくと、より深く豊かに味わえるようになる。

分裂勘違い君劇場byふろむだ

こんにちは、けいごです。

最近、noteを通して以下の読書法を知りました。

この方の紹介している読書方法は、「情動シュミレーション」です。

そこで今回は、「読書を通して新発見がない」、「本質を抽出する以外の読書法を知りたい」という方にオススメの読書法を紹介していきます。


情動シュミレーションとは

情動シュミレーションとは、「作者や登場人物の情動回路を自分の脳内で動かすこと」です。

本記事には更に詳しく、以下のように説明されています。

作者や登場人物になりきって作者や登場人物の目から見える世界を思い浮かべ、作者や登場人物が感じた息苦しさ、悔しさ、理不尽さ、憤りを自分も味わってみることだ。

ここでは、感情の動きを味わう、とありますが、これは全ての感情の動きを捉えるとこであり、怒りや悲しみ、喜び等の共感しやすいところだけをシュミレーションするのではありません。

全ての感情をシュミレーションすることで、より豊かに、質の高い学び・楽しみを得ることができるようになります。

要点・本質の抽出では限界がくる

今まで私は本を読むとき、「要点と本質を抽出する」ということを常に意識していましたが、その方法だと、楽しみ方や学びに限界があることに気づき始めていました。
※普段実践している読書法は、以下の記事でまとめています。

なぜなら本質を抽出する読書には、以下の特徴があるからです。

・どの本にも同じようなことが書かれている
・自分の思考力に依存する

具体的に説明すると、「本質を抽出する」ということは「抽象化する」ということになります。抽象化のたどり着く先は、”同じ”なのです。

例えば、カマキリの本質は、「生物」です。
更に生物は細胞で構成された生き物であることから、カマキリを「細胞」といい表すことが出来ます。
本質を見極める読書も同じで、抽象化に抽象化を重ねていくと、たどり着く先は全て同じだったりします。
わかりやすい例で説明すると、人間関係やコミュニケションの本には必ずと言っていいほど「相手の承認欲求を満たす」といった内容が含まれています。
※もしそれが含まれていない本があれば、知りたいので是非コメント欄で教えてください!

更に「抽象化」とは、自由度の高いものなので、抽象化の仕方を変えると異なった視点を得ることが出来たりします。
上の「カマキリ」の例で考えると、「緑色」→「色」という流れで本質を変えることが出来ます。
しかしこの読書法は自分の思考力に依存するので、自分の思考を常にアップグレードし続ける必要があります。

読書で人生が楽しくなる

本質を見極める読書の限界を知った中、今回紹介する読書法は、新たな成長と楽しみを促してくれます。

今回紹介する「情動シュミレーション」は、登場人物の情動を脳内でシュミレーションし、完全にその世界に没入する、いわゆるVRのような感覚を脳内で作り上げるようなものだという捉え方をしています。

それは、著者、登場人物の見えている景色、木々の一本一本までを鮮明に描き、風の音、電車の音、食べた物の味、荷物の重さ、全てを想像して脳内で感情を作り出していきます。
まるでその世界に自分がいるかのように、、

その世界に入り込むことで、他人の人生を知るだけではなく、その人生を歩んでいるかのような感覚になります。

他人の世界に入り込むと得られること

ビジネス書で試してみましたが、これがかなり難しく、読むのに時間がかかってしまいます。しかし、それ以上に楽しみと成長をもたらしてくれる実感があります。
何故なら、その著者になりきって、その全ての感情を脳内でシュミレーションすることで、「より詳細なイメージ力」を磨くことが出来るからです。

自ずと、暮らしぶり、周辺の状況などの条件を想像出来、自分がやろうとしていることがどのような条件下で成り立ちそうか、どの段階にいるか、などがイメージを通してわかるようになります。
これを極めると、本には書いていないことまでわかってしまうのではないかと思います。

それに付随して、「自分に足りない思考力」を取り入れることができるようになります。
これは「本質の抽出」では時間がかかるか、不可能なことです。

地域活動本で試してみる

私が現在読んでいる「ごちゃまぜで社会は変えられる―地域づくりとビジネスの話」という本で情動シュミレーションを試してみます。

この著者の人間性がとても面白いです。本から人の良さが伝わってきてしまう。
以下の文章を使ってシミュレーションしていきます。

僕が、いわゆる「社会貢献活動」に進み始めたきっかけは、大学1年生の2011年3月に起きた、東日本大震災でした。当時は、作業療法士というリハビリの資格を取るために医療系の大学に通っていました。大学が栃木県の北に位置する大田原市というところであったため、当時たくさんの方が避難していました。3月13日から「とにかく人手が必要」との話を受け、避難所にお手伝いに行きました。掃除・炊き出し・傾聴。そんな活動のなか、避難してきたとあるおばあちゃんが言いました。
「家が流されちゃって」
僕は固まりました。何も言えませんでした。うなずくこともできなかった。

ごちゃまぜで社会は変えられる/濱野将行(著)

ここまでの文章から、全て自分が感じていることのようにシミュレーションしてみます。

大学で作業療法士の勉強(大学の風景・勉強)
 ⇒目標に向かう楽しさ
東日本大震災の被害を間接的に知り、支援をする(避難所の風景・雰囲気)
 ⇒何か出来ることがしたい自分を役立てたい
支援を通して現実を知る(おばあちゃんの顔・周囲の方々の雰囲気)
 ⇒支援をしても自分は無力だと気づく

この本を途中まで、やはり本質を抜き出そうとしてしまう癖をなんとか想像に切り替えていくように修正していたのですが、訓練が必要そうですね。
実際に想像が難しかったのでGoogleアースなどを駆使して自分の想像の補助を加える必要がありました。
私は小説が苦手なので、漫画から訓練してみてもいいかな、と思いました。

それぞれの視点から描いたストーリー

私はスターウォーズが好きで(にわかです笑)、ドラマも少しだけ見ているのですが、スターウォーズには様々なキャラクターを主人公とした映画やドラマシリーズが配信されています。

情動シミュレーションでは、そのようにメインキャラクターだけではない視点で何度も読書をしていくことで、自分以外から見える世界を知る(想像)ことが出来るようになり、自分の思考が確実にアップグレードされていきます。

この読書法の有効性について腑に落ちたのは、映画「すばらしき世界」を見た時です。
この映画は、殺人をして逮捕され、出所した方が社会で生きていくために奮闘する物語です。「殺人犯」というレッテルが貼られたまま、どのように生きていくのか、そんな生きにくい方の視点で描かれています。

「殺人犯」という一部情報だけで聞くと、構えてしまいますが、この映画を見た方はそんな方に共感してしまうこともあったのではないかと思います。
もし自分が子供で、誰にも頼れず一人で生きている中、自分を認めてくれるのが暴力団だけだったらどうでしょうか。
入団を断れるような一人で生きている子供はいるのか、そのように深い考察をしまいます。

このように情動シミュレーション読書では、他人の視点と感情を取り入れながら読書をすることで、自分の見えない視点・感情を習得して仕事・活動などに応用したり、人生をより豊かにすることが出来るようになります。

Keigo.log サイトマップ

この記事を気に入った読者様、是非フォローと拡散宜しくお願い致します!

この記事が参加している募集

スキしてみて

ご一読有難う御座いました! もし「ここがわかりやすい」「ここがわかりにくい」などありましたら、ご遠慮なくコメント欄にご投稿ください!