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アイディア覚え書き

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書きたいネタメモ~マネと二人の女性画家

書きたいネタメモ~マネと二人の女性画家

前々から書きたいと思っているネタの一つが、この作品、マネの<エヴァ・ゴンザレスの肖像>。

ゴンザレスはマネの唯一の女性弟子で、彼女の肖像画を描くために何回もポーズを取らせたので、彼と家族ぐるみで付き合っていたベルト・モリゾはキリキリしていた。しかも、マネはモリゾに「ゴンザレスのように描け」みたいなことを言っていたので、余計怒りが増すというもの。(というか、マネさん、ちょっと無神経すぎやしませんか

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ミュシャとロートレックに学ぶこと

ミュシャとロートレックに学ぶこと

ゼロから一は生まれない。
ローマは、一日にしてならず。
ミュシャやロートレックのポスターデビューした時の周辺を調べていると、こんな言葉が思い出される。

二人とも、第一作のポスターで、鮮烈なデビューを果たした。
ミュシャに至っては、わずか数日で仕上げた、というオマケつき。

しかし、その「成功」の裏には、地道な積み重ねがあったのは忘れられがちだ。

ロートレックは、デッサンを積み重ねてきた。
ムー

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継承と、反抗と、自立

継承。反抗(反発)。自立。
この3つから、美術史を切ってみる方法は、どうだろう。

継承は、必ずしも直接の「師弟」でなくて良い。
時や場所を隔てて、手本と仰ぎたい人や作品に出会い、「私淑」する。その典型的な例は琳派だ。
ギリシア・ローマの古典を学ぶことも、同じようなものだろう。

でも、お手本を唯々諾々と受け入れているだけでは、亜流止まりだ。
「納得いかない」という思い。
「もっと、違う方向を試し

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徒然日記~永徳と信長

徒然日記~永徳と信長

狩野永徳、長谷川等伯。
二人について、ここ最近考えている。
もちろん、彼らについて書くため。
特に永徳については、明日、スペースの番組で話す予定だ。

狩野永徳にしたのは、「王道」だから。
「狩野」の一人でもあり、知名度は、等伯よりも上だ。
足利将軍に仕えた御用絵師を曾祖父に持つ、血筋と環境に恵まれたサラブレッド。
二代目である祖父からは、英才教育を施してもらえた。

全ては、四代目総領として、未

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永徳と等伯(メモ)

永徳と等伯(メモ)

長谷川等伯について書きたいと思い、メモを書き出してみたら、そのライバル狩野永徳について、ふと思い付くことが出てきた。

狩野永徳は、ご存知、絵師集団・狩野派の四代目頭領にして、信長・秀吉に仕えた絵師。
「天下一の絵師」と言っても過言ではない。
何が、彼をそうなさしめたのか。
もちろん本人の才能もあった。
幼い頃から、次代を担う「ホープ」として期待を寄せられ、最高の教育のもとに、才を磨いた。
狩野家

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ミケランジェロとユリウス二世(メモ)

ミケランジェロとユリウス二世(メモ)

来週水曜夜の、『美術こぼれ話』は、ミケランジェロの予定。
簡単なメモを。

・1505年 ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿、教皇に選出→ユリウス二世として即位

・同年、ミケランジェロが、ユリウス二世の墓廟制作の依頼を受け、ローマへ

・ミケランジェロは、アイディアをひねり、40体もの彫刻を配した、自立型、三層からなる墓を構想。
〈モーゼ〉の他、〈瀕死の奴隷〉なども、墓に使われる予定で制作さ

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「美術こぼれ話」について

「美術こぼれ話」について

 最近、隔週水曜日の夜に、Twitterスペースで行うようになったトーク「美術こぼれ話」。
先日、「宮仕えはつらいよ ベラスケスの場合」をかけたのだが、いつか「ゴヤ篇」を、とリクエストを受けた。

 先日やって痛感したのは、情報はできるだけ正確に。資料を手元に置いて話すこと。

 あらかじめ話す内容について、文章でノートにメモを取り、流れを確認しておくこと。

 文章であれ、トークであれ、いい加減

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画家たちのぶっちゃけ本音トーク大会が見たい

明後日のTwitterのスペースでのトークテーマは「ベラスケス」。

内容について色々考えている中で、ふと思いついたことがある。

近代以前、ルネサンス~バロックあたりの芸術家たちのぶっちゃけ本音トーク大会、やったらどうなるだろう?

近代以前の芸術家たちは、パトロンや注文主があってこそ。

時には、彼らの我儘に振り回されたり、理不尽なことを言われてもこらえる、という事もあった。

そんな彼らが、

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書きたいネタ

書きたいネタ

書いてみたい、語ってみたいネタについて。
特にモデルになった女性の話について。

○シュザンヌ・ヴァラドン

〈都会のダンス〉はじめ、多くのルノワール作品にでモデルを取っている女性。
もともとはサーカスのブランコ乗りをしていたものの、怪我で引退を余儀なくされ、美術モデルに転向。
後には自身もデッサンを勉強して、画家に。
息子は、エコール・ド・パリの画家モーリス・ユトリロ。
実は、上の〈都会のダンス

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『ゴッホまみれ』計画

『ゴッホまみれ』計画

大目標:ゴッホとその作品について、10本前後のコラム記事を書き上げ、『ゴッホまみれ』のタイトルでまとめた物を出す(kindleか、あるいは有料noteか、同人誌か…形態は未定)

期限;2022年5月(目安)

小目標:コラム(1000~1500字)を10本書く

書きたいテーマ(作品)

・<赤い葡萄畑>

・<ひまわり>

・オリーヴ畑

・糸杉

・自画像

・デッサン作品

思いつくのはこ

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課題シナリオがかけません

課題シナリオがかけません

 ずっと魚の骨のように喉に引っかかっている問題の一つが、「シナリオ講座」の課題シナリオの一回目が未だに書けていない、ということだ。

 書かなければ、筋肉が落ちる。

 一度書き出せば、はずみがつく。

 それらは経験則としてわかっていたのだが、「こなさなければならない仕事」や「ネタがない」などの理由でうやむやになり続けていた。

 最近は、美術書の執筆協力もあった。

 が、「シナリオ」のことが

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書きたい人~モディリアーニの恋人ジャンヌ(メモ)

書きたい人~モディリアーニの恋人ジャンヌ(メモ)

どんな形で、どこに書くかはわからない。
が、書きたいなあ、と思う人がいる。
モディリアーニの恋人、ジャンヌ・エビュテルヌだ。

この絵をはじめ、モディリアーニは、ジャンヌの肖像を数枚描いているが、中には妊娠中の姿を描いたものもある。

出会った時、ジャンヌは、18歳の画学生。
モディリアーニは、32歳。
14歳も年上で、女たらしと評判。
そして、ユダヤ系だったモディリアーニと付き合うことに、カトリ

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書いてみたい人(メモ)

書いてみたい人(メモ)



書いてみたい人、作品を挙げるとしたら、17世紀フランスの「夜の画家」、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールを挙げるだろう。
この絵を見てわかる通り、カラヴァッジョの影響を受けた一人だが、彼の闇と光は、静かでそして暖かい。
特に蝋燭の炎と、それがもたらす光の描き方は独特で、この〈悔悛するマグダラのマリア〉でも、ちらちらと揺らめいて見える焔が印象的だ。

20世紀に再発見されるまで、長らく忘れられた画家だ

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あやしい絵展で気になったこと(メモ)

あやしい絵展で気になったこと(メモ)

国立近代美術館で始まった「あやしい絵」展。

ポスターにも取り上げられている上村松園もさることながら、「挿絵」作品に面白いものが多かった。

その一つ、小村雪岱の『お伝地獄』挿絵を見ていて思ったこと。

これは、明治時代に実在した「悪女」高橋お伝を主人公にした小説の挿絵。

(展覧会に出品されていたのは、モノクロだったが、参考までに

引用元;https://600dpi.net/komura-s

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