マガジンのカバー画像

2022年エッセイ

19
2022年に考えたこと、起きたことを書いています。特に決まったテーマはありません。
運営しているクリエイター

記事一覧

変化ときっかけ。映画「HOKUSAI」(前半)から

変化ときっかけ。映画「HOKUSAI」(前半)から

WOWOWで,映画「HOKUSAI」を見た。

美術に詳しいわけでもなく,絵を頻繁に見るわけでもないが,この映画は葛飾北斎の絵師としての生涯を上手く描いていて,とてもおもしろかった。

以下,ネタバレを含むので,これから見るという方は注意してもらいたい。

前半は,北斎が絵師として内面に目を向けられるまでの話。

蔦屋重三郎や歌麿,写楽といった人々に出会い,徐々に表面的なところを描くだけの人物から

もっとみる
検討、我が人生。

検討、我が人生。

税金が高い。

もはや自分の取り分など感じられないぐらいに税金を払っている気がする。

その上さらに税金を上げるという。

税金は政府に愛されている。

私も税金になりたい。

訳のわからない願望はさておき,ここで一旦お金をエネルギーと考えてみる。

あるいは「気」でも良い。

お金を持つと「気が大きくなる」方も多いし,お金はきっとそういうものだと思っている。

原価が数十円なのに,持つと何倍にも

もっとみる
「痛いの痛いの」は飛ばせるか。

「痛いの痛いの」は飛ばせるか。

ワールドカップが終わった。

クラブではリヴァプールが好きで,サッカーを見る機会はそれなりに多い。

年始は高校サッカーも毎年見ている。

あまりJリーグは見ない。

ワールドカップはアルゼンチン代表の優勝に終わった。

決勝戦は素晴らしい試合で,両チームのエースが大活躍だった。

とても見ごたえのある試合で,メッシが有終の美を飾れて良かったと思う。

次回からはレギュレーションも変わるようなので

もっとみる
関係性も流れる。

関係性も流れる。

わざわざ私が解説するまでもないが,私の好きな『方丈記』の有名な冒頭部分である。

先日,数年間にわたって一緒にお酒を飲む仲だった方に「もうお前とは飲まない」と言われた。

まったく心当たりがなかったので,「どうしたんですか?」と聞いたが,相手も相当に酔っぱらっていて,明確な理由を聞くことができなかった。

そのまま食い下がってもよかったのだが,よく知っている,お店の店長が制したので,その日は解散に

もっとみる
注意のコントロールは難しい。

注意のコントロールは難しい。

気づけば、またあっという間に時が経っていた。

書きたいことはまたたくさんあるのだが、つい他のことに目が向いてしまう。

他のことに目が向いてしまう私が、最近面白いと感じているのが「注意力」。

注意力がないから注意力に意識が行くのかもしれない。

大学入試の共通テストの指導をしていると、注意力がいかに得点を左右するかがよくわかる。

共通テストは、時間のない中で、大量の情報処理を求められるテスト

もっとみる
よくわからないものから妄想(現実逃避)してみる。

よくわからないものから妄想(現実逃避)してみる。

なんだか最近やることがやたらと多い。

充実感はあるが,なんせゆとり出身なので,一気にいろいろ降ってくると優先順位がわからなくなる。

やることが多いとそれだけで全身からやる気が逃げていく。

手をつけてみると意外と早く終わる。

なんでもっと早く手をつけなかったんだと思いながら,また別のものに手をつける。

最近はそれを繰り返している。その中で自分の中でたまってくる考えや妄想もある。

少し息抜

もっとみる
言語化から生まれるダイナミズム。

言語化から生まれるダイナミズム。

仕事の一環で英作文の添削をすることがある。

対象者のレベルは様々で,非常によく書ける生徒さんもいれば,とても苦手で,基本的な文もあやしい生徒さんもいる。

テーマに沿った自由英作文を採点するときは,何枚もやっているとあることに気付く。

得意な生徒さんは英語表現ももちろん上手なのだが,テーマに対する話題や語彙が豊富だ。自分なりの考えを述べるケースも多いし,中にはエビデンスを持ってくる気の利いた人

もっとみる
一生探している。

一生探している。

先週,いつもの火曜会に出ていた。火曜会については何度か記事にも書いているが,常連が居酒屋に集まってただ飲むというだけの会だ。もう7年ぐらいやっている。

カウンターで飲んでいるだけなので,ある程度メンバーは固定されているものの,誰が入ってきても皆それほど気にしない。最近は店員の若い人も仕事を上がって一緒に飲むようになった。

就活の話になり,「自己分析」の話から「自分探し」の話になった。他の若いメ

もっとみる
鏡を見続ける私。

鏡を見続ける私。

先週は半日の空き時間を使って2回目のコジコジ万博に行くことができた。

売り切れていたTシャツやノート類が再入荷したとの情報をTwitterでキャッチできたので,急遽朝イチで行くことに決めた。無事入手できて前回とは違った満足感があった。

経済学における法則に抗うために,満足の指標を変えることで頭がいっぱいだ。

それはさておき,仕事の合間でこういった趣味を楽しんでいると,ふとキーワードのようなも

もっとみる
節操がない。

節操がない。

私は節操がない方だ。

周りの人がどのくらい節操がないのかわからないので,節操がない「方だ」としか言えないのだが,おそらくそうなんだと思っている。

その証拠に,「節操がない」と自称する友人が何人か周りにいる。「類は友を呼ぶ」というから,私もその「類」の一員なのだと思う。

仲良くなる人は基本的に無節操だ。だから何の得にもならない私の話も聞いてくれる。逆に話を聞いてくれない人は,節操のある人だと思

もっとみる
「書く」って何だ?

「書く」って何だ?

noteで他の方々の記事を読むのもとても楽しく,ほとんど日課になっている。ほぼ毎日,すべてのジャンルの記事を読んでいて,皆さんいろんな視点で物事を見ているんだなあと本当におもしろい。

「書く」ということについて書いている記事も結構あり,時々読ませて頂いている。自分もここで書いているのだし,少し立ち止まって「書く」とはどんなことかについて考えてみた。

とはいえ,もう言いたいことはほぼ出尽くしてい

もっとみる
「成長」という言葉の実感。

「成長」という言葉の実感。

先日のコジコジ万博から1週間が経つが,まだ余韻は続いており,買ってきたコジコジと次郎君のフィギュアを起き掛けに眺めては,温かい気持ちで一日を始めている。

コジコジに限らず漫画は好きだ。「漫画オタク」というほどではないが,人並みに読んではいるつもり…なのだが,「ドラゴンボール」「スラムダンク」を読んでいないので,友人からは「偽物」と呼ばれている。

ジブリ作品も実は1つも見ておらず,友人から「非国

もっとみる
コジコジ万博に行って幸せになった話

コジコジ万博に行って幸せになった話

ゴールデンウィークが終わる。といっても,私の場合は飛び飛びで3日ぐらい休みがあるだけだった。それでも世間が休みなので,気分的にはずいぶんリラックスできた。

今回は一日半を使って奥多摩に自然を愉しみに行っていた。朝の川のせせらぎがとても心地よく,ずっと座ってぼーっとしていた。川の流れを見ても鴨長明のような気の利いた発見は特になかった。

自然に体を任せて十数分リラックスしていると,だんだんと自分の

もっとみる
「見ている自分」を見落としている。

「見ている自分」を見落としている。

教育に携わっていると,時々来る質問に「授業を見学してもいいですか?」というものがある。

授業見学は私としては特に問題ないので良いのだが,子供はどうなんだろうと思うことがある。見に来るほうの理由は様々だ。「この先生は信頼できるのか?」「子供はちゃんと受けているのか?」「単純に一回見てみたい」などがあると思う。

見にくる側は(神妙な面持ちで)気楽に見ようとするが,ここで抜け落ちている発想がある。そ

もっとみる