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ヘビが健康、健全で長生きする飼い方について
書籍、動画、そしてオンラインの記事。
世の中にはさまざまな ”ヘビの飼い方” についての情報があふれています。
しかし、 それらの多くは明確な誤りや誤解に満ち溢れています。
ヘビを始めとした"爬虫類の飼育" は特に我が国日本では、まだまだ歴史の短い趣味だといえるでしょう。それを考えると今のこの状況も、致し方ないことなのかも知れません。
ヘビや爬虫類の飼育は、ある意味でとてもクリエイティヴな趣味
実は怖い "加温器具による" 熱中症
熱中症、というと夏季のものだけのように感じる方もいるかもしれません。しかし、夏季は温度上昇に気をつける心理が働きますので、冷却器具の故障や停電などがなければ、(異常な温度管理さえなければ)そうそう熱中症にならない場合も少なくありません。
むしろ怖いのは平均して寒い時期、冬場から春にかけてスポット的に暖かい日の熱中症です。これは具体的には加温・保温器具によって引き起こされるものです。
当たり前と
早く成長させようとすることのリスク
ヘビの生理活動でカロリー消費の割合が最も多いことはなんでしょうか。
厳密に調べてデータが手元にあるわけではないのですが、かなり多くのカロリーを消費することの一つが "摂餌" すなわち餌を食べることだと思います。
ヘビの器官を見ると極端に言えば、"1本の細長い消化器官" といってもいいくらいに消化器系が多くの割合を占めています。
これを考えると、消化器系にいかに負担を少なくするか、ということは飼育
環境すべてを "支配・管理する" ことは不可能
飼育にあたって陥りやすい錯覚の一つが、"ヘビの飼育環境の全てを支配・管理することができる" というものです。
湿度や温度、紫外線、光量のほか、ヘビの摂餌量、そして繁殖行動など。。。
どんなに優れた用具・機材を使用しても、完全に思い通りの数値に設定することは不可能ですし、ヘビを思い通りの行動に導くなどということはできません。
相手はあくまで動物であって、機械ではありませんので、ゲームのように "こ
"自然のまま" が良いとは限らない
少し慌ただしく、こんばんはほぼひとことだけ、という感じになってしまいますがご容赦ください。。。
ヘビの飼育管理においては "自然のまま" が必ずしも良いとは限りません。すなわち自然下で食べている餌、自然下での温湿度、自然下と同じ床材などなど。。。
飼育下と自然下ではあくまで環境は異なる、ということを前提に、飼育個体にとって何が一番良いのかについて考えることが大切です。
"飼育個体にとって何が一
良い爬虫類ショップの判断
以前にも少し記しましたが、ヘビを長生きさせるために最も重要なことの1つは、良いお店で生体を購入することです。
ただ "良いお店かどうか" を判断するのには、ある程度の経験、失敗が必要です。
とはいえ、いくつかのポイントを押さえておけば、明らかにまずいお店で購入してしまうようなミスは防ぐことができるでしょう。
今日は "良いお店かどうか" の判断について、話題をご紹介します。
まず、当たり前とい
"餌を食べない時" の気の持ち方について
ご相談内容で最も多いことは "餌を食べないのだけれどどうしたらいいか" というものです。慣れないうちは特に、ヘビの餌の要求量がどれくらいかということについて、なかなか理解がしにくいものでしょう。
彼らは非常に少ないカロリー摂取量で運動を賄えるのですが、この点、人とはかなり違う代謝、生理現象のしくみを備えているということが理解できていないと、どうしても不安や心配は増大してゆきます。
食べなくても大
【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑧シンリンガラガラヘビ
"ガラガラヘビ" と一口に言っても、さまざまな亜種がいます。"東西" のダイヤモンドガラガラヘビ(Crotalus adamanteus, Crotalus atrox)や、ミナミガラガラヘビ(Crotalus durissus)のようにかなり大きくなる種がいる一方、コビトガラガラヘビSistrurus miliariusのように小さな種類もいます。
また、カリフォルニアのサンタカタリナ島に住むサ
【コラム】ニホンイシガメの飼育
たまにはヘビ以外の爬虫類のお話しも、ということで今日はニホンイシガメの飼育について少しご紹介しようと思います。
もっとも、いわゆる "テラピン" と呼ばれるような半水生のカメであれば、ほぼ同じような環境で飼育できる種がほとんどです。
イシガメ、というとほとんどのケースで水を張ったトロ船や水槽で飼育されているように思います。
しかし、 イシガメは陸上での活動を非常に好み、歩くのも下手ではありません
"飼育の興味" の持続のために
とある獣医の先生が、ヘビの飼育は ”飽きとの戦いである” とおっしゃっていました。
実際、始めてみるとわかりますが、ヘビの飼育は比較的、短調な作業が多いので、興味が持続できない方も多いようです。
その解消法として、新たなヘビを購入し、個体数が増えてゆく。その結果、個体ごとに十分な世話ができずに健康が悪化、寿命も短くなってゆくという悪循環は数多くみてきました。
こうした事態を起こさないためには、
ヘビに咬まれた時の対処
基本的に、”普通に” "健全な環境で" ヘビを飼育している場合には彼らに咬まれるというような場面はほとんどありません。
ヘビはいきなり咬みついてくるようなことはありませんし、防御の際にもまずはさまざまな威嚇行動を行います。
具体的には、ガラガラヘビのように尻尾を振る(これは種を問わず、ヘビが緊張状態や警戒状態にあるときにしばしば見せる行動です)、鼻から空気を噴き出してシュっというような音を立てる
【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑦トウブサンゴヘビ
一般的に ”サンゴヘビ” と呼ばれるのはMicrurusで、彼らは南北アメリカ大陸に生息しています。
このうち、ペット流通に乗るのは、ほとんどが北アメリカ産のトウブサンゴヘビMicrurus fulviusで、中央アメリカおよび南米産のMicrurusについては少なくとも私は販売されているのはほとんど見たことがありません。
これらを入手、飼育するとなると現地で捕獲するしかないでしょうが、輸出入や特
"吐き戻し" について
比較的問い合わせの多いトラブルに、ヘビの ”吐き戻し” があります。
食べた餌を吐いてしまう。こうしたケースの原因は主に2つで、”餌に問題がある場合” 、そして”ヘビの体調に問題がある場合” です。
このうち、餌に問題がある場合の多くは、特に餌の ”温度” が問題となっているケースがほとんどです。
具体的には冷凍餌の解凍がうまくできてない、ということが考えられます。餌がきちんとヘビに与えられる程
ヘビのケージ脱走時の捕獲法
ケージの仕様が万全な場合、ヘビがそこから逃げ出すという事故はほぼ100%防ぐことができます。
とはいえ、さまざまな理由でオーダーケージを用意できないケースもあります。
*オーダーケージを用意していながら脱走された、という飼育管理者の単純な "不注意" による事故だけは避けたいものです。
そのような場合にヘビが脱走したというケースで、ヘビを捕獲する方法についてご紹介いたします。
はじめにお断りし