三山 優

読む人の心の奥に触れる文章を紡げる人でありたい。言葉の意味、言葉の由来を辿れる書き手で…

三山 優

読む人の心の奥に触れる文章を紡げる人でありたい。言葉の意味、言葉の由来を辿れる書き手でありたい。

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褒め言葉

若いころは 可愛くなりたかった 鏡の前で 自分の容姿に不満を持って 悩んだりすることもしょっちゅうだった あのころ 誰かが 可愛くならなくていい 美しくならなくてもいい ただあなたの身体に合う服を着て あなたの心に合う生き方をして 魅力的な女性になりなさい そう言われていたら なにか変わっていただろうか 「可愛い」という言葉は 価値観を他人や世の中に委ねているような気がするし 「美しい」という言葉は 定義が曖昧な気がする だけど「魅力的な」 という言葉には 「あなたの魅力を活

    • 氷が溶けるまで

      自分が正しいと思うことは わがままなのだと 近ごろ気づきつつある 人は間違える 進むべき道を間違えたり 間違った考えを持つ その時はわからなくても いつか ずっとあとで 冷たい氷が溶けるように ほんとうのことがわかるものだ それがその人にとっての真実で 他の誰かと同じとは限らない 大切なことは 思いやること 否定しないこと 誰かを嫌いになってもいい 相手を否定しなければ 自分を否定しなければ そしていつか 相手を許せたら もっと幸せだろう でもまだ氷が固く冷たいままなら 一度

      • わたしが死ぬ夢を見た それは突然で 死は、少し痛かったけど それどころじゃなくて いろんな色をした 大きく激しい波のようなものに 飲まれていく そんな感じで 気がついたら 魂だけで 道の上にいた 大切な人たちのいる家へ帰り わたしはもう死んだのだと 最後の挨拶を告げるとき もう、みんなと一緒に生きられないことが 淋しくて、淋しくて 大声で泣いた そこで目が覚めた 命が突然終わることは 生き残った人にも 本人にとっても淋しくて 限界まで働いた後の眠りのように 死を前にして 最後

        • 奇跡

          それでも 今日が人生最後の日だとしたら すべての人に感謝をすると思うのだ あなたに出逢えてよかった あなたがわたしの人生のよろこびだったと わたしの人生は 幸福だったと わたしがなぜ生きているのか あなたとなぜ出逢えたのか 問うことは忘れて けれど その存在に この世界の謎に わたしは ちっぽけになって ちいさなありがとう それだけ けれどいっぱいの この世界いっぱいの かなしみ いかり なぜここにあるのか よろこびを しっているのに あなたのかなしみは あなただけのもの

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        記事

          悲しみ

          悪いこともしていないのに疑われたり ほんの少しでも敵意を向けられたりすると この関係はもう終わったなと思う あの、出会ったばかりの 疑いも敵意もなかった まっさらな友情は もう終わって、二度と帰っては来ないのだと その友情を大切にしていたから その分だけ悲しくなる 人間には、必ず悪いところはある そう考えることは大切なことだ 人間は完璧だと勘違いすると 少しのミスも許さないブラック企業のように 許し、認め合い、高めあうことができなくなる けれど大切な人には疑いや敵意は向けない

          さらぴんの世界

          あの世に持っていけないもの たくさんあるけれど 死んでみて 一番持っていきたかったものはと尋ねられたら 目と耳、鼻と口だと答えるだろうな できたての さらぴんの目と さらぴんの耳と さらぴんの鼻と口で 生まれたてのあかちゃんは さらぴんの空を さらぴんの風を さらぴんの海と大地を 受け入れることができること 器があること それがとってもうれしくて 笑うんだろうな 2024.04.26 ※さらぴんとは、関西弁で新品、まっさらのことです。

          さらぴんの世界

          アイスに教えてもらったこと

          いのちはね この世界の誰かを助けるために やってくるんだよ 猫のアイスは わたしを助けるために やってきた 傲慢かもしれないけれど そう思うんだ アイスがやってきて わたしはほんとうに救われたから わたしがしてあげられることなんて なんにもなくて アイスがいるだけで わたしはしあわせなのに わたしも誰かを 助けるために この世界に生まれたんだろうか そしてわたしは その誰かを 助けることができたんだろうか 誰かをしあわせにして 誰かにしあわせにしてもらうこと それがこの世界に

          アイスに教えてもらったこと

          絵本

          若いころ 友達への誕生日プレゼントに 絵本を描こうとした 幼き日の友達が 塔を登っていく 扉を開けるたびに ひとつ歳を重ねていく 塔のてっぺんで 彼女はなにに出逢ったのだったか あれは友達のことであり 誰かのことであり わたしのことでもあったように思う 扉を開くたび 新しい自分に出逢い 新しいことに挑戦するたび 見たことのない自分を発見する 今日を頑張るわたしは 昨日のわたしとは違う顔だ 扉をたたいて Hello! そうして わたしも彼女も塔を上っていく 2024.04.2

          近所のおじさん

          5時とか6時とかに起きて 空気がおいしいから 散歩でもしようと外に出ると いつもおじさんが徘徊している 夜が明けるか明けないかのころ 髪は白髪でボサボサで 着ているものもボロボロで 足を少し引きずって しかめっ面で ゆっくり、ゆっくり 近所をぐるぐる歩いている はじめは怖かった いや、結構長い間怖がっていた おじさんが片手にゴミバサミを もう片手にビニール袋を持っていることはわかっていたけれど それよりも怖くて ただただ警戒していた けれど最近のこと ふと、あのおじさんはゴミ

          近所のおじさん

          生きる糧

          わたしを抑えて 自分を偽って 心にある言葉を飲み込んで そうやって生きて 友達がたくさんいる気がしても わたしが本音を口にすれば ほとんどが立ち去っていく それは寂しいことだろうか わたしがわたしじゃなくて わたしじゃないわたしが いくら好かれたところで それは都合がいい人ってことじゃないか その方が寂しいじゃないか 友達がいなくても わたしはわたしとして生きる方がいい わたしを見て わたしを信じて わたしの考えを わたしの生き方を 好きになってくれる人を探す方がいい 便利屋

          生きる糧

          自由

          なんてことのないことに 悲しくなったり 腹が立ったり そんな感情を 押し込めて わけもわからず イライラしたり 小さなものごとに 捉われて 逃げ出せなくなる こだわっているのはなんですか あなたの作ったその檻は あなたが知らずに作り出したもの しずかに ゆっくり息をして それがどんな形か 見てみるのもいい あなたがあなたの檻を抜け出すときは その檻を壊すとき あなたを苦しめていたあなたに 「さよなら」って言うとき やっと自由になって ほんとうのあなたを この世界に見出すとき

          愚痴

          愚痴を言うのは その問題をあなたが乗り越えられず ストレスが溜まっているからだ あなたは無意識で その問題を解決したいと望んでおり けれどひとりでは解決できないと判断し 他者に助けを求めているのだ 愚痴を言うなら 聞いてくれる人に感謝しなさい 世の中には 偉そうに他人に愚痴る人がいる 聞いてくれる人に感謝もせずに 愚痴ばかり言う人がいる そういう人からは どんどん人が離れていく あなたが偉いわけではない 誰かが偉いわけでもない 助け合い、感謝し合い 心がふくらんで 満たされて

          感動

          あなたが あなたの不幸に打ちひしがれているとき 世界は あなたが立ち上がるのを待っている 逆境から立ち上がるとき ひとはもっともうつくしい そしてもっともつよい あなたはあなたの そのうつくしさに そしてつよさに いま、この瞬間 感動してください この世界に 感動してください そうして いま、この瞬間 うまれたあなたを そして世界を 愛してください ひとの上に立つのが偉いのではない お金があるのが偉いのでもない 名が知れたのが偉いのでもない 立ち上がること それがつよさで そ

          教え

          自分よりも年上だからといって 意見を言わずに ただ従わなくていい かつてのように 苦労を重ねて年をとった人も 今では少なくなったのだから 人のことを悪く言ったり 意地悪をしたり 偉ぶったり そういう人は 大した苦労もせずに歳をとって それをさも苦労してきたかのように 考えているものだ 昔の人は今では考えられないほどの苦労をして そういう人ほどなんでもないことだと思っていた そういう人の教えは道理にかなっていた 意見をしたいと思えばすればいい 年上でも、年下でも ただし意見を

          音楽

          心地よい音楽を聴くように 人と関わり合って 生きていくことができたら 癒えない傷が わたしを過剰に守ろうとして 他者を恐れてしまう 人が好きで 人を信じる者は 甘く見られて 損ばかりする けれど、他者を選抜するような そんな態度はとりたくない わたしがいつも その選抜から洩れてきたから けれどこの世の中は 自分の問題を 誰かのせいにしようと したたかに選別する者ばかり わたしはその選別に 当たってばかりしてきたから わたしは、わたしの問題を 時に励まされ 時になぐさめられして

          昼間から…

          酔っ払ってます。 なぜなら、今日のノルマの仕事が終わって、久々に自分の時間ができたからです。 昼間っから自宅で呑んで、生き返った〜!! そしたら日頃わたしの拙い詩や呟きなどを読んでくださる心優しい方々への感謝の気持ちが溢れてきて… なかなか、いいねのお返しできなくてすみません。「読む」という行為すら時間と心の余裕がなくて、そんな中でも心に燻る様々な気持ちを消化するために詩を書いてます。 自分でいっぱいいっぱいなんですね。 未熟です。でも、皆さんが生きて、考え、書き続けていらっ

          昼間から…