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【エッセイ】鉄鍋蒸し焼き〜(筋張った)オクラ〜[家庭料理](997文字)

オクラを鉄鍋蒸し焼きにしました。

いつもは塩を入れて茹でているオクラを、初めて鉄鍋蒸し焼きにしました。

オクラは、アオイ科トロロアオイ属で、おそらくエチオピアあたりのアフリカ北東部が原産で、年中暑い地域では多年草ですが、日本では冬を越せないため一年草で、複数種類あります。

大きくなりすぎると繊維が発達して食感が悪くなるため、角オクラは約10cmの成長した段階の若い果実を食用にします。

生でも食べられ、粘り気は生のほうが加熱した時よりも強いそうです。

さて、調理です。

鉄鍋の内側にオリーブオイルをたっぷり垂らして、へたの先の枝を切り外したオクラを並べ、塩を振り、鉄鍋の蓋をしました。

鉄鍋を強火で熱してパチパチ音がしてきたら、弱火にして30分間、火にかけました。

生でも食べられるというオクラですが、見たところ、このオクラが大きめで、筋張っていそうなので、しっかり焼くことにしました。

焼いている途中から、オクラの良い匂いが漂ってきました。

火を止めて、5分間蒸らしてできあがり。

鉄鍋の蓋を開けたら、オクラの色が濃く変わっていて、ものによっては黒っぽくなっていて、ほとんどのものが萎んで、表面がくたくたになっていて、
「焼きすぎかな」
という外観でしたが、食べた時に筋が気にならなくなるのが優先なので、良しとしました。

というわけで、盛り付け。

お味は。

とても美味しかったです!

オリーブオイルと実によく馴染んでいて、味といい、香りといい、一体感がありました。

オリーブオイルがとても美味しかったのですが、オクラも負けておらず、この2つが合わさって、オクラの複雑な味や、柔らかいけれどしっかりしていて噛んだところからにゅっと溶け出すかのような食感や、独特の香りが引き立ちました。

「とにかく味が良いね!」
と夫。
「味は良いのだが、筋がね…」

残念ながら、やはり、筋はありました。

筋の気にならないものもありましたが、多くのものは筋が残りました。

でも、筋の量の割には、美味しく食べられたと思います。

いつもオクラを食べる時には、加熱時間を短くして、くっきりと形が残るようにしていましたが、表面がくたくたになるくらい加熱しても美味しい場合がある、むしろ、表面がくたくたの場合には、オクラの味や香りはオリーブオイルと良く合うのだということは、今回の発見でした。

オクラの鉄鍋蒸し焼き、とても美味しかったです。

ありがとう、ごちそうさまでした!




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