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旅する思考

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日常生活の中で感じる「生きづらさ」みたいなところを、ちょっとでも「生きやすく」するために考えているアレコレ
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ボルダリングから考えた組織のあり方

最近、ボルダリングにハマっている。そう話すと、「腕の筋肉めっちゃ使いそう」とよく言われる。僕もボルダリングにガッツリとハマるまでは、同じような認識だった。

だが、実際に何度も登ってみるとわかるのだけど、腕の筋肉はほとんど使わない。もちろん、突起をグッと掴むための握力だったり、大事な時の踏ん張りで肩や背中の筋肉を使うこともある。だけど、大半は下半身の踏ん張りやかきこみ、重心移動がキモになってくる。

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「肩書き」を「生き様」と捉えてみる

「肩書き」を「生き様」と捉えてみる

ずっと編集者を続けているにもかかわらず、編集者として個人の名刺を持っていなかったので、デザイナーの友人まひろにデザインを依頼し、作ってもらった。

肩書きと名前以外には、押印に見立てた「編」の字があしらわれただけのとてもシンプルなものだ。「編」の字の中には「イノウ」の文字が隠れている粋な仕様。印刷所は大分にある「高山活版社」。1mmという名刺にしては分厚い紙に、強い印圧で文字を押している。

編集

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「問い」から始まる文章も良い

「問い」から始まる文章も良い

普段、編集者という仕事柄、何か文章を書く時に「誰に」「何を」伝えて「どうなって欲しい」のかを考えてから始めることが多い。

いろいろな文章にまつわる本にも、そういう風に書くと良いですよ、と書かれている。

それだけではなく、「伝わる文章」というのはたくさんの条件があり、普段それに準拠して書いていると、雑記的に何かを書くことに対して非常に腰が重くなっていることに気づく。

「伝えること」が最初から明

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「運命は、つくれる?」—書籍との運命的な出会いを、計画的に作れないか考えてみた

「運命は、つくれる?」—書籍との運命的な出会いを、計画的に作れないか考えてみた

「この前久しぶりに本屋に行ったら、買おうとも思ってなかった本を、つい買っちゃいそうになったんだよね」

先日、友人がそんな話をしていました。きっと、似たような経験をした人、多いんじゃないでしょうか。

運命を計画的に作ってみたいなぜ、本屋に行くと、買うつもりのなかった本を買ってしまうのか。

そこには「運命的な出会い」があるからでしょう。

なんとなく表紙やカバー、ポップに惹かれて本を手に取り、出

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センスの民主化で、相対的欠乏をなくす

センスの民主化で、相対的欠乏をなくす

もう10年以上服が好きです。

クローゼットは常にパンパンなんだけど、微妙な違いに惹かれて似たような服を買ってしまいます。クローゼットの8割は黒い服。

今よりも時間があったころは、結構頻繁に表参道やら代官山やらを歩き回っては何時間もかけて気になる服を探していました。それだけ探し回っても、自分の服へのこだわりが強いため、何も買わないこともしょっちゅう。特定のブランドに惹かれるよりも、映画や漫画で見

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遠くの知り合いだけでなく、近くの他人にも目を向けてみる。

遠くの知り合いだけでなく、近くの他人にも目を向けてみる。

先日、母から手作りの布マスクが送られてきた。

なんでも、最近散歩中に知り合いになったご近所の方が布マスクを自作されているそうで、僕の分ももらってくれたらしい。僕の両親は今の家に住んでもう二十年以上になるが、それだけ時が経っても新しい出会いあるものなのだと、驚いた。

コロナの影響で、誰とでもつながれて、誰とでも会える世界が一変した。ソーシャル上の隣人だった友達とは会えなくなり、周りはフィジカル上

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隠れ家過ぎてむしろ心配な高田馬場の白カレー。

隠れ家過ぎてむしろ心配な高田馬場の白カレー。

「エチオピア」、「シャンティ」、「ブラザー」、「プネウマ」、「プネウマ」etc。

酒とラーメンの街、高田馬場はカレーの街でもある。上に書いたのは、全てカレー屋の名前だ。そんな数あるカレー屋の中でも一際お気に入りで、いろんな意味で愛してやまない店がある。「白カレーの店 1/f ゆらぎ(エフブンノイチ ゆらぎ)」だ。

その名の通り、白カレーをウリにしたカレー屋だ。ホワイトシチューのような見た目であ

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「文章うまくなりたいなぁ、、、毎日書くか!」の前に考えたいこと

「文章うまくなりたいなぁ、、、毎日書くか!」の前に考えたいこと

文章を書くのがうまくなりたいと思ったら、何をするか。

真っ先に思いつくのが毎日書くこと、だ。何かの本にも吉本ばななさんは、一日でも文章を書くのをやめると、下手になるのようなことが書いてあった。友人のピアニストも、一日でも弾くのをやめると、下手になる気がしてやめられないと言っていた。

毎日続ける。継続は力なり。一万時間の法則。文章に限らず、英語だって、野球だって、料理だって、毎日やれば上達してい

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オートクチュールな言葉の探し方

オートクチュールな言葉の探し方

就活を意識したとき、はじめてなりたいと思った職業は「コピーライター」だった。たった一文で伝えたいことを伝えて、読み手の態度変容を促せるなんて、手品みたいでかっこいいと思った。それに、会社員なのにどこか芸術家っぽいところにも惹かれた。完全にミーハーだ。

新卒でコピーライターなんて、倍率がこれでもかってほど高いため、もちろん夢はあっけなく破れるのだけど、言葉で何かを表現したい欲は消えなかった。ただ運

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足元の不安に飲み込まれそうな時は。

足元の不安に飲み込まれそうな時は。

言いようもない不安にここ最近常に襲われている感覚がここ最近あったので、どうしたらいいか考えてみた。

そもそもなぜ今の立場に不安を感じるかというと、人との比較で自分の立場を考えすぎだからな気がする。Twitterとか見てると、そこに書かれていることはその人の一側面でしかないとわかりつつも、やっぱり不安になる。

自分で自分を納得させて、大丈夫だって思うのすごい難しい。でも、比較でしか担保できないの

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イノウマサヒロ:自己紹介 執筆、編集、noteまとめ

イノウマサヒロ:自己紹介 執筆、編集、noteまとめ

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得意・関心領域今後やってみたいこと略歴✒️実績の一部

UNLEASH

編集者としてライターさんとのやりとりで気をつけていること。あるいは、今後気をつけたいことについて。

編集者としてライターさんとのやりとりで気をつけていること。あるいは、今後気をつけたいことについて。

先日Twitterを眺めていると、こんな記事が目に入った。

「良いフィードバックとは何か」について、デザインツール「inVision」のクリエイターの動画を引用しつつ紹介されている。この記事を読んで、編集者として取材記事を依頼するライターさんとのやりとりで気をつけていることを、振り返りを兼ねてまとめてみた。

依頼するときライターさんとのコミュニケーションのスタートは依頼するところからはじまる。

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情報という麻薬に溺れない

情報という麻薬に溺れない

「この商品を買った人はこんな商品も買っています」

Amazonで商品を買ったことのある人なら、誰でも見たことがあるであろうこの文章。
何の疑問を抱くこともなく、オススメされる商品をいつもの様に見ていると、ふと1つの疑問が降りてきた。

− そういえばいつから自分は誰かの情報に頼って生きてきたのだろうか。

本を買うときはAmazonのレビューを参考にし、映画を見るときは名前をGoogleで調べ、

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アパレル業界からメディアのあり方を考えた話

アパレル業界からメディアのあり方を考えた話

僕は服が好きで、大学生の頃はバイト代のほとんどを服につぎ込むような生活を送っていました。服を買う時に意識していたのが、大量生産されたモノは出来るだけ買わないこと。安価な労働力で雇われた人が海外の工場で作られた服を買うことは、そこで働く人を搾取することに加担すると考えていたからです。

一見華やかに見えるファッション業界の裏側に迫ったドキュメンタリー映画「ザ・トゥルー・コスト」では、インドやバングラ

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