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青柳拓監督作「フジヤマコットントン」を観て

青柳拓監督作「フジヤマコットントン」を観て

  最近、とかくアジアンドキュメンタリーズにハマっている。日本のメディアでは紹介すらされない世界の実情を知れるのはこの上ない好奇心くすぐる楽しみのひとつである。
 その中で感じるのはドキュメンタリーの魅力とは何か?と言えば、自らの生活では知りえない世界を垣間見ることである。また、そこにあるのは「逃れらない今の暮らし」であり、それは業(カルマ)であり、背負いし宿命をのぞき込む行為なのだと痛感するこの

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「秘境をぶっ飛ばせ」を観て

「秘境をぶっ飛ばせ」を観て

 アジアンドキュメンタリーズで
「秘境をぶっ飛ばせ!ミャンマー編」を視聴。

 作品を観終わって、以前、NHKで確か「天空の一本橋」とかいうタイトルのドキュメンタリーを観たことがあり、奥ヒマラヤの地域に住む人々の下に物資を運ぶ人々のドキュメントを思い出していた。

 日本で言うところの強力(ごうりき)。登山で思い荷物を運ぶ人たちだ。物資を運ぶと言っても、このドキュメントでは冷蔵庫とか洗濯機を一人担

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「ラストツーリスト」を観て

「ラストツーリスト」を観て

 Twitterでのプロモーションが気になり、
早速、視聴した「ラストツーリスト」が久々にドキュメント映画で衝撃を受けた。

Twitterのポストから作品の中身を紹介すると

「押し寄せる観光客、大量のごみ、労働力の搾取、動物虐待、孤児院ボランティアツアーなどの貧困の見世物化……コロナの収束以降、世界中で再び懸念されている“観光公害”(オーバーツーリズム)の実態に迫るドキュメンタリー映画「ラスト

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ふるさと祭り東京2023レポート

先日、東京ドームで開催された
ふるさと祭り東京2023のイベントレポートです。

今回、3年ぶりの開催とのことですが
初めての体験ではありますが
圧倒的スケールと地方の美食の数々に
舌鼓を打ちます。
ぜひ、その様子の醍醐味の一部でもご覧になってください。

ヤラセと情熱ー川口浩探検隊の「真実」プチ鹿島著を読んで

ヤラセと情熱ー川口浩探検隊の「真実」プチ鹿島著を読んで

 「あなたにとってのヤラセとは何ですか?」と質問をされたら、私は何と答えるのだろうか?いろいろなテレビマンのいろいろな答えがあるだろうが私の答えはこうだ。

 「ないものを作ったらやらせです」

 ただし、それは報道やドキュメンタリーの世界の話であり、ことバラエティーになると、ファンタジーを作ることは「ないものを作ることである」がやらせだとは思ってない。とかく「伝説」や「噂」というジャンルに関して

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「90’s ナインティーズ」西寺郷太著を読んで

「90’s ナインティーズ」西寺郷太著を読んで

 NONA REEVESのボーカルである西寺郷太さんの自伝的小説を読み終えた。様々な思いが去来し、まとまりきらないので頭に思い浮かんだことから羅列したいと思う。
 ・下北沢のミュージックシーンを彩った文化的ゴールドラッシュ話。
  それを経験する者と経験しないでブレイクするには?
  ホコ天、イカ天世代とそうでないもの。
 ・さらに言えば、漫才ブームの後のダウンタウン、音楽番組がほぼ絶滅した後のS

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AI画像作成ツールにビビる。

AI画像作成ツールにビビる。

 今日は、Planet of foodの編集作業にひたすら追われていたのだが、つい、YouTubeでAIにまつわる動画に見入ってしまい、いろいろと衝撃を受けたのでちょっとここで共有しておきたい。

 というか、僕が知らないだけで世の中の人は知っているのかもしれない。かねてより、AIで漫画とか作曲とか映画とか、作れる時代が来る!という話は耳にはしていたが、そんなものは所詮、巨額のマネーが必要で一般ピ

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江口寿史イラストレーション展 彼女 -世界の誰にも描けない君の絵を描いている-を観てきた。

江口寿史イラストレーション展 彼女 -世界の誰にも描けない君の絵を描いている-を観てきた。

 かねてより、ずっと観に行きたいと思っていた「江口寿史先生のイラストレーション展 彼女」に行ってきた。場所は、千葉県立美術館。入場料は500円だが交通費の方がかかる状況だが鑑賞料と思えば安いものだ。事実、鑑賞後の今、尚、自らの感情の洪水というか、マグマが噴き出すというのかいろんな思いがよぎり、まだ、興奮の真っただ中にいる。

現在49歳の私は江口先生の作品に出会ったのはいつだろうか?確か、19

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大川直人さんの写真展へ

大川直人さんの写真展へ

 大川直人さんという方の写真展へ。パートナーに連れられて行ってきた。渡辺美里さんのeyesのジャケ写が個人的には一番知っているか。三鷹へと観てきた。

 モノクロで統一された写真の数々。

そこにあるのは

 時代性、デビュー前の若さと荒々しさ、光と影、演出を感じさせない演出性、感情をむき出しにさせない手法など、いろいろキーワードが膨らむ。

 基本的に表現にはどこかクリエイターとしてのエゴという

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REBECCA Billboard Live 15th Anniversary Premium Live

REBECCA Billboard Live 15th Anniversary Premium Live

 2022年8月22日。
 ビルボードライブ横浜へと足を運んだ。
 お目当ては、レベッカのライブである。私のパートナーが熱烈なファンで私のためにも高額のチケットを取ってくれた。

 REBECCAとの最初の出会いはいとこの家だった。確か、じいさんの葬式で母方の実家にいた時にREBBECCA Ⅳのカセットテープで聞いたと思う。そんな80年代、どこか、ザ・トップテンやベストテンに出てくるアイドルとは何

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水道橋博士 生誕祭

水道橋博士 生誕祭

「それぞれの出会い」のストーリー 2007年9月5日、当時のSNSの走りとして人気だったMIXIに博士の著作「筋肉バカの壁」の解説文を頼まれもしないがそっとアップしていた。すると数日後に博士からお礼のメッセージが届き、それは天にも昇るような気持ちだったし、その後、渡独する際はそれほど面識があったわけではない私の送別会にサプライズで来ていただい事を今でもよく覚えている。
あれから15年ー--。

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マッハスピード豪速球 単独ライブ「BACK TO THE CONTE」を見て

マッハスピード豪速球 単独ライブ「BACK TO THE CONTE」を見て

3年ぶりの単独ライブ、その意味とは? マッハスピード豪速球、その名を知ったのは水道橋博士が総合プロデューサーを務めるアサヤンだった。ガン太くんは博士の元ドライバーであり、メルマ旬報の執筆者でもあったので、その文体の軽妙さや面白さについては多少なりとも、認識はしていた。で、実際のライブでネタを見た時の印象は、コントの設定の妙が実に上手いコンビであった。

 で、2度目のコントを見たのが喜納昌吉さんが

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アサヤンvol.29 美しく生きろ!!”超歌手”大森靖子降臨

アサヤンvol.29 美しく生きろ!!”超歌手”大森靖子降臨

アサヤン2年目の一発目のゲストは、、、 2021年の3月18日、水道橋博士の阿佐ヶ谷ヤング洋品店こと、アサヤンが旗揚げされた。あれから怒涛の1年が過ぎた。コロナ禍の真っ只中で阿佐ヶ谷ロフトAという地下にあるライブハウスで一時期には毎週、違うゲストで、毎回、違う企画で開催された。
 私もテレビマンとして長年、いろんな人と携わってきたが、濃厚というべきか?表社会のメインストリートではお目に掛かれない人

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美味い物を書く「牡蠣飯」

美味い物を書く「牡蠣飯」

 何を以って地元飯とするのか?
私の地元、宮城県の岩沼市では仙台市の南にあるが名物としてその名を知られる牛タンですら、別に仙台牛ではなくオージーだったりUSだったりするわけで、単に厚切りの牛タンを焼いた、食べ方自体が発明であったわけだ。

で、私の地元では元々、はらこ飯が地元メシであった。秋鮭の獲れるころに、醤油漬けにしたはらこと鮭で味わった。

 しかし、飲食ビジネスとすると秋ごろしか食べれない

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