小池陽慈

執筆業、予備校講師。修士(学術)。著作は、『14歳からの文章術』『"深読み&…

小池陽慈

執筆業、予備校講師。修士(学術)。著作は、『14歳からの文章術』『"深読み"の技法』(笠間書院)、『評論文読書案内』(晶文社)、『ぼっち現代文』(河出書房新社)、『現代評論キーワード講義』(三省堂)、編著『つながる読書』(筑摩書房)、他。現在、放送大学大学院博士後期課程。

マガジン

  • 【1分de本のプレゼン】【本で語る/本を語る】

    stand.fmでお話しした番組のうち、本の紹介にかかわるものをまとめておきます。

  • 現代文の勉強法!

    現代文について、「どのように勉強すれば良いのかわからない!」という相談をしばしば受けます。ぜひ、こちらに収録した記事をご参照ください(^^)

  • stand.fm【国語トーク】【受験トーク】

    国語や現代文、あるいは読書などに関して、ときに真面目に、ときにゆる〜く、おしゃべりしようと思っています。

  • 本の紹介

    オススメの本を紹介しています。「次の一冊」を探す際に、ぜひご活用ください (o^―^o)

  • 思ったこと、考えたこと。

    日常のなかで思ったこと、考えたことなどを、綴っていこうと思います。

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著作の紹介(刊行順)

神保町の書店「PASSAGE SOLIDA」【小池陽慈の本棚】 *オンラインでの購入も可能です!【共著】紅野謙介編『どうする? どうなる?これからの「国語」教育』(幻戯書房)【…

小池陽慈
3年前
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先日発売の『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA)、本日(2024 4/20)、honto電子書籍ランキング【高校学習参考書】部門で【1位】となりました! ご購入くださった皆様、本当にありがとうございます!
https://honto.jp/ebook/pd_33364895.html

小池陽慈
2週間前
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『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』、発売です!

アイデンティティ、コンテクスト、フィクション、ニヒリズム、オリエンタリズム……等々、大学入試の評論文に頻出する"カタカナ語"には、学術的な抽象概念を表すものがかな…

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【本で語る/本を語る】小野正嗣『フランツ・ファノン』(NHK出版)

フランツ・ファノン『黒い皮膚・白い仮面』(みすず書房)は、私にとってとてもとても大切な一冊で、たくさんの方々と共有したくて仕方ない……のですが、これまで、適当な入…

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澤田英輔『君の物語が君らしく』(岩波書店)、近日発売!

澤田英輔『君の物語が君らしく』(岩波書店) あの岩波ジュニアスタートブックス、略してジュニスタから、待望の一冊が刊行されます! なんといっても著者の澤田先生は、「…

小池陽慈
2週間前
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『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』、発売間近です…!!

2024年4月18日発売予定の、漫画家室木おすしさんと私の共著、 『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA) の見本が届きました〜!! 私が用語集系の本を…

小池陽慈
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真山知幸『ヤバすぎる! 偉人の勉強 やり方図鑑』(大和書房)、頂戴しました!😆

同じ物書きとして、真山知幸さんの着眼点には、いつもいつも目を見張らされる。「偉人」という一つのテーマについて、こんなにもいろいろな角度から"好き"を深めていく軌跡…

小池陽慈
3週間前
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内藤正典、三牧聖子『自壊する欧米』(集英社新書)、4/17発売!!

アラブを、トルコを、中東を、イスラームを、ずっとずっと見てこられた内藤正典先生のご胸中には、きっと、いま、激しい絶望が渦巻いているのだと拝察する。それでも先生は…

小池陽慈
3週間前
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『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』、近日発売!

2024年4月18日に、漫画家の室木おすしさんと私の共著、 『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA) が発売になります。 評論文やエッセイの読解において…

小池陽慈
4週間前
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【本で語る/本を語る】頭木弘樹『自分疲れ』(創元社)

 人間について、「こころ」と「からだ」を分けてあれこれと考えるというのは、相当に根強く、リアリティの感じられるモデルなのでしょう。  「心からお願いします」、「…

小池陽慈
1か月前
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【1分de本のプレゼン】梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』(岩波書店)

 岩波ジュニア新書から刊行されているこの一冊、 梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』 は、現代を生きる中高生にとって必須と言える"ネットリテラシー"を鍛えるた…

小池陽慈
1か月前
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【本で語る/本を語る】丸山真男『日本の思想』(岩波新書)

 大学受験の浪人時代に、予備校の先生のすすめで読んでみた丸山真男『日本の思想』(岩波新書)。当時の私の読解力で太刀打ちするのは難しい一冊でしたが、それでも粘り強く…

小池陽慈
1か月前
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【受験トーク】漢文は現代文に効きます!

 これから受験学年が始まる今の時期だからこそ言います(非受験学年の皆さんにも向けてお話ししています)。  漢文を、勉強してください。  たとえ受験で使わなくとも。…

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 死、そして死者を送り出すことは、私たち人間にとっての一大事です。それゆえに人間は、太古の昔より、死や葬送をめぐるさまざまな物語を紡いできたのでしょう。 【自著…

小池陽慈
1か月前
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【本で語る/本を語る】山尾悠子『夢の遠近法』(ちくま文庫)

 幻想小説──しかも、ナンセンスな物語を、私は好みます。ある意味で、文学を読むことの醍醐味、言語芸術の極北とすら思います。坂口安吾「風博士」、稲垣足穂「電気の敵…

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【本で語る/本を語る】トニ・モリスン『青い眼がほしい』(早川書房)

 stand.fm [ちゃんねるヨージ]、今回は、トニ・モリスン『青い眼がほしい』大社淑子訳(早川書房)を読み、思ったこと、考えたことなどをお話ししています。  ……正直…

小池陽慈
1か月前
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著作の紹介(刊行順)

著作の紹介(刊行順)

神保町の書店「PASSAGE SOLIDA」【小池陽慈の本棚】 *オンラインでの購入も可能です!【共著】紅野謙介編『どうする? どうなる?これからの「国語」教育』(幻戯書房)【単著】『無敵の現代文 記述攻略メソッド』(かんき出版)【単著】『大学入学共通テスト 国語[現代文]予想問題集』(KADOKAWA)*2021年度用【改訂版】がありますので、お買い求めの際には、そちらをお願いいたします。

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先日発売の『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA)、本日(2024 4/20)、honto電子書籍ランキング【高校学習参考書】部門で【1位】となりました! ご購入くださった皆様、本当にありがとうございます!
https://honto.jp/ebook/pd_33364895.html

『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』、発売です!

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アイデンティティ、コンテクスト、フィクション、ニヒリズム、オリエンタリズム……等々、大学入試の評論文に頻出する"カタカナ語"には、学術的な抽象概念を表すものがかなり多いんですね。

である以上、評論文を読解するうえで鍵になる、いわゆる"キーワード"となる可能性が高いということになります。

その語句について、「意味まで理解して覚えていればこそ、読めた! 解けた! そして受かった!」──ということが

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【本で語る/本を語る】小野正嗣『フランツ・ファノン』(NHK出版)

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フランツ・ファノン『黒い皮膚・白い仮面』(みすず書房)は、私にとってとてもとても大切な一冊で、たくさんの方々と共有したくて仕方ない……のですが、これまで、適当な入門書と呼べるものが(私の知る限り)ありませんでした。

だから、2021年に小野正嗣が「100分de名著」シリーズからファノンの解説書を出してくれたことは、私にとってエポックメイキング的な出来事と言えました。

皆さんにも、ぜひ、読んでみ

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澤田英輔『君の物語が君らしく』(岩波書店)、近日発売!

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澤田英輔『君の物語が君らしく』(岩波書店)

あの岩波ジュニアスタートブックス、略してジュニスタから、待望の一冊が刊行されます!

なんといっても著者の澤田先生は、「書くこと」をテーマに国語の授業を追求なさってきた"あすこま"先生。

またジュニスタは、あの岩波新書のジュニア版である岩波ジュニア新書の、さらなるジュニア版。これまでもさまざまな名著を世に送り出してきたレーベルなんです。

これを期待

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『マンガでわかる  現代文重要単語[発展編]』、発売間近です…!!

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2024年4月18日発売予定の、漫画家室木おすしさんと私の共著、

『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA)

の見本が届きました〜!!

私が用語集系の本を執筆する際に最も意識していることは、

ということです。

今回、この『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』も、それをとことんまで追求しました。

難解で抽象度のきわめて高いカタカナ語を100選び、解説してい

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真山知幸『ヤバすぎる! 偉人の勉強 やり方図鑑』(大和書房)、頂戴しました!😆

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同じ物書きとして、真山知幸さんの着眼点には、いつもいつも目を見張らされる。「偉人」という一つのテーマについて、こんなにもいろいろな角度から"好き"を深めていく軌跡は、その実、学ぶということの一つの本質を示していると思う。

真山知幸『ヤバすぎる! 偉人の勉強やり方図鑑』(大和書房)

これまたなんともワクワクするタイトルよ。帯を読むだけですでに楽しい^_^

内藤正典、三牧聖子『自壊する欧米』(集英社新書)、4/17発売!!

内藤正典、三牧聖子『自壊する欧米』(集英社新書)、4/17発売!!

アラブを、トルコを、中東を、イスラームを、ずっとずっと見てこられた内藤正典先生のご胸中には、きっと、いま、激しい絶望が渦巻いているのだと拝察する。それでも先生は、こうして言葉を紡がれる。

アメリカの政治について、その矛盾や欺瞞を直視しつつも、三牧聖子先生は、諦めようとはなさらない。Z世代や若者たちの持つ可能性を信じていらっしゃる。

そんなお二方のご新著、心して読まねばなるまい。

内藤正典、三

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『マンガでわかる  現代文重要単語[発展編]』、近日発売!

『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』、近日発売!

2024年4月18日に、漫画家の室木おすしさんと私の共著、

『マンガでわかる 現代文重要単語[発展編]』(KADOKAWA)

が発売になります。

評論文やエッセイの読解において鍵となる〈カタカナ語〉を100語とりあげ、解説しています。

用語集系の参考書を執筆するうえで私がモットーとしているのは、「読んで面白い、あるいは考えさせられる文章」を通じて理解、定着を図れるように書くこと。今回は、

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【本で語る/本を語る】頭木弘樹『自分疲れ』(創元社)

【本で語る/本を語る】頭木弘樹『自分疲れ』(創元社)

 人間について、「こころ」と「からだ」を分けてあれこれと考えるというのは、相当に根強く、リアリティの感じられるモデルなのでしょう。

 「心からお願いします」、「肉体労働」、「精神性」──そうした言い回しや語彙のなかにも、〈心身二元論〉的な思考ははっきりと表れています。

 けれども、そのようなモデルはおそらく万能ではないし、時と場合によっては、私たち人間を苦しめる元凶なのかもしれない。

頭木弘

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【1分de本のプレゼン】梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』(岩波書店)

【1分de本のプレゼン】梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』(岩波書店)

 岩波ジュニア新書から刊行されているこの一冊、

梅澤貴典『ネット情報におぼれない学び方』

は、現代を生きる中高生にとって必須と言える"ネットリテラシー"を鍛えるために、うってつけの入門書と言えるのではないでしょうか──と紹介しつつ、実は私、本書の助けなくば修士論文を書き上げることはできませんでした。つまり、大人の学び直しにも存分に活用できる一冊ということです!

【自著の宣伝】
『現代評論キー

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【本で語る/本を語る】丸山真男『日本の思想』(岩波新書)

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 大学受験の浪人時代に、予備校の先生のすすめで読んでみた丸山真男『日本の思想』(岩波新書)。当時の私の読解力で太刀打ちするのは難しい一冊でしたが、それでも粘り強く読み進めたあの経験の先に、いまの自分がある──そのことは、間違いありません。願わくは、私も、若者たちに本との素敵な出会いをもたらす人間でありたいです。

【自著の宣伝】
『できる大人の「要約力」』(青春出版社)
読んだ本から〈自身の思考の

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【受験トーク】漢文は現代文に効きます!

【受験トーク】漢文は現代文に効きます!

 これから受験学年が始まる今の時期だからこそ言います(非受験学年の皆さんにも向けてお話ししています)。

 漢文を、勉強してください。

 たとえ受験で使わなくとも。

 もちろん、受験で使わないなら、そこまでの時間をかける必要はありません。ただ、基本的な漢文法や語法、句形、そして漢文語彙については、ある程度までは理解し、覚えてください。

 繰り返します。

 たとえ受験で使わなくとも、漢文は学

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【1分de本のプレゼン】高橋繁行『土葬の村』(講談社)

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 死、そして死者を送り出すことは、私たち人間にとっての一大事です。それゆえに人間は、太古の昔より、死や葬送をめぐるさまざまな物語を紡いできたのでしょう。

【自著の宣伝】
『現代評論キーワード講義』(三省堂)
01「アニミズム的世界観」、03「円環時間」、04「宗教・信仰・神話」、14「科学革命」、15「理性と近代合理主義」、57「文化人類学」……等々をお読みいただければ、高橋繁行『土葬の村』をさ

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【本で語る/本を語る】山尾悠子『夢の遠近法』(ちくま文庫)

【本で語る/本を語る】山尾悠子『夢の遠近法』(ちくま文庫)

 幻想小説──しかも、ナンセンスな物語を、私は好みます。ある意味で、文学を読むことの醍醐味、言語芸術の極北とすら思います。坂口安吾「風博士」、稲垣足穂「電気の敵」、そして山尾悠子「夢の棲む街」「遠近法」。そこには、何も描かれていません。言葉が、言葉だけが、圧倒的な世界を立ち上げ、そのプレゼンスは、私たちの世界を圧迫します。

【自著の宣伝】
『14歳からの文章術』(笠間書院)
"伝わる文章"を、い

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【本で語る/本を語る】トニ・モリスン『青い眼がほしい』(早川書房)

【本で語る/本を語る】トニ・モリスン『青い眼がほしい』(早川書房)

 stand.fm [ちゃんねるヨージ]、今回は、トニ・モリスン『青い眼がほしい』大社淑子訳(早川書房)を読み、思ったこと、考えたことなどをお話ししています。

 ……正直、とても重たい小説です。

 アフリカにルーツの一つを持つ、いわゆる黒人の少女ピコーラが、自分にも"青い眼がほしい"と願う……題名にもなっている、このモチーフの意味するところは、もう、この紹介の仕方でご理解できるかと思います。

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