講談社現代新書

アメリカの属国として生きる国で〜『知ってはいけない』

◆矢部宏治著『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』
出版社:講談社
発売時期:2017年8月

戦後日本が何かにつけ米国に追従してきたことに関してはこれまで多くの議論がなされてきました。本書は簡潔に言えば「これまで精神面から語られることの多かった『対米従属』の問題を、軍事面での法的な構造から、論理的に説明」したものです。「軍事面での法的な構造」とは具体的に日米安全保障条約、日米地位協定、さら

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【書籍・資料・文献】『電力改革』(講談社現代新書)橘川武郎

福島5区から見た卒原発 

 3.11の東日本大震災は災害史にも残る、甚大な被害をもたらした。時限的に設置された復興庁は、10年という歳月を経て閉庁することが決められた。しかし、引き続き復興への取り組みは進められる。そのため、後継の組織づくりも始まっている。

 3.11が災害史に記録される点は、被害が大きかったことのほかにも翌日に起きた福島第一原発事故が起因している。原発事故によって故郷を追われ

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2019年1月の記録NO3

現代新書の編集者が嫉妬した、他社の新書をこっそり明かします
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59249

新書はタイトルが命。ジャケ買いではなく、タイトル買いが実際に存在するわけだしね。一時期あったタイトル=内容で、薄い中身の自己啓発本もどきが多かったが、流石に読者もいつまでも騙されない。良くも悪くも書店で注目される本をどう展開するかは出版社、編集者の腕次

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今後とも活動支援含め宜しくお願いします。
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9冊目:世界は分けてもわからない (福岡伸一)

■おススメしたいひと

・ちょっと仕事でお疲れのひと
・うつくしい文章に触れたいひと
・知らないことを知りたい欲が強いひと
・生命のうつくしさに感動したいひと

■読んだキッカケ

福岡伸一さんの著作を何かしら読んでみたかったので。

■お気に入りのフレーズ

タンパク質の合成ルートは1通しか存在しない。しかし、タンパク質を分解するルートは何通りも存在するのである。

消化は何のために行われるのか

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石井暁氏の『自衛隊の闇組織』を読む(4)班員の精神に起こる出来事

4)班員の精神に起こる出来事

▼自衛隊の「別班」がどういう動き方をしているのか、その一例が『自衛隊の闇組織』に書いてある。

〈班員たちは、2~3人ずつのグループに分かれており、それぞれのグループは都内にアジトを構え、そこを根城にしていた。メンバー同士はコードネーム(偽名)で呼び合うから、本名は知らない。別班は完全に縦割りで、班長ら幹部以外は全体像を知らない。一般の班員は、他のグループのメンバー

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石井暁氏の『自衛隊の闇組織』を読む(3)調査報道の進め方

3)調査報道の取材の方法論

▼石井暁氏が一人で始めた取材だが、一人ではとても記事化には至らなかったという。最大の相棒はデスク役を務めた中村毅氏だった。〈今回のような調査報道的手法での取材の場合、たった一人でやっていると、孤立、挫折してしまう可能性も高い。取材、執筆に対するハレーションに恐怖を感じることもあったが、中村という存在のおかげで押しつぶされずにすんだ。困難で長い時間がかかる取材テーマを1

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石井暁氏の『自衛隊の闇組織』を読む(2)構造的な問題と僥倖(ぎょうこう)

2)「別班を」めぐる構造的な問題

▼石井暁氏の『自衛隊の闇組織』が迫った「別班」は、なぜ非公然組織になってしまったのか。その由来についてはよくわからないようだ。本書で引用されている塚本勝一著『自衛隊の情報戦 陸幕第二部長の回想』から。

〈後ろめたいこともなく、ごく当然な施策なのだから、部外の人を相手にする部署を陸幕第二部の正規の班の一つとするべきだったと思う。しかし、教育訓練の一環ということで

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石井暁氏の『自衛隊の闇組織』を読む(1)「首相も防衛相も存在さえ知らない」

▼共同通信編集委員の石井暁氏が書いた『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』(講談社現代新書、2018年)がめっぽう面白い。評者は彼のスクープをたしか琉球新報で読んだが、のけぞるほどびっくりしたことを覚えている。その地道な取材の顛末と現状を伝えるルポ。

▼まず、当該記事を引用しておく。2013年11月28日付のたくさんのブロック紙や県紙に載った記事だ。

〈陸自、独断で海外情報活動/首相や

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じぶん・この不思議な存在

今更ながら、少々自分のことを。

高校1年生だった2004年、現代文の授業の課題図書で、講談社現代新書に収められている鷲田清一著『じぶん・この不思議な存在』(1996年初版発行)を読んだ。

当時は講談社現代新書の装幀がリニューアルされる前だったので、杉浦康平デザインのモダンなカバーを身にまとっていた。

平たく言えば、「一番近くにいる『じぶん』だが、私は『じぶん』を見ることはできず、他者を通じて

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