大きな鳥にさらわれないよう

『大きな鳥にさらわれないよう』川上弘美 著:人類の行く末を静かに眺める

地球の滅亡や人類の絶滅を危惧する人々がいる。

でも、地球という星ははるか昔に生まれ、星には寿命があるという。

人類が地球上に生きてきたのは、地球の歴史からすると、ほんの一瞬。

地球ではかつて、例えば恐竜が、繁栄し、そして滅亡したという。

人類も、いつかは滅びる。

それなら、あんまりあがいても仕方がないではないか?

しかし、自分が生きているときに、人類が滅んだり、地球がなくなったりするの

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昨年面白かった本

2018年は本を100冊ちょうど読みました。今年はもう少し沢山読めるといいな、と思っていますが、どちらかというと集中力を研ぎ澄まして、きちんとテキストを読み取り味わう読書を目指した方がいいような気もしています。

舞台「豊饒の海」を見る前に三島由紀夫『春の雪』『奔馬』を再読(『暁の寺』『天人五衰』もこれから読みたい)、舞台「メタルマクベス」disc1を見たら、あ、原作当たっておくべきだった、とdi

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川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』(講談社)

未来の人類の物語。弱弱しく見える人々の生活は、ディストピア的にも見えるが、例えば多和田葉子の『献灯使』(講談社)のような、具体的なカタストロフィがきっかけで、弱体化した社会を描いたものではなく、もっとロングスパンに、種としての人類が弱体化したのか、進化を模索しているのか、それを曖昧に綴っていく。人類とは違う立ち位置にいる、長生きの「母」たちが、地球を箱庭にして、人類を育てているような、そんな印象。

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川上弘美はゆうれいなのかもしれない −−『大きな鳥にさらわれないよう』を読んで

川上弘美の『大きな鳥にさらわれないよう』を読みました。

川上弘美の真骨頂だ、と思う。
そして、川上弘美というひとの書くものにどうしてこんなに惹かれるのかということについて思い至りました。

遠い未来のSFでありながら、いっぽうでこれは神話でもありました。
遠い未来、人類が衰退してゆく物語です。おそらくディストピア小説と呼ばれるものだと思います。
ディストピアというのは、もっと私から離れたもので、

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