NHK出版

『佐野洋子の「なに食ってんだ」』 佐野洋子 オフィス・ジロチョー

『100万回生きたねこ』を小さい頃に読んでいなくて、私の知る佐野洋子は『ヨーコさんの言葉』や『死ぬ気まんまん』で、その場に迎合するのではなくて、自分の感じたことや考えたことをスバっという豪快な人、という印象。彼女の絵本や小説、エッセイに出てくる食についての本。

中国で暮らしていた時の食べ物、銀座のお寿司、念入りにつくったおせち、おいなりさんといった食べ物だけでなく、石やセーターなど食べ物ではない

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クジラアタマの王様

書名:クジラアタマの王様
著者:伊坂幸太郎
出版社:NHK出版
発行日:2019年7月9日
読了日:2019年7月14日
ページ数:384ページ

なんか不思議な世界観で
いつもの伊坂作品と一味も二味も違う。
新しいチャレンジといっても良いかな。

製菓会社の岸
アイドルの小沢
政治家の池ノ内
が繰り広げるコミカル、ユーモアありつつ
夢と現実が交錯して動物が出てきたり
なんだか読んでいてワクワクし

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『「いいね!」戦争』を読む(16)  「フェイクニュース」誕生の論理

▼ここ数年、ネットの中で「嘘(うそ)」が蔓延(まんえん)するスピードが、やたら速くなった。

すでによく知られるようになったある常識について、『「いいね!」戦争』がわかりやすく説明していた。

ちなみに2019年7月10日の21時現在、まだカスタマーレビューは0件。

▼MIT(マサチューセッツ工科大学)のデータサイエンティストたちが、ツイッターの「噂の滝(ルーマー・カスケード)」(まだ真偽が検証

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『「いいね!」戦争』を読む(15) 「アラブの春」が独裁に繋がった理由

▼「アラブの春」が、なぜ独裁主義に吸収されてしまったのか。『「いいね!」戦争』は、「確証バイアス」や「エコーチェンバー」現象などの知見を使って絵解きしている。

▼毎度おなじみ、カスタマーレビューはまだ0件だ。2019年7月10日10時現在。

▼以下の引用箇所を読めばわかるが、この経緯から引き出せる教訓は、「アラブの春」だけに限った話ではない。ジョージ・ワシントン大学公共外交・グローバルコミュニ

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『「いいね!」戦争』を読む(12) 「友だち」の数ですべてが決まる件

▼人間には、仲間を求める本能がそなわっている。それが「ホモフィリー」(同質性)だ。前号では、この「ホモフィリー」が、SNSとのつきあい方を考えるキーワードであることにちょっとだけ触れた。

▼『「いいね!」戦争』では、この「ホモフィリー」(同質性)のくわしい仕組みを説明しているが、その説明の中に、さらに2つのキーワードが入り込んでいるので、一つずつチェックしていきたい。

2つのキーワードというの

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『「いいね!」戦争』を読む(10)ロシアの「荒らし工場」体験記

▼ウェブ戦略ではロシアが一歩先を行っている現状が『「いいね!」戦争』に書かれていた。キーワードは「4つのD」。

▼相変わらず、アマゾンのカスタマーレビューは0件のまま。2019年7月4日現在。

▼具体的には「荒らし(トロール)工場」というものをたくさんつくる。

プーチンを絶賛する青年運動組織「ナーシ」や、政府が焚(た)きつけた企業十数社が母体になり、デタラメをネット世界に蔓延させる、圧倒的な

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『「いいね!」戦争』を読む(7) 戦争犯罪を暴くアマチュアたち

▼『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』の第3章のラスト。3つのキーワード、「クラウドソーシング」「市民レポーター」「オシント革命」のうち、最後の「オシント革命」について。

本書について、2019年6月30日のお昼現在でもカスタマーレビューがない。不思議。

▼「オシント革命」は、一つめのキーワード「クラウドソーシング」によって生まれたものだ。

「オシント」は「OSINT」で、「オ

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『「いいね!」戦争』を読む(5)「クラウド」の闇は深い件

▼『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』のアマゾンのカスタマーレビューは、2019年6月28日の9時現在でまだ1件もついていない。まだそんなに売れていないのか。値段が高いからかな?

2592円は、読んだ感想としては「とても安い」。流行りの言葉でいえば、「コスパ」が良すぎて「涙が止まらない」、という感じだ。

▼第3章は、ここ10年ほどで、世の中からどんどん「秘密」がなくなってきた現実

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『「いいね!」戦争』を読む(3) ウェブが「兵器」と化した時

▼『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』を読む続き。

第2章は「張りめぐらされる「神経」 インターネットはいかに世界を変えたか」。この章は、もしかしたら「世界一短くて的確なインターネット小史」かもしれない。

冒頭(43頁)は、アメリカNBCのキャスターが、生放送中に「ところで、インターネットって何だ?」と尋ねる場面から始まる。

1994年のことだ。

▼本書では、20世紀中盤から

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『「いいね!」戦争』を読む(2) 「顔のない敵」とつきあう五つの原則

▼身近な話から行こう。シカゴのギャングの話だ。

〈2017年にシカゴで発生したストリートギャング絡みの暴力による死者数は、イラクと、続くシリアでの通算10年間におよぶ紛争における米軍特殊部隊の死者の総数を上回った。その抗争の中心となっているのがソーシャルメディアだ。〉(25頁)

▼どこが身近? ギャング同士の、オンラインの貶(けな)し合いが、銃殺、そして報復のための銃殺に至る例が後を絶たない。

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