記事一覧
東洋医学講座 290
〇脾と黄色▽〝気〟と色について
▼体色に現われる臓器の変動
人体において、黄色の顔は脾の変動を示し、脾旺の場合は少し黄色味で活気のある血色を示します。病態の場合は木剋土で黄色が濃く、活気がなく、血色が悪くなります。全体的な体色づくりは、大きくは肝の働きによるものですが、他臓の働きが強くなると、その臓器の影響を受けて体色が変わります。
例えば、静脈血のをからだの隅々から吸い上げて、動脈血をめぐ
東洋医学講座 287
〇五味の生成▽五味との働きと人体
▼甘味を摂り過ぎると...
甘味は口から食道を通り胃に入ります。胃に入ると、甘味は感じられず、適量であればブドウ糖に変化してエネルギー源としますが、過剰のときは胃の収縮筋を弛緩させます。胃痙攣のときは、胃の筋が引きつっている異常亢進の場合なので、砂糖湯を飲むと症状が消失します。これは甘味を入れると、神経の興奮を緩め、筋肉の引きつりがとれるからです。このような作
東洋医学講座 285
〇五味の生成土の中からつくられている甘味は土質の持つ味で、この土性の甘味質が四季作用にあって他の味質をつくっています。
酸味は、春・朝の大気作用に化生された味
苦味は、夏・昼の大気作用に化生された味
辛味は、秋・夕の大気作用に化生された味
塩味は、冬・夜の大気作用に化生された味
▽五味との働きと人体
▼五気と五味
地球の自転公転により、春夏秋冬と二十四時の五気があります。これらが交互に地上
東洋医学講座 283
〇脾と思慮▽脾と思慮の関係と働き
脾と思慮の関係でありますが、思慮とは、文字通り思い憂うること、思慮・憂慮ということであります。いずれにしろ、脾は精神的な問題から切り離して考えることは難しいのであります。思うと言うことと考えるということは少し違いますが、どのように違うかはっきり分けるとなれば、一瞬戸惑うかと思います。根っこは一つであるが故にとくに難しいわけであります。
考えるということは、知恵