純愛 意志の力で未来は変えられる。
昔々、京の尊い家柄のお姫様が恋をなされました。
お相手は、十数名の僧列とともに修行の旅を
続けていた若いお坊様でございました。
お坊様もお姫様のことをたいそう慕っておられるようでした。
しかし、お姫様には、お父上がお決めになられた
貴族の若君がおられましたし、お坊様も修行中の身で
色恋沙汰などにうつつを抜かしているわけには
ゆきませんでした。
やがて、お坊様は他の僧達とともに奈良の東大寺を
目指して旅立たれてしまいました。
なさぬ仲とは分かってはいても、明けても暮れても
思う