イチコロ

くだらなきことは面白きことなり。 心配性ながら世界を旅し、 ニッチなジャンルの音楽・映…

イチコロ

くだらなきことは面白きことなり。 心配性ながら世界を旅し、 ニッチなジャンルの音楽・映画・読書を趣味とし、 最近では再びのラジオにハマる会社員。

最近の記事

ハミングバードプロジェクト

ハミングバードプロジェクトという映画をみた。 カンザスからニューヨークまでを直線で 光回線をつなぐプロジェクトを進めるお話。 ヴィンセントと従兄弟のアントン。 アントンは天才肌だが、静かに作業をすることを好み、 人とのコミュニケーションもどこか苦手な様子。 このプロジェクトで稼いだら、丘の上の静かな家で家族と暮らすのが夢。 派手な言動のヴィンセントとは対照的なアントンだが。 物語りが進むにつれ、アントンが存在感をましていく。 元上司が追ってくるシーンでのアントンの表情

    • しったか

      駅ビルの魚屋は私にとってのワンダーランド。 みたことのない魚屋、不思議な名前の魚介類が並んでいる。 一つ一つの魚を見ながら、これまでの人生、いや魚生や これからどんな料理になるかまで想像を巡らせる。 前回、「なめたかれい」を見つけた私だが今週見つけたのは、 「しったか」である。 見かけはどう見ても、普通の貝である。 しったか、この言葉を聞いて、 知らないのに知っているふりをする、 知ったかぶりをするという言葉を思い浮かべてしまう。 この貝は、知らないと言えずに、 なん

      • 社会人の宿命 ③

        いつまで続くこのシリーズ。 いつになったら、慣れるの社会人に。 社会人になると気付いたら発している言葉がある。 お疲れ様、お世話になっております、よろしくお願いします。 これらの言葉は専門用語みたいなもので、 ピアノを初めた時にト音記号、四分音符を覚えたように、 数学を習った時にサイン、コサイン、タンジェントを覚えたように、 カレーを食べ始めた時にサンバル、ラッサムを覚えたように、 意味を覚えて使うしかないのである。 この「よろしくお願いします。」ほど便利で、 しかし意

        • 社会人の宿命 その2

          新社会人のみんなよ、まだ持ちこたえているだろうか。 まだ、4月3日。3日しか経っていないのに、この疲労感。 慣れないスーツのせいだろうか、お世話した覚えがないのに、 やたら「お世話になっております。」といろんな人に言っているからであろうか。そういえば、小学生の頃に生き物係をしていたから、 こんなにもこの表現を連発しているからだろうかと悩んでいるかもしれない。 その疲労感の原因の1つは、通勤電車であろう。 私は人混みが苦手である。 トーキオのウェッサイに生まれたため、東京生

        ハミングバードプロジェクト

          社会人の宿命

          春、いろいろなものが始まるシーズン。 入学、入社と人々は、新しい活力に溢れ、 これまで眠っていた植物も元気よく顔を出す。 冬眠していたムーミンも眠りから覚め、 長旅から帰ってきたスナフキンを迎え、 渋谷ではハチが上野先生の帰りを待ち、 人々の涙を誘う季節だ。 4月から新社会人になる人も多いだろう。 社会人になると、特にデスワークが多い仕事に多いのだが、 必ずぶち当たる壁、それが子泣き爺(こなきじじい)だ。 朝から晩までパソコンに向かい、 長い間無表情でいつだかぶりににらめ

          社会人の宿命

          ヘルメット

          最近近所で新しい建設が始まり、通勤の時間帯でもすでに作業が始まっている。 私の意識は布団の中。私はぼんやり、その光景を眺める。 ヘルメットを被った作業員の方。 ふとみると、わたなべ、A型と書いてある。 ヘルメットに書いてある言葉をそのまま読んでみる。 名前と血液型。ヘルメットの後に確かにその2つが記されていた。 駅までに向かう道のりで、思考を巡らせる。 きっと、工事中に何か事故が起きた際に、すぐに輸血できるように 血液型が記載されているのだろう。 名前がわからなくなるま

          ヘルメット

          ブレストホルダー

          2012年、私はモンゴルのチンギスハーン国際空港に降り立った。 空港に着くまでに無駄に青島で、円卓を囲んだり、 夜の北京を彷徨い、ヨーグルトを食べ、 服を着たままユースホステルで寝たりしたのだが、それはまた別の話。 友人の「モンゴルに行かない?」という質問に「うん」と答えたため、 モンゴルにやってきた。 自分なら絶対に思いつかない選択肢だしという理由で。 5月、モンゴルはまだまだ寒く。 行きたかったゴビ砂漠も砂嵐でなかなか行きにくいらしい。 ただ、首都ウランバートルにいる

          ブレストホルダー

          すしえ

          職場で英語読み間違えあるあるで盛り上がった。 Mikeをミケ、郵便のUPSをウプスなど。 その中でも衝撃的だったのが、これ。 すしえ。 最初に言われた時は何だかわからなかった。 中学校で英語を教えていた同僚曰く、この間違いが結構多かったそう。 話を聞いてみると、Susie(スージー)を「すしえ」と読んでしまうらしい。 すしえ。珍しい名前だが、日本だから寿司という発想は何だかありそう。 未だかつてすしえさんという名前の方に出会ったことはないが、 存在しなくもない名前。寿

          つらみとなめたかれい

          自粛生活で自由に移動ができない昨今。 私にとっての楽しみは、駅ビルの生鮮食品売り場で 新鮮な野菜や肉や魚を買うことである。 品揃えの良いその店では、珍しい食材も売っている。 まずは、肉コーナー。 品揃え豊富で、鳥、豚、牛に加え、羊やモツなども売っている。 そのため、探しているもの以外のものについても、商品を眺めて回る。 そこで見つけたのが、牛ほほ肉。 だが、牛ほほ肉の後にはかっこで(つらみ)と書いてある。 なんだか異様なひらがなを呆然と眺める。 何かが辛くて、あぁつら

          つらみとなめたかれい

          残された謎

          街中で不思議な光景や人によく出くわす。 決して、私だけがその場にいるわけではないのだが、 他の人が気づいておらず、周りに人がいるのに、 世界に一人だけのような気分になる。 今週もそんな光景、いや人に出くわした。 職場で工事が始まった。 外で工事が始まり、私がいる建物にも作業着をきて、 ヘルメットをかぶった工事関係者らしき人が出入りしている。 ある日私がすれ違った人は、ヘルメットにシールがひっきりなしに貼ってあり、 街中に書かれたグラフィティアートのようになっている。 神

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          ホタルイカと私

          ホタルイカが好きなので、アチャールを作ってみることにした。 下準備に目をとっておくという記載があり、 調べるとホタルイカを調理するには、目玉と口をとっておくらしい。 目玉は、潰してしまうと弾けてしまうので、根元からとる。 小さいほたるいかでも大きな目玉がついているので、 根元からグイっととる。 目玉をえぐるなんて、なんだかどこかた痛い気がする。 次にホタルイカの細い足元から固い部分、口をとる。 背骨も取ると書いてあったが、目玉と口をとるので精一杯いだったので、 そこは諦

          ホタルイカと私

          いつも心にパターソンを

          久々にやってしまった。 携帯の画面を割ってしまったのだ。 恐ろしいことにいつ割ってしまったか気づかず、 気づいた時には画面が割れていた。 画面についたゴミが取れないと思ったら、 それはガラスに入ったひびだった。 ラジオを聴きながら、料理を作っていた私は、 そっとラジオを消し、悲しみに浸った。 これまでスマートフォンを使って10年ほど経つが、 画面を割ってしまったり、水没させたり、紛失したことがなかった私。 悔しさと、発生するお金のことを考えると、その日は夜も眠れなか

          いつも心にパターソンを

          ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ

          ウルグアイ。 実は、行ったことがある国。 アルゼンチン、ブラジルの国境にあるイグアスの滝を見るために はるばる地球の反対側に行った。 友達と現地集合、現地解散で ブエノスアイレスで再開し、ブエノスアイレスでお別れを言った。 ウルグアイは、旅の途中で何日か滞在した。 当時友達がウルグアイに住んでいたのだ。 日本の夏休みに旅したため、現地は冬。 上着がないと寒いくらいで、天気も曇っていた。 アフリカ系アメリカ人の友達とアジア人の私は珍しいらしく、 街中を歩いていると、視

          ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ

          雨ニモマケズ 風ニモマケズ

          久しぶりの雨。今日は仕事はお休み。 前回までのあらすじ。 枕難民の私は、ラジオで聞いた良さげな超高級枕を購入するも、 高さがあわず、諦め、まさかのメルカリ出品。 次なる枕を探し求め、ついにオーダー枕を購入。 横向きの時は、ちょうどよく、これまで毎日のように見ていた 悪夢をみなくなった。 それでも、朝起きると首元が心なしか痛い。 私が購入したオーダー枕は10年間高さ調整が無料のため、 高さ調整をお願いしようか迷う。 首の痛みが気のせいかと思い、眠りにつくも、朝起きる

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          なんらかの事情

          岸本佐知子さんのエッセイが最高。 日常の中から、ふと知らない場所に連れて行かれたり、 コメディかと思いきや、ホラーだったり、 フィクションのようなノンフィクション。 また、その逆も然り。 空想と現実の間。 そんな言葉がぴったりの作品。 空想と現実の境目がなく、繋がっているような感じ。 きっと岸本さんの頭の中もそうなんだろうな。 私もどちらかというと、日常のふとしたことから、 想像を巡らせることが多いので、共感もしつつ、 こんな人に私もなりたいと思わせてくれる。 社会

          なんらかの事情

          作ってみた

          カレー、特にインドカレーが好きで、数年前から毎週のように作っている。 料理が全くできなかった私が、家でもおいしいカレーが食べたい一心で、 料理を始めた。 そのため、和食はあまり作れず、また家にはスパイスと塩しかないため、 カレーのレシピに必要な場合等、必要に駆られた時には、 日本食にも必要な調味料を揃えている。 インドの味噌汁的存在のサンバルやラッサムを何十回も作っている私だが、 味噌汁は数回しか作っていない。 なんだかひとまわりして、日本食を作っている今日このごろ。なん

          作ってみた