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新人助産師日記🌸

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2019年4月、都内の病院で助産師になりました。 研修、初めての受け持ち、初めてのケア、そんな体験の中で感じたことをまとめていきます。 #新社会人 #新人 #助産師 #看護師 あ… もっと読む
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記事一覧

医師は旧姓を使えるのに、なぜ看護師は使えないの?

医師は旧姓を使えるのに、なぜ看護師は使えないの?

「私も入籍で改姓したときに、旧姓を使いたいって総務課に言ったけど、ダメだったんだよね。でも一部の先生たちは旧姓で働いているんだよ。変だよね。」
私が職場へ結婚報告と、入籍に踏み出せないでいる気持ちを伝えたとき、看護職の先輩はそう言った。衝撃だった。

選択的夫婦別姓の話題が、以前よりもメディアやSNSで見かけるようになった。
私は大切な人と婚約をしたけれど、入籍する、自分が改姓する、ということにど

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入籍して相手の姓になるしかないんだ、と諦めた日

入籍して相手の姓になるしかないんだ、と諦めた日

パートナーの両親の前で、入籍はしません、自分の姓でいたいんです、でも相手に自分の姓になってほしいわけではないんです、選択的夫婦別姓をしたいんです、とは言えなかった。

両家顔合わせから、久しぶりにパートナーのご両親とお会いする機会があった。 ちょうど私たちは引っ越しをしたばかりで、引っ越し後の公的手続きがたまっていた。 転入届、運転免許証、住民票、マイナンバーカード…

お互い仕事をしており、幸い

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25歳若いよなんでもできる、と言われて微妙な気持ちになる理由

25歳若いよなんでもできる、と言われて微妙な気持ちになる理由

これからどうやってどこで働いていこう。どんなキャリアにしていこう。
そう悩むとき、まだ25歳でしょ、なんでもできるよ、と言われると
とても微妙な気持ちになることがある。
年齢は20代半ばかもしれない、でもこれから結婚妊娠出産育児を、していくかもと考えたら……頭が重くなる。
なんでもできる、じゃないんだ、って苦しくなる。

今は大きな病院の産婦人科で助産師として働いている。
まだ2年目で、やっとでき

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産婦人科で、助産師をしてると

今日も鬼のような形相をして全身全霊でいきむお母さんと、産まれてきた生命体の赤ちゃんを、何度も前にして。

私はなんて、特殊で貴重な場にいるんだろう、って。非日常なんだろうか。
心拍数と胎動で感じてたものが、命として生まれる場所、っていう。

看護職の仕事は、まるでスーパーマリオのよう

看護職の仕事は、まるでスーパーマリオのよう

病院の看護職の仕事は、“多重業務”“割り込み業務”といわれる。勤務開始前にこんな風に患者さんたちのケアをまわろう、と決めていても、様々な障害がタイミング悪く降りかかり、重なり、「もう分身したい!」と叫びたい日々、と働き始めて実感した。まるで、スーパーマリオのゲームのようだ、と最近思う。

「なんかさ、看護師の仕事って、RPGで敵を倒すゲームか、マリオに似てない?」
私は、(自粛期間だったのでLIN

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「夜の赤ちゃんは変貌するよ」夜勤勤務始まる前の先輩からのアドバイスは本当だった

「夜の赤ちゃんは変貌するよ」夜勤勤務始まる前の先輩からのアドバイスは本当だった

生後5日か6日まで入院する新生児。日中は寝ていることも多く、その姿は可愛い。しかし、夜になると様子は一変する。夜勤勤務が始まる前、助産師の先輩に「夜の覚醒した赤ちゃんと育児をするお母さんをみると、日中のケアも変わってくるよ」と言われていた。

看護職の仕事で切り離すことのできない夜勤。
2交代制では夜勤の就業時間は18時間以上になるが、一応22時ころに消灯時間があるので、患者さん眠りますよ、の時間

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生まれた直後の赤ちゃんの“蘇生”で感じたこと

生まれた直後の赤ちゃんの“蘇生”で感じたこと

へその緒がついたままの児の遺体が、ポリ袋に入れられ、公園の植え込みに遺棄されていたという事件が先日話題になった。望まぬ妊娠となった女性の苦悩、相手の男性の責任など、追及したいことはたくさんある。しかし少し視点を変えて、生まれたばかりの児がどうやって息絶えていったのだろう、と思いをはせた。どんなに寒く冷たく息苦しかっただろう。

高校生の私は、そして大学でお産の勉強をするまでは“赤ちゃんは生まれたら

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双子育児は大変!病棟助産師が受け持ちをして実感

双子育児は大変!病棟助産師が受け持ちをして実感

日勤で、夜勤で、授乳室で複数の赤ちゃんが一気に泣きだせば、助産師の私も焦り途方にくれる。双子の育児がどれほど大変か、産婦人科で働いてみて身に染みる。大事なことは【退院後、何を家族がして、何を母がしたら、育児のリズムができるか】だと思う。

双子のⅠ児ちゃん、2400gくらいと少し小さく生まれてきた。
Ⅱ児ちゃん、2700gくらい。
3時間はあけずに授乳をしようと助産師からいわれている。
Ⅰ児ち

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妊婦になった助産師の先輩が教えてくれた「妊婦にかけてほしくなかった言葉」

妊婦になった助産師の先輩が教えてくれた「妊婦にかけてほしくなかった言葉」

助産師は外来で、産後に病棟で、患者さんにたくさん保健指導をする。かける言葉がその人にとって求めているものなのか、そして【妊娠も出産も経験していない25歳の私】がなにを根拠にかかわるのか、考えさせられる先輩との出来事があった。

1年目、新人として日々産婦人科で働く中で、
根拠に基づき、適切に患者の状態を把握し、どんな状況にも落ち着いて対応する
ちょっと厳しいけれど、厳しさの裏に優しさがみえ、尊

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【ハケンの品格】助産師の場面が忠実、リアルすぎた!

【ハケンの品格】助産師の場面が忠実、リアルすぎた!

2007年日本テレビで放送された【ハケンの品格】。第6話で篠原涼子演じるスーパー派遣、大前春子が助産師になる瞬間があった。ドラマ内で描かれる助産師やお産の様子が、リアルで驚いた。今までテレビで見るお産の様子は、時代遅れ、非現実的で落胆していたから。どのポイントが助産師として忠実!と感じたのか、まとめてみた。再放送をしていた【ハケンの品格】、大泉洋が好きなので見始めた。

第2弾が13年ぶりに、20

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新人1年目を終えて

新人1年目を終えて

社会人1年目、助産師1年目が終わろうとしている。毎日必死だったなかで、失敗しなければわからないことがある現実、相手からの反応があることの嬉しさ、お互いを頼り支え合ってするのが仕事だ、感じている。

年が明けて、あと3ヶ月だなんて思ってたら、あっという間に3月が終わろうとしている。
看護職のシフトは土日関係なく、上司に組まれるので、日勤を3連勤して、夜勤して、明けの休みで、また2連勤で...みたいな

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