尾畑雁多

播磨陰陽師の尾畑|雁多《かりんど》です。今まで神霊学関連の講座を行なってきました。講座…

尾畑雁多

播磨陰陽師の尾畑|雁多《かりんど》です。今まで神霊学関連の講座を行なってきました。講座の資料を加筆修正して配信します。また、大阪文学学校で学び、小説も書いています。先祖代々生まれながらの霊能者ですので、体験談も多く書きます。宜しくお願い致します。

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    ほぼ毎日書いているブログです。思い出あり、日々の出来事あり、何でもありの播磨陰陽師の独り言をお楽しみください。時々不定期になりますが悪しからず。

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    この世界には、あなたの知らない怪しい住人が住んでいます。妖怪と呼ばれるものたちのことです。天狗や河童、狐狸の類、白蛇と龍神など、有名な妖怪の実態は意外と知られていません。誤解ばかりが流布されて、世間の多くはそれを信じています。ただの妄想ならば良いのですが、目に見えないところで人生を狂わせる原因となることもあります。妖怪の実態を知り、厄を避けることで、人生はより良いものとなるのです。

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    昔の実話怪談に基づいた、お伽話のようなオリジナル小説です。各々原稿用紙16枚です。第一集は、江戸に広がる猫のお話が中心です。

記事一覧

播磨陰陽師の独り言・第538話「漢字は必要か?」

 私は祝詞や祭文など古文を読む関係から、画数の多い旧漢字の多くを読むことが出来ます。しかし、多くの人々ととっては、旧漢字が読めても役に立たないと思います。  果…

尾畑雁多
3週間前
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播磨陰陽師の独り言・第537話「人間を超えるAI」

 東大を受験する人工知能を開発するAIプロジェクトが開発中止になったそうです。そんなのがあったのに驚きで、しかもすでに中止になっていたことにも驚きます。  中止…

尾畑雁多
3週間前
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怪しい世界の住人〈河童〉第八話「河童の生態」

❷ 勢子のこと  勢子は河童の一種で、頭を芥子坊主にした三歳くらいの子供の姿のような妖怪です。このことから、若い河童なのかとも思います。  また、猫のような小さ…

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尾畑雁多
4週間前
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不幸のすべて・第四十九話「自然に育まれる」

 今回のブログ『不幸のすべて』第四十九話もまた番号が不吉と言うこともあり、無料といたします。次回からは有料です。予めご了承ください。  では、前回は、 ——精一…

尾畑雁多
4週間前
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祈りのカタログ・第三十八話「未来に関わること」

 前回、この世界は行動したことのみがその結果を齎すと言う素晴らしい世界なのですと書きました。  では、いったい何が素晴らしいのでしょうか?  そして、どのように素…

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尾畑雁多
1か月前
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播磨陰陽師の独り言・第536話「バスの思い出」

 バスに乗るのが好きです。バスにはいくつもの思い出があります。  はじめて実家を出て、ひとりで旅をするようになった時、バスの窓から外を見ていました。ザーザーと激…

尾畑雁多
1か月前
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怪しい世界の住人〈河童〉第七話「冬の河童たち」

 門司に伝わる伝説には、 ——毎年、五月の節句になると、山青く水すでに温るんで、風・物すべて生気を帯び行楽の好期に入る。この日、御前は配下の河童族を膝下に招集し…

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尾畑雁多
1か月前
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怪しい世界の住人〈河童〉第六話「関門海峡に残る伝説」

 前回の最後のところに書いた藤原時平は西暦の871年生まれ。909年に没すので享年三十九歳。少し若くして亡くなっています。  901年に道真公を嘘で陥れたので道…

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尾畑雁多
1か月前
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播磨陰陽師の独り言・第535話「サクラ咲く」

 わが家の庭には桜の木があります。今年も無事に咲きました。何日か雨が降っていて、かなり激しかったのに、桜は散っていませんでした。桜は好きです。あの儚さが、何やら…

尾畑雁多
1か月前
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不幸のすべて・第四十八話「心は自然の中にある」

 前回は、 ——夜型の人は、ただ、朝になって眠れないことが続き、昼間に意識を失うだけです。これは、昼間に眠っているのではありません。ただ、意識を失っているだけな…

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尾畑雁多
1か月前
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播磨陰陽師の独り言・第534話「見えている世界」

 最近、ますます目が悪くなってきました。以前にも書きましたが、私の目は見ている部分が歪んでいて、ハッキリと見ることが出来ません。人の顔が判別出来ないのです。  …

尾畑雁多
1か月前
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怪しい世界の住人〈河童〉第五話「河童除けの祭文」

❻ 河童除けの祭文  日向や薩摩の人々は河童除けの祭文として、 ——ヒョウスエ、ヒョウスエ。  と唱えるそうです。この祭文は管神の御詠歌の一部を唱えています。 …

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尾畑雁多
1か月前
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不幸のすべて・第四十七話「不注意の不幸を防ぐ」

 前回は、多くの人が不注意でネガティブになって行くと言うところでしたね。今回はその続きです。宜しくお願い致します。  不幸な多くの人々は、本当にただの不注意でネ…

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尾畑雁多
1か月前
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怪しい世界の住人〈河童〉第四話「水虎のこと」

❺ 水虎のこと  江戸時代に書かれた『奇談雑史』の中に猿が水虎と戦う話があります。こちらは弘化の頃と言うので1845年から1848年にかけての話です。場所は大隈…

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尾畑雁多
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播磨陰陽師の独り言・第533話「炭酸飲料の味」

 日本はどこでも自販機があって便利だなぁと思います。これが外国を旅行している時は、自販機を見た記憶があまりありません。  はじめてアメリカへ行った時は、ゲームセ…

尾畑雁多
1か月前
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祈りのカタログ・第三十七話「頑張ろうと言う人は」

 前回は、 ——人の力で出来る限りのことをしたら、あとは焦らずに、その結果は天の意思に任せると言うこと。  と言うところでした。  また、同じような諺に、 ——…

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尾畑雁多
1か月前
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播磨陰陽師の独り言・第538話「漢字は必要か?」

播磨陰陽師の独り言・第538話「漢字は必要か?」

 私は祝詞や祭文など古文を読む関係から、画数の多い旧漢字の多くを読むことが出来ます。しかし、多くの人々ととっては、旧漢字が読めても役に立たないと思います。
 果たして漢字を読むことは必要なのでしょうか?
 このことは何度か論議が沸き起こっています。明治維新の時や戦後にも話し合われました。幸いにして、多くの人々が漢字は必要であると答えたため、何とか残っている訳です。
 都市伝説のようなお話ですが、明

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播磨陰陽師の独り言・第537話「人間を超えるAI」

播磨陰陽師の独り言・第537話「人間を超えるAI」

 東大を受験する人工知能を開発するAIプロジェクトが開発中止になったそうです。そんなのがあったのに驚きで、しかもすでに中止になっていたことにも驚きます。
 中止の理由は、どんなに頑張って作ったとしても、AIが東大に合格出来ないからだそうです。これはチャットGPTが発明される以前の話です。チャットGPTなら合格出来るかも知れません。
「AI技術は人間には敵わない」
 と言うのが結論でした。
 しかし

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怪しい世界の住人〈河童〉第八話「河童の生態」

怪しい世界の住人〈河童〉第八話「河童の生態」

❷ 勢子のこと

 勢子は河童の一種で、頭を芥子坊主にした三歳くらいの子供の姿のような妖怪です。このことから、若い河童なのかとも思います。
 また、猫のような小さな獣の姿であるとも言われますが、普段は姿が見せないそうです。
 また、島根の隠岐諸島では、勢子は一本足で、一歳ほどの赤ん坊のような姿と言われています。
 古書『観恵交話』には、一つ目で体毛がないが、それ以外は人間そっくりと書かれています。

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不幸のすべて・第四十九話「自然に育まれる」

不幸のすべて・第四十九話「自然に育まれる」

 今回のブログ『不幸のすべて』第四十九話もまた番号が不吉と言うこともあり、無料といたします。次回からは有料です。予めご了承ください。
 では、前回は、

——精一杯、体を動かして働き、そして食べて寝る、これが生物としての人間の基本です。

 と言うところで終わりました。今回もその続きですね。よろしくお願いします。
 人の悩みの多くは生物である人間の根本に立ち返ることで解決します。
 自分が生物であ

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祈りのカタログ・第三十八話「未来に関わること」

祈りのカタログ・第三十八話「未来に関わること」

 前回、この世界は行動したことのみがその結果を齎すと言う素晴らしい世界なのですと書きました。
 では、いったい何が素晴らしいのでしょうか?
 そして、どのように素晴らしいと言うのでしょうか?
 まず、前提として、

——口ばかり達者で少しも行動しない人には、どのような結果もある筈もないのです。

 と言うことに注意してください。
 そして、このことに注目してください。行動しないと言うことは時間を敵

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播磨陰陽師の独り言・第536話「バスの思い出」

播磨陰陽師の独り言・第536話「バスの思い出」

 バスに乗るのが好きです。バスにはいくつもの思い出があります。
 はじめて実家を出て、ひとりで旅をするようになった時、バスの窓から外を見ていました。ザーザーと激しい雨が降っていました。景色は雨に歪んで、遠い景色はボケていました。何だか未来を示唆しているような不安な景色でした。その光景は、今でも目の奥に焼き付いているように思い返せます。何か大きなイベントがあるたびに、バスに乗っていました。どの場面で

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怪しい世界の住人〈河童〉第七話「冬の河童たち」

怪しい世界の住人〈河童〉第七話「冬の河童たち」

 門司に伝わる伝説には、

——毎年、五月の節句になると、山青く水すでに温るんで、風・物すべて生気を帯び行楽の好期に入る。この日、御前は配下の河童族を膝下に招集して、
「今日から一同、例年の通り出遊せしむるから、白の縁、笹の縁などある者に会ったら水中に引き入れてしまえ。ただ無闇に人畜の命を取ってはならぬ。やがて秋風涼しく蕎麦の花咲く頃を見て、早々に古巣に戻れ」
 と。開放された河童族は思い思いに水

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怪しい世界の住人〈河童〉第六話「関門海峡に残る伝説」

怪しい世界の住人〈河童〉第六話「関門海峡に残る伝説」

 前回の最後のところに書いた藤原時平は西暦の871年生まれ。909年に没すので享年三十九歳。少し若くして亡くなっています。
 901年に道真公を嘘で陥れたので道真公は太宰府に左遷されます。そしてそれからニ年後に道真公は無念の死去。時平はそれから六年後に三十九歳の若さで道真公の祟りを受けて亡くなりました。
 その時平が切り落とした河童の手が今に残されていると言うのです。
 また、道真公がある時、河童

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播磨陰陽師の独り言・第535話「サクラ咲く」

播磨陰陽師の独り言・第535話「サクラ咲く」

 わが家の庭には桜の木があります。今年も無事に咲きました。何日か雨が降っていて、かなり激しかったのに、桜は散っていませんでした。桜は好きです。あの儚さが、何やら心に込み上げて来るような感動をもたらしてくれるからです。
 桜と言う名は〈サの神の座〉のことです。サの神と言うのは春をもたらす神です。その神が座る場所を〈座〉と呼びます。だから〈サクラ〉と呼ぶのです。
 あちらこちらに桜が咲いているのを見る

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不幸のすべて・第四十八話「心は自然の中にある」

不幸のすべて・第四十八話「心は自然の中にある」

 前回は、

——夜型の人は、ただ、朝になって眠れないことが続き、昼間に意識を失うだけです。これは、昼間に眠っているのではありません。ただ、意識を失っているだけなのです。

 と言うところで終わりました。今回も続きです。宜しくお願い致します。
 人の目の後ろの部分には体内時計をリセットする器官があるそうです。ここが朝日を感知すると自然に目覚める方向へ向かうようです。ですので、朝方に眠るとなかなか寝

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播磨陰陽師の独り言・第534話「見えている世界」

播磨陰陽師の独り言・第534話「見えている世界」

 最近、ますます目が悪くなってきました。以前にも書きましたが、私の目は見ている部分が歪んでいて、ハッキリと見ることが出来ません。人の顔が判別出来ないのです。
 文字を読む時はたいへんで、iPodの中の書類を拡大しながら見るしかありません。普通サイズの文字は小さ過ぎて認識出来ません。だからつい、普通の紙をピンチしてしまいます。ピンチとは画面を指で拡大縮小することです。
 私の視野の世界は、まるでドラ

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怪しい世界の住人〈河童〉第五話「河童除けの祭文」

怪しい世界の住人〈河童〉第五話「河童除けの祭文」

❻ 河童除けの祭文

 日向や薩摩の人々は河童除けの祭文として、

——ヒョウスエ、ヒョウスエ。

 と唱えるそうです。この祭文は管神の御詠歌の一部を唱えています。

——この歌を吟じていればその障りなし。

 と伝わっています。〈菅神の御詠歌〉とは肥前の国・諫早郡兵揃村に鎮座する天満宮の社家に伝わっているものです。
 その内容は、

——ヒョウスエに川立ちせしを忘れなよ。川立ち男、われも管原。

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不幸のすべて・第四十七話「不注意の不幸を防ぐ」

不幸のすべて・第四十七話「不注意の不幸を防ぐ」

 前回は、多くの人が不注意でネガティブになって行くと言うところでしたね。今回はその続きです。宜しくお願い致します。
 不幸な多くの人々は、本当にただの不注意でネガティブになって行きます。ちょっとしたミスのような出来事です。ただ、その結果として不幸になるだけです。これは傍で見ていると、とても不思議な感じがするかも知れません。だって、当然、不幸になるようなことを自らしているのに、不幸になったことをわざ

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怪しい世界の住人〈河童〉第四話「水虎のこと」

怪しい世界の住人〈河童〉第四話「水虎のこと」

❺ 水虎のこと

 江戸時代に書かれた『奇談雑史』の中に猿が水虎と戦う話があります。こちらは弘化の頃と言うので1845年から1848年にかけての話です。場所は大隈、現在の鹿児島県の最南端、大隈半島です。
 この文章では最初の部分に、

——弘化の頃だろうか、大隅の国某と言う里に、日本廻国の修行者が猿を連れて来た。

 とあります。
 日本廻国と言うのは諸国を巡り歩くと言う意味です。
 また、猿を連

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播磨陰陽師の独り言・第533話「炭酸飲料の味」

播磨陰陽師の独り言・第533話「炭酸飲料の味」

 日本はどこでも自販機があって便利だなぁと思います。これが外国を旅行している時は、自販機を見た記憶があまりありません。
 はじめてアメリカへ行った時は、ゲームセンターに仕事で行っていたこともあり、室内に自販機がありました。しかし、親切なスタッフが紙コップにコーラをついでくれたので、自販機を使ったことはありませんでした。
 スタッフはとても親切でした。親切過ぎて、大きな紙コップに並々とついでくれたの

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祈りのカタログ・第三十七話「頑張ろうと言う人は」

祈りのカタログ・第三十七話「頑張ろうと言う人は」

 前回は、

——人の力で出来る限りのことをしたら、あとは焦らずに、その結果は天の意思に任せると言うこと。

 と言うところでした。
 また、同じような諺に、

——人事を尽くして天命に聴いて可《か》なり。

 と言うものもあります。
 そして他の同じような諺には、

——天は自ら助くる者を助く。

 と言うものまであります。
 これの意味は、

——人に頼らず、自分で努力する者には、天が助け幸福

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