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中国ビジネス

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記事一覧

三国志から学ぶマネジメント(2)

三国志から学ぶマネジメント(2)

歴史を見ていると庶民の目から見て高い評価を受ける人が必ずしも本当の意味でのリーダーとは言えないというのが三国志の例から見ても分かります。

私達の世代では三国志演義や横山光輝氏の漫画の影響で劉備が人気でしたが、劉備は国のトップとして見た場合(企業の視点で見るとCEO)明らかに不合格でしたよね。

傭兵部隊の隊長みたいな立場から、最終的には一国の主になりましたが、彼はすでに齢60を超えていました。

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電話に誰もでんわ(電話恐怖症を克服した話)

電話に誰もでんわ(電話恐怖症を克服した話)

小島さんさんのメルマガを拝読していて私が日本の会社で働き始めた時のことを思い出しました。

新卒の年齢ではなかったのですが、「中国にいただけのなんもわからん奴」という扱いで、1番最初に任された仕事は部署にかかってきた電話を全て取る、でした。

今でも思い出すと冷や汗かくような体験をたくさんしました。部署柄、国内だと福井や広島から至る所から、海外だと韓国、アメリカ、パキスタン、インド、中国からとにか

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私が会社員を辞めて上海で独立した理由

私が会社員を辞めて上海で独立した理由

2022年1月上旬。

私は17年勤めた会社と訣別するべく、当時の上司であった上海支店の総経理に辞表を提出し、受理された。

その後、3月上旬まで40日残っていた有給を全て使い果たし、晴れて正式退社となった。

そもそも、私自身は特に独立願望が強かったわけではない。どちらかというと諸葛孔明的なNO.2的な位置が心地よいと感じるタイプで、そもそも自分が社長になって人を雇って会社を切り盛りしていくとい

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闇の帷が降り、結界が崩壊する時

闇の帷が降り、結界が崩壊する時

不正シリーズ第一弾ケーススタディ、このお話は実話を元に改良したフィクションです。その点ご了承ください。とはいえ、かなりリアルな場面も多々あるので、中国駐在中の方々には色々ためになる話が満載です。故にこれより下記有料とさせていただきます。

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夜も11時を過ぎた頃だろうか、急に眠気を催し、さて寝床に

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「三国志」はマネジメントを学ぶ素材の宝庫

「三国志」はマネジメントを学ぶ素材の宝庫

異文化研修で参加者に聞くことの一つに、「三国志」を読んだことがあるかどうかがあります。

吉川英治氏の小説でも、羅漢中の三国演義でも、それを漫画にした横山光輝の三国志でもいいのですが、これを聞くと手を挙げる人が非常に少ないんですね。

代わりにキングダム読んだことある人は?と聞くと結構上がるのですが、非常にもったいないなと思います。(別にキングダム読む価値ないということではありません。ちなみに私は

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企業変革にもう待ったなしの時が来た?

企業変革にもう待ったなしの時が来た?

とある中国国有系HRが実施した、数十社の日系企業に対するアンケートを拝見させて頂いているのですが、人事制度改革を考えているという企業さんがちらほらいらっしゃいます。

具体的に言うと、社員の給料を上げたくないという意思表示に他ならないんですね。管理職までの道のりを更にハードルを上げることで、給料が中々上がらないようにする意図でしょう。
正直な感想としては、とうとうその段階にまで来たのかという衝撃

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もっと視野を広げて外の世界見ようやというお話

もっと視野を広げて外の世界見ようやというお話

会社を辞めて独立してから、
日本人の方々と会ったり(クライアント除く)
食事したりすることが極端になくなりました。

理由はシンプルです。

独立したわけですから、
自分が動いて仕事取ってこないと
お金が入ってこないんです。

家族を養うことが出来ないんです。

なので、去年から今年7月に至るまで
本当に必死に駆け抜けてきました。

自分の為に使える時間がほんとないんです。

買って読んでない本だ

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売掛金回収を確実に行う為に会社として何が必要か?

売掛金回収を確実に行う為に会社として何が必要か?

過去に在中日系企業がつまづく、
売掛金回収について色々記事を書きました。

そもそも、何故売掛金を回収するのが
これほどにまで難しいのでしょうか。

異文化だから。

と言ってしまえば楽なんですが、
そんな簡単な話で済むものでもないですし、
中国独特の商習慣も関係していることは確かです。

でも、それだけじゃないんですよね。

多くの外資系企業が、
この中国の巨大な市場に魅惑され
製品によっては、

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優秀な社員が辞めていく3大原因

優秀な社員が辞めていく3大原因

これに関しては、
日本も中国も同じかなと思ってます。

さらっといきます。

①この会社での自分の未来が全く想像ができない

正直に言うと私もこれが原因で会社を辞めました。

私は自分で言うのもなんですが、
会社のために、もっと会社をよくしたい、
もっと大きな会社にするためには何をすればいいのか、
たくさん考えて新たなチャレンジを続けてきました。

至極当たり前のことなのですが、
この当たり前のこ

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中国公共バスの運ちゃんは何故に運転が荒く強気なのか?

中国公共バスの運ちゃんは何故に運転が荒く強気なのか?

中国で日中異文化の研修を行なっていると、
毎回必ずと言っていいほど
参加者の方から出る疑問があります。

「公共バスの運転手は何故にあのように強気で偉そうなのか?」

私初めてこれを聞いた時思わず笑ってしまいました、
苦笑いですが(笑)

私からすると普通というか当たり前な感覚なので、
なぜ?と問われることが非常に新鮮でした。

(上海、北京、広州どこであろうと駐在員の方々皆同じことを思っているの

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優しさと甘さを混同する駐在員

私がこれまで中国で見てきた駐在員の方々の中で、ローカルスタッフをマネジメントする際に、「優しさ」と「甘さ」を勘違いし、自身が追い込まれるような状況に陥ったり、後任に迷惑をかけてしまったりするケースがあります。

今回は、その後任に迷惑をかけるという点で、私自身の体験をお話しします。

私が駐在員時代の話です。

とある駐在員の帰任が決まり、その方の部署が解散し組織再編となった際に、余剰人員が1人出

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歴史書から学ぶ日中関係

異文化研修でも毎回お話しすることですが、
是非歴史書を手に取って読んでみてください、と。

歴史書を読むことで、
なぜ現在がこうなっているのかを
過去の歴史から学ぶことができるからです。

大学時代の恩師の口癖はいつもこうでした。

「物事には全て因果関係がある、今起こっている現象は過去に全て原因がある。だから我々は歴史を学び教訓とし、同じ過ちを繰り返さないようにするべきである。」

これは口酸っ

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「転勤」という奇妙な風習がある日本、その非常識を異文化に持ち込むべからず

「転勤」という奇妙な風習がある日本、その非常識を異文化に持ち込むべからず

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駐在員として中国に仕事で来られている方には、

色々な方がいらっしゃいます。

ポジティブもしくはネガティブな感情で、

その「転属」もしくは「転勤」について語ってもらうと

講師の経験上9割以上はネガティブな感情で

その「転勤」について答えが返ってくることが多いです。

駐在員の方々は往々にして
会社に言われて仕方なく来た、

ということが多い現状、
これに対し

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2022年4月の中国失業率がやばい18.2%の若者がすでに失業(Youtube原稿)

2022年4月の中国失業率がやばい18.2%の若者がすでに失業(Youtube原稿)


5月16日に行われた国務院の会見で、
4月の経済状況についての発表によると
中国全体での失業率は6.1%に達した(2022年4月全国城镇调查失业率为6.1%)

25〜59歳の失業率5.3%
16〜24歳の失業率18.2%(対3月比2.2%アップ)

2020年のコロナ禍の時と比べると更に高くなっている

国务院新闻办就2022年4月份国民经济运行情况举行发布会

18.2%の数字から見ると、1

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