マガジンのカバー画像

あの子の記憶。

18
あの子(木村仁美)から見たあの子、わたしの時間。映す世界。フィルム、一眼レフ、iPhone等を使用。セルフポートレート。
運営しているクリエイター

記事一覧

いつか終わりが来る日を。

いつか終わりが来る日を。

いつか終わりが来る日を分かっている。

それは幼い頃、父がお椀に取り分けてくれた夜食の即席ラーメン。
泣いて帰ってきた私にプレゼントして履かせてくれた、緑色のランニングシューズだとか。

いつかみんな居なくなってしまう。結局。
この世界から。

そんな事はいつだって分かっているようで分からない。だけれど、ふとした瞬間、私は気づいてしまう。

今は自分で夜食の即席ラーメンを作って食べれる事や、自分自

もっとみる
花束を送ること。

花束を送ること。



私はキャンバスになんて
なりたくなかったんだ、
私は”色”になりたかったんだ。

雨が降った日
夏の残像を見つけた

久々に降り立った駅
幾つもの思い出を残して

花束を送ることは

ごめんねとさよならの意味

それとも祝福でしょうか

いなくなることへの祝福

よかったね
ばいばいは言えない
さよならだって言ったら
続きがなくな

もっとみる
自分を写真に残す(遺す)という事。

自分を写真に残す(遺す)という事。

桜の前、自撮りをする私。
桜の前、桜とともに写真を撮られる私。

桜の散る中、それらと共に私は必死に何かを残そう(遺そう)としている。

美しいものを見た時、写真に撮りたいと思ったのはいつの事だっただろうか。
幼い頃に山登りをして、父のカメラのレンズバッグを交代で持ち歩いていた頃から。いや、公園のブランコで落っこちて泣いてたあの頃から、いや、もっともっとカメラや写真というものはもっと自分の近く

もっとみる
「消」

「消」



消える時は色がなくなっていくのかなあ

夢が消えてなくなってゆくみたいに。

2015.1.11