ココロマッサージ

渡辺敬人「鍼灸師、あんま指圧マッサージ師」  東京都北区の鍼灸マッサージサロン「ココロ…

ココロマッサージ

渡辺敬人「鍼灸師、あんま指圧マッサージ師」  東京都北区の鍼灸マッサージサロン「ココロマッサージ」代表www.kokoro-massage.com

記事一覧

人違い

高校の頃、隣のクラスにヤッさん(ヤーさんではない)という奴がいた。 サッカー部だったヤッさんは、他校にも名を轟かせる程のエースストライカーで、僕は彼と顔が酷似して…

dark side of Wiki

7月の蒸し暑いある夜。 ベタつく汗と、どんより重い空気が体にまとわりつく。頭痛の前兆だろうか、目の奥も締め付けられるように重く、おぼろげに光る満月のほのかな月明…

おじいさんの夢

昔、へんな夢を見た。 フランスのシャンパーニュ地方、山の中腹に小さな小屋があった。寝起きなのか、眠そうな顔をした男がいる。男はボンヤリと考えごとをしていた。 (…

「アリとキリギリス」

現代の鍼灸医学の礎になっているのが中国最古の医学書「黄帝内経」という本で、その中の考え方の一つに「陰陽論」と言うものがある。 その中に、 「黄帝曰く、 陰陽なる…

時間

かつてスティーブ・ジョブズは言っていた。 「もし今日が人生最後の日だったら、今日あなたがやろうとしていることは本当にしたいことなのか?」   とか、 「あなたの時…

支え

「人」という字は互いに支えあっている、と金八先生が言っていたが、支えあってる、というよりは、お互い不安定な状態で寄りかかり合っているような感じで、どちらかと言う…

透明人間

建築の学校をギリギリの単位で卒業した僕は、たいした就活もせず内装建築の会社に入社した。 大阪に本社があり自社工場も岡山にある会社で、当時はまだバブルの名残があっ…

高円寺

上京して高円寺の叔母の家に下宿していた僕は、学校の帰りに商店街のレンタルビデオ屋でバイトをしていた。 大体いつも同じメンバーだ。 フリーターのNくんは僕より2つ…

大人と子供

学生時代のことを書いてみようと思って記憶を遡ってみたんだが、悲しいことにあまり思い返すことがない。 中学の時はバスケをやってた記憶しかないし、高校の時は寝てばか…

酒に飲まれる人

以前、こんな人がいた。 最初からテンションが高い。「ねえねえ、聞いてよ!昨日さ~、空見てたら、雲がカメみたいな形してたの~!!すごくな~い!?」と目を丸くして言…

女性という生き物

昔、「僕は死ましぇ〜ん!!」と叫びながらトラックの前に飛び出して行ったおじさんがいたが、実際そんなことしたらトラックに跳ね飛ばされて即死か、運良く助かってもトラ…

天国と地獄

誰しも若い時の苦い思い出はいくつかあると思う。 顔から出た火によって焼却してしまいたくなるような青臭い記憶も、年とともに良い思い出になるというが、その頃とあまり…

この世界の片隅に

先日、子供と「この世界の片隅に」というドラマを観ていた時に「センソウって何?」と聞かれて、返答に困ってしまいました。 一瞬「殺し合い」というワードが頭に浮かびま…

牛丼大盛りを食べる女性

この前、おじさんの巣窟「吉野家」でご飯を食べていたら、若い女性が一人で牛丼の大盛りをおいしそうにバクバク食べて、お弁当まで買って帰っていきました。 どんだけ食う…

初めまして

東京都北区の鍼灸マッサージサロン「ココロマッサージ」代表の渡辺と申します。 心や体、本、映画、音楽、本などをベースに少し深い部分を突いていきたいと思います。 コ…

人違い

人違い

高校の頃、隣のクラスにヤッさん(ヤーさんではない)という奴がいた。
サッカー部だったヤッさんは、他校にも名を轟かせる程のエースストライカーで、僕は彼と顔が酷似していた。
あまりにも似すぎていたため、顔が似ているという理由だけでサッカーが上手いと勘違いされた僕は、球技大会でトップ下にコンバートされたのはいいが、サッカーなんかまともにやった事もなく、サッカーといえば毎週読んでいた少年ジャンプの「キャプ

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dark side of Wiki

dark side of Wiki

7月の蒸し暑いある夜。

ベタつく汗と、どんより重い空気が体にまとわりつく。頭痛の前兆だろうか、目の奥も締め付けられるように重く、おぼろげに光る満月のほのかな月明かりさえも煩わしい。

嫌な夜だ。こんな日は一杯あおって早めに寝るに限る。

所用を終えた僕は、裏通りの細い路地を重い足取りで歩いていた。

ある地点に達した時、僕の視線が何かを捕らえた。

ヤツだ。

僕はすぐに目を背けた。どう

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おじいさんの夢

おじいさんの夢

昔、へんな夢を見た。

フランスのシャンパーニュ地方、山の中腹に小さな小屋があった。寝起きなのか、眠そうな顔をした男がいる。男はボンヤリと考えごとをしていた。
(今日も水、汲みにいかないとな)
毎日の日課なのだろう。毎朝、水を汲みにいかないといけない。それもけっこう麓の方まで。男は思っていた。
(あ〜、めんどくさい)

という夢。
さっきまで本当にそこにいたように、やけにハッキリと覚えてい

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「アリとキリギリス」

「アリとキリギリス」

現代の鍼灸医学の礎になっているのが中国最古の医学書「黄帝内経」という本で、その中の考え方の一つに「陰陽論」と言うものがある。

その中に、

「黄帝曰く、 陰陽なる者は、天地の道なり、万物の綱紀、変化の父母、生殺の本始、神明の府なり」

と言う記述がある。

何のこっちゃ分からないだろう。

僕も何のこっちゃ分からない。

要約すると、世の中のものは全て「陰」と「陽」に分けられますよ、と言う意味だ

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時間

時間

かつてスティーブ・ジョブズは言っていた。

「もし今日が人生最後の日だったら、今日あなたがやろうとしていることは本当にしたいことなのか?」
  とか、
「あなたの時間は限られている。だから、誰かの人生を生きて無駄にしてはいけない。」
  とか、
「自分がもうすぐ死ぬという事実は、大きな決断をする手助けをしてくれる人生で最高のツールだ。」
  とか。

確かにその通りだと思う。はい、そうね。言いたい

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支え

支え

「人」という字は互いに支えあっている、と金八先生が言っていたが、支えあってる、というよりは、お互い不安定な状態で寄りかかり合っているような感じで、どちらかと言うと、どこか人任せで、何となく成り立ったバランスで意図せず出来上がってしまった字のような気がする。

満員電車の中のように、みんな誰かに寄りかかり、寄りかかられながら生きている。

何かに寄りかかっていると思っている人は、いつの間にか何かに寄

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透明人間

建築の学校をギリギリの単位で卒業した僕は、たいした就活もせず内装建築の会社に入社した。

大阪に本社があり自社工場も岡山にある会社で、当時はまだバブルの名残があった建設ラッシュの東京で、新宿都庁や赤坂TBS、聖路加タワー、JT本社、恵比寿ガーデンプレイス、キリンビール本社、テレコムセンターなどの大きな現場から一般のオフィスビルまで、主に内外装のスチール製品を扱っていた。

大阪の本社で入社式を行っ

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高円寺

高円寺

上京して高円寺の叔母の家に下宿していた僕は、学校の帰りに商店街のレンタルビデオ屋でバイトをしていた。

大体いつも同じメンバーだ。

フリーターのNくんは僕より2つ年上のフリーターで、あまり仕事はしない。
いつも店のテレビで映画を観ながら客やスタッフとおしゃべりしており、そっちの方がメインの仕事のようだった。
店長の前でも終始ダラダラしているが、キレイな女性客が来店すると、人が変わったように積

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大人と子供

大人と子供

学生時代のことを書いてみようと思って記憶を遡ってみたんだが、悲しいことにあまり思い返すことがない。

中学の時はバスケをやってた記憶しかないし、高校の時は寝てばかりいたので、ほとんど覚えていない。

高校時代はとにかく一日中眠たかった。夜9時間くらい寝ていたにもかかわらず、日中も、授業中、休み時間、昼休み、放課後、いつも眠かった。そして、教室、部室、屋上、保健室、中庭、所構わず寝ていた。高校3年間

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酒に飲まれる人

酒に飲まれる人

以前、こんな人がいた。

最初からテンションが高い。「ねえねえ、聞いてよ!昨日さ~、空見てたら、雲がカメみたいな形してたの~!!すごくな~い!?」と目を丸くして言うので、「へ~」とか「ふ~ん。」とか適当な返事をすると、そのリアクションに納得できなかったのか「いや、ホンットにすごかったんだって!!あ~写メとっとけばとかった~」と、まだ食い下がる。(そんなもん、写メなんかの小さい画面で見せられたら逆に

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女性という生き物

女性という生き物

昔、「僕は死ましぇ〜ん!!」と叫びながらトラックの前に飛び出して行ったおじさんがいたが、実際そんなことしたらトラックに跳ね飛ばされて即死か、運良く助かってもトラックの運ちゃんにボコボコにされて病院送りだろう。 (by 101回目のプロポーズ)
愛の表現の仕方は人それぞれだが、行き過ぎてしまうとただの冬彦さん(ストーカー)だ。
そんな〜時代も〜あ〜ったねと〜♪(by 中島みゆき)と、そんな金八先生の

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天国と地獄

天国と地獄

誰しも若い時の苦い思い出はいくつかあると思う。

顔から出た火によって焼却してしまいたくなるような青臭い記憶も、年とともに良い思い出になるというが、その頃とあまり変わってない今に気付き、また記憶の蓋をそっと閉じて見なかったことにしたくなる。

さかのぼること、今から21年前。1997年の夏。

給料の全てをCDやライブなどにつぎ込んでいたため食べるものが無くなり、タンポポやぺんぺん草を食べながら、

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この世界の片隅に

この世界の片隅に

先日、子供と「この世界の片隅に」というドラマを観ていた時に「センソウって何?」と聞かれて、返答に困ってしまいました。

一瞬「殺し合い」というワードが頭に浮かびましたが、小学1年生の子供にはとても言えることではないので、「国と国が戦うことだよ。」と答えておきました。

たぶん今は、スポーツの戦いみたいな意味合いとして認識しているんだと思いますが、そのうち学校でも習ったりしながら「センソウ」の本当の

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牛丼大盛りを食べる女性

牛丼大盛りを食べる女性

この前、おじさんの巣窟「吉野家」でご飯を食べていたら、若い女性が一人で牛丼の大盛りをおいしそうにバクバク食べて、お弁当まで買って帰っていきました。

どんだけ食うんだ!?と思いましたが、

とても清々しく、美しい光景だと感じました。

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「やってはいけないと思っていること」や「やらなければいけないと思っていること」って意外と多いん

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初めまして

東京都北区の鍼灸マッサージサロン「ココロマッサージ」代表の渡辺と申します。

心や体、本、映画、音楽、本などをベースに少し深い部分を突いていきたいと思います。

ココロマッサージ www.kokoro-massage.com
#マッサージ #エッセイ