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プロローグ(声劇台本)
【登場人物】
マミ♀(20)
ユカ♀(20)
※括弧内のシチュエーションは、状況をイメージしやすくするために付加したもので、効果音等を指示するものではありません。もちろん効果音を入れてくださっても構いません。
※語尾、相槌などは、演じやすいように変更していただいて構いません。
【本編】
(羽田空港到着ロビー)
ユカ:あ、いたいた! ごめんね。電車、遅れちゃってさ。待った?
マミ:う
牛フィレのパリ風メーテルドテルバター添え
「テキトー言ってやがるんじゃねえだろうなあのジジイ」
三度目の正直とはならず、車で屋敷の門を出た俺は吐き捨てるように言った。
となりで助手のマイト君が首を傾げる。
「だったら端っからありもしないテキトーな料理名言えばいいと思うんですよね」
俺は舌打ちする。
「テキトーに言ったのかもしれんぞ。その、なんちゃらバターが」
「メーテルドテルバター」
「そう、それが実在したのだって、偶然かもしれない
昨夜公開した声劇台本『夏祭りの待ち合わせ』ですが、テキストをコピペしたら場面転換部分の改行が消えちゃってたのに気が付いて、修正しました。
あの日渡せなかった言葉
シャワーから出て部屋着を着ると、ちょうどスマホが通知音をならした。見るとあゆかからメッセージが届いている。
『家、帰ったよー』
俺は早速返信した。
『おかえり』
『なにそれ』
『だって帰ってきたんでしょ』
『ここにいない人が言うのおかしいでしょ』
最近お気に入りのアニメキャラが驚愕しているスタンプを挟み、さらに返信。
『いや、でも俺の家なんだし』
『それでも。今いないじゃん』
『そこ重要?』
TRICK? OR TREAT?
「トリック・オア・トリート!」
あたしが開口一番そう言うと、ユウキは笑った。
「なんだよ、挨拶みてえに」
「なんだよノリ悪いなあ。雰囲気でしょ」
「いや、わかるけど」
なんて言いながらなにかをこちらに差し出す。あたしはほとんど反射的にそれを受け取った。ハロウィン風の包み紙にくるまった、飴玉か何か。
「なにこれ」
思わずクスッと笑う。
「なんだかんだ言って準備してるし」
「ねだられそうだなって
大好きなあなたへ 〜声のお便り〜
あなたには、とびっきり素敵なお手紙を書いた人を知っていて。
そうでなくても、たくさんの人があなたに気持ちを届けているのも、間違いないだろうし。
だから、僕なんかがこうしてお手紙を綴るのは、ひょっとしたら、余計なことかもしれません。
でも、やっぱり一度は、書いておきたい、伝えておきたいって思ったんです。
あなたとは本当に長い付き合いになります。
いつ出会ったのか正確なことはわからないけど、ひょっと