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わたしの句

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趣味の句作(俳句・短歌)をまとめました
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記事一覧

「洗濯物溜まりぬその日生きた証の分だけ」

「洗濯物溜まりぬその日生きた証の分だけ」

「洗濯物溜まりぬ
その日生きた証の分だけ」

なんか洗濯物ってすぐたまるよなぁ…と思って1句作りました。家族みんながその日1日、変わらず過ごせた証だよなと思いつつ。

「娘の手の小さきことを思い出す少し切なき成人の日よ」

「娘の手の小さきことを思い出す少し切なき成人の日よ」

成人の日。うちの娘は2年前に済ませましたが、着物のレンタルやら着付けの手配やら、挙句当日の成人の式典の日には、終了2時間後には、学校のある松山に戻る飛行機に乗らねばならず、本当にバタバタな1日でした。

それでもまあ、なんとか一通りの役目は果たしたのかな、と。
自営業で忙しく、しかもクリスマスやGWなど、人がお休みの時が繁忙期の飲食店、一般のお家とは同じようにいかないこともあって、かわいそうな時も

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「ひしめきて靴踏み踏まる初詣」

「ひしめきて靴踏み踏まる初詣」

お題は「靴」

ひしめきて靴踏み踏まる初詣

「靴」は無季の言葉なので、どんな場面がいいかなと考えを巡らせ、季節的に初詣のお参りの句を作ってみました。コロナも終わり、たくさんの人たちが初詣に出かけることでしょう。混雑につい、誰かの靴を踏んでしまったり、逆に誰かに踏まれたり。コロナ前はちょっと煩わしかった人出も、今年ばかりは「コロナ前に完全復活だなぁ」と感慨深いかもしれません。

しかし今年のお正月

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「ストーブやラジオの響く夜警部屋」

「ストーブやラジオの響く夜警部屋」

ストーブやラジオの響く夜警部屋

季語ストーブで。
ストーブのある場所といえば、家庭はもちろん学校や駅、旅先の冬の宿などが思いつきますが、ふと深夜ラジオと組み合わせたくなって考えを巡らせ、冬の夜の警備室を思いつきました。
見回りの時間になったのか、夜警さんのいないがらんとした部屋。赤々と燃えるストーブと響いてくるラジオの音。そんな時に流れてくるのは…

ストーブや野太き演歌ながれくる

「やめられぬ戦の先の冬銀河」

「やめられぬ戦の先の冬銀河」

やめられぬ戦の先の冬銀河

殺しあいなどよせばいいのに冬銀河

先日のふたご座流星群。暖かい夜だったので、20分ほど粘って10数個の流れ星を見ることができました。流星を待つ間、光る星々を眺めていると、その先に続く宇宙の不思議にどうしても思いを馳せることになります。今目にしている光は、自分の生まれる、ひょっとしたら人類や生物が誕生するはるか昔の光が、今やっと地上に届いている。宇宙スケールの時間軸と、

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まず大根たまごこんにゃくおでん鍋からしの小山崩れて溶けて

まず大根たまごこんにゃくおでん鍋からしの小山崩れて溶けて

まず大根たまごこんにゃくおでん鍋
からしの小山崩れて溶けて

おでん鍋湯気もうもうとたちのぼる
猫は小首を傾げて見上げ

最近はスーパーで袋詰めになったおでんを買うことが多くなりました。自分で作ろうとすると、意外に用意する食材がたくさん必要で、高くなってしまうし、夫婦二人分には、これに練り物や厚揚げ(意外に美味しい)を足して、それで十分です。

実家のおでんには粒みそタイプのからしがつきものでした

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「行きついた場所が正解銀杏散る」

「行きついた場所が正解銀杏散る」

今日のランチは3組、初めてきたという方、毎月来られるクリニックのご夫妻、そしてお母さんの還暦祝いの親子。娘さんからの依頼でデザートはメッセージ付きの記念日プレートで。とても喜んでくださった。

自分もなんだかんだであと数年で還暦だな。娘は祝ってくれそうもないが。そもそも還暦など知らぬかもしれぬ…
でもいいのです。小さな頃はかなりおっぺけぺーだった娘も、紆余曲折しながらとりあえず今は元気に仕事して、

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秋日和肉の香満ちるレストラン撥ねるソースを凝視している

秋日和肉の香満ちるレストラン撥ねるソースを凝視している

最近は滅多に釣りに行かなくなったとーちゃん。やることもなさそうなので、10月にリニューアルしたというハッピーポイントに一緒に出かけてみる。リニューアルオープンしてから日も経ったし、平日の月曜日だし、もう落ち着いたかなと思ったらまさかの40分待ち🙈

でも天気もいいし桜島を眺めてのんびり待つ。後で気がついたが、今回新設されたカフェスペースでコーヒーを飲みながら待てばよかった。

ここはとーちゃんが

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鮎解禁夫は勇みて竿折りて

鮎解禁夫は勇みて竿折りて

せっかちオットの句をもう一句😅

楽しみにしていた鮎釣りなのに…(実話です)
楽しみにし過ぎて力が入り過ぎた模様。
もう少し落ち着こうね(よしよし)
#日記俳句 #鮎 #エッセイ #暮らし #夏

君のことを俳句にして見たよ、と披露したところ爆笑してました。

その日にはまだちと早い鰻食う

その日にはまだちと早い鰻食う

「その日にはまだちと早い鰻食う」

夫が無類の鰻好きで…しかもせっかち、「今、この瞬間を生きるタイプ」
例えば休日、美味しいお店にランチだかディナーだか行く時にも、もうあと20分で着くよ、というときに空腹が我慢できず、コンビニでおにぎりを買うタイプです…😭

土用の丑の日にはまだ少し早いですが、美味しくいただきました。
#エッセイ #暮らし #日記俳句 #鰻 #土用の丑の日

今年の丑の日(7

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白球はアメリカの空へ梅雨明ける

白球はアメリカの空へ梅雨明ける

「白球はアメリカの空へ梅雨明ける」

いやいや、大谷選手はすごいですねぇ…
梅雨まで明けちゃいました。
なんとなくオリンピックを100%の気持ちで応援できない気分なので(な、なんかもやもや)、大谷選手の大リーグでの活躍は心安らかに見られます。
#日記俳句 #夏 #俳句 #大リーグ #大谷選手 #エッセイ #暮らし

スモモジャム陽を溶かしたる色をして

スモモジャム陽を溶かしたる色をして

「スモモジャム陽を溶かしたる色をして」

野菜は買うものでなく、もらうもの…田舎あるあるです。お店で提供するデザートにスモモを使いたいなぁ…と思っていたら、タイミングよく「つかいきれないからもらってーー💦」と知り合いから連絡が😆 6キロ近いスモモをいただき、早速ジャムに。美味しくできました!

スモモのタルトとしてご提供💕
#エッセイ #暮らし #スモモ #料理 #俳句 #haiku

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ガチャガチャと皿洗う夫猛暑なり

ガチャガチャと皿洗う夫猛暑なり

「ガチャガチャと皿洗う夫猛暑なり」

夫と二人自営業(小さな町で小さなレストランをやっています)。コロナ禍でも、まだその影響の少ない町なので、週末など忙しくさせていただきありがたい。でも暑さと疲れでお互いイライラが溜まることも😅 そんなある日の1句です。

(若い頃は喧嘩すると何日も口をきかない、などということもありましたが、最近は互いに自分の機嫌をとる術を覚えたので、10分後には協力しあって賄

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ひまわりは画家一人世に知らしめたり

ひまわりは画家一人世に知らしめたり

「ひまわりは画家一人世に知らしめたり」

1時間ほどドライブして、デジタルアートによる「動くゴッホ展」というのを見てきました。あの独特の構図の歪みを、心の揺らぎとして、音楽とテオに当てた手紙の朗読とともに再現・展示した不思議な空間。

手紙に書かれたゴッホの思いは、山頭火や放哉、また最近愛読しているお笑いの又吉さんなんかと通じるものを感じました。極めることの孤独は、表現者に共通するのかもなぁ…

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