記事一覧
石田あきら×橙乃ままれ『まおゆう魔王勇者「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
長い旅路の末、魔王と 1 人対峙する勇者。魔王はお決まりのセリフを口にする。「この我のものとなれ、勇者よ」。それに対しセオリー通り「断る!」と答えたはずの勇者だったが――。
現実の世界史に、魔王など魔族との対立をファンタジーとして組み合わせて解釈すると、この漫画における魔族の侵略戦争も人間同士の戦争も、何も違いがないということに気づかされる。お互いに利益を求めて略奪し、多くの犠牲を経て協定が結ば
押見修造『惡の華』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
ボードレールを愛する、文学少年・春日高男(かすが・たかお)。ある日、彼は、放課後の教室に落ちていた大好きな佐伯奈々子(さえき・ななこ)の体操着を、思わず盗ってしまう。それを、嫌われ者の少女・仲村佐和(なかむら・さわ)に見られていたことが発覚!!バラされたくない春日に、彼女が求めた “契約” とは……!?
好き嫌いが別れる青春時代の黒く深い闇。読み手をかなり選ぶだろう。仲村佐和に出会えたことは、春
岩永亮太郎『パンプキン・シザーズ』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
それは、戦災という名の “もうひとつの戦争”!!帝国陸軍情報部第 3 課、“復興” を担うモノたち。通称――PumpkinScissors(パンプキン・シザーズ)!!永き戦乱により荒廃しきった帝国各地。停戦後の 3 年間を奔走(ほんそう)するパンプキン・シザーズだが、なかなか成果は挙がらぬまま……。しかしある日突然現れた、大重量の単発拳銃を片手で操る “巨漢の復員兵” が、この国の《運命》を変えて
もっとみるきらたかし『ハイポジ』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
天野光彦は妻に離婚を切り出され、会社もリストラされたばかりの 46 歳。自身の境遇を嘆いていた光彦だが、気がつくと 16 歳の自分の中に。時は 1986 年。密かに想いを寄せていた小沢さつき。高校時代は話したこともなかった妻の幸子。セピア色だった想い出がカラフルに輝きだす!
『僕だけがいない街』など、タイムリープして学生時代に戻る設定はよくあるが、46 歳の中年真っ盛りが風俗店で倒れて高校時代に
石川優吾『よいこ』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
江角風花は小学5年生。心は純粋無垢な子供そのものだけど、体だけはスーパーモデル顔負けのナイスバディ。そんな彼女は母親と二人で暮らしていたが、母親の仕事の都合でいとこのジロー一家に預けられることになってしまった。引越しのその日、ジローが家に帰ってくると、玄関に素っ裸の風花がいて…
毎回、一箇所だけ笑えればいい、というスタンスで連載していたらしいので、ギャグ漫画でありながら無理なギャグの畳み掛けがな
徳弘正也『狂四郎2030』|絶対に忘れられない漫画が、そこにはある
西暦 2030 年。第三次世界大戦が終結して 5 年後の日本だ。核ミサイルによる戦争は、80 %に及ぶ地球上の人間を消滅させていた。生き伸びた狂四郎は、空を警護するヘリ巡査になっていた。そんなある日、科学者の脳を移植された言葉を話す犬・バベンスキーと出会う。
『新ジャングルの王者ターちゃん』の連載中にエロに対する規制が入り、それについて徳弘正也はとても不満そうだった。確かに徳弘正也のエログロ描写