【リヨン留学記】9話:リヨンはおいしい?-夜ごはん編-
「À Table(ア・ターブル)」と呼ばれる瞬間が、留学中一番の楽しみだった。
「À Table」というフランス語を直訳すると「テーブルに」だが、「ご飯ですよ」と呼ぶときの言葉である。
留学中は朝ごはんと夜ごはんをオディールが用意してくれていた。そのため午後7時頃になるとオディールがわたしの部屋をノックし、「À Table」と言うのである。
部屋では大体仕事や勉強をしていたから声をかけられても頭がうまく切り替わらず、なんだか忙しない気分になることもあったけれど、ダイニング