病む前に、やっていて助かったこと

かつて適応障害になりましたが、病む前にやっていて良かったと思ったことをメモします。
※今回は心の対話ではなく実務的なお話です。


・物を減らしていた
ミニマリズムにハマった時期があり、断捨離で必要な物を厳選して物を減らしていましたので、
病んだときに部屋が荒れずに済みました(笑)
おかげで脱出してくる際の引っ越しも比較的スムーズでした。

病んでいたときは何もしたくない、ボーッとしている日が多かったので…物を減らしていなかったら相当凄いことになっていたと思います。

・必要ないものは買わない。を徹底していた
病んでいたとき、確かに肌荒れで化粧品が増えたり、薬の代用にしていた栄養ドリンクの購入や病院で出費は増えていましたが
この習慣のおかげで、病んでも買い物でストレス発散をしようという選択が起こりませんでした。


・飲酒しない習慣を身につけていたこと
元々お酒を飲む習慣がありませんでしたので、辛くてもお酒に逃げようという選択肢がありませんでした。
良くも悪くも、辞めてくる1ヶ月前はふと「そっか。死ねばこういう辛さを味わらなくても良いもんね」と頭に浮かぶ瞬間があり、はいアウト!となりましたが
もし飲酒などの習慣があったら、逃げる決断がもっと遅れてしまっていたのでは…?とすら思います。

※とはいえ、私は本来「辛いとき、疲れたときは湯船で休んで、早く寝るが一番!」と考えていたので、ストレスで眠れなくなった時は死活問題でした…
そのときは自律神経を整える栄養ドリンクを飲んで寝て、極力睡眠薬を使わないように過ごしていました。
元気だったときは寝る前に白湯を飲んで心を落ち着かせていたのですが、病んだときは何故かその選択肢がなくなっていたことも、今思うとゾッとします;


・貯金していた
元々お小遣いを貯金していたり、社会人1年目の段階で半年くらい生活できそうな金額を蓄えていたので、辞めてもしばらく困らない状況を作れました。
こうして悠々とnoteに記録を残せる精神状態にあるのも、自分とゆっくり対話する時間を作れたのも、貯金していたからだと思っています。


・社外の人など、外部と交流して知人や相談できる人を作る
私にとってこれは大きかったです。
私の場合は学生時代の友人達や、習い事で知り合った人、近所で仲良くなった大人、オンラインのセミナーで知り合った人事経験がある方などに相談していましたので
早い段階で「あ、自分がいる会社はおかしいぞ」と気付けたり、辞める決断が早まった所もありました。

同期や社内の人に相談したこともありましたが、結局は同じ会社の人なので話が愚痴になって時間だけ過ぎてしまったり、価値観が合わなかったりで;
そこに外部の人たちから「そもそも辞めたい会社に残ってる人なんて、その時点で感覚合わないでしょ(笑)」
「若いんだし、こんな田舎にいないでもっと遠くに行ってみたら?」言って貰えたのは当時の私にとって大変救いでした。
病院に行く後押しをしてくれたのも、外部の知人たちでした。

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やっておけば良かったこと

・住民税や自動車税など、住んでいる地域でかかっている税金を把握
存在を把握しているだけでも全然違います。
逃げてくるときに、これを把握しているだけで手続き漏れによる余計な手間を省けます。
尚、当時の私は学生時代の感覚で、やることは住民票の転出届・免許の住所変更・公共料金の支払いと停止手続きくらいだと思っていましたので、
逃げてきた場所から何かしら通知が来て、それだけでストレスがかかっていました;

・無職になった場面で使う制度を把握して、イメージ
例えば
①失業保険の仕組み(対象、特定理由離職、具体的な給付日数、手続き場所など)を知り、自分はどれに当てはまるか?考えておく
②国民健康保険、国民年金の制度と金額をざっくり予測・見積もり(健康保険は人によって金額も違うため)
③自分の収入、引かれている税金について知っておく(辞めた後、失業給付の申請や国民健康保険料の算出で必要な情報になるため。)

などです。
ちなみに私の場合は、会社を辞めてきてから健康保険料と年金だけで月に4万は飛んでいます。
他にも軽自動車の保険料で月に1万ちょい、逃げてきたときには住民税や自動車税も支払いました。

現在、健康保険料は辞めてきた会社の健康保険を継続しています(国民健康保険より少し安かったため)が、働ける状態になるまでの間は実家の扶養に入れて貰っていれば良かったなあ…と後悔しています。
多分3ヶ月くらいで治るでしょ!と思いきや、舐めていました。
半年経った今も病院の先生から働く許可が下りていない状況ですので、実家の扶養に入っていれば10万は捨てずに済みました(汗)

仕事を辞めてくるまでは所得にかかる税金の仕組みについてもぼんやりとしか把握していませんでしたので
いざ辞めた後に源泉徴収票をしっかり見てみて、思いの外税金が引かれていたことに気がついたり…(本当は自分のお金のことなので把握しておくべきなのですが)
病んでしまって逃げてくる時は、頭がボーッとして全然情報が入ってきませんでしたので、親の力も借りました。

元気な間にもっと税金の情報にアンテナを張っていれば、スムーズに手続きが済んだなと思います。


・環境が変化してすぐの段階で不調が起こったら専門の心療内科を予約
少しでも環境にストレスを感じて不調が起きたり、睡眠や振る舞いに異変があれば…

大げさと思わずに、病院の予約をしておくことを強くお勧めします。
病院というと大事に聞こえるかも知れませんが、心療内科の場合はカウンセリングがありますので、それを受けに行く感覚ならハードルが下がるかなと考えています。

私の場合は1ヶ月も経たないうちに怠さが取れない、寝付きが悪いなど症状が現れましたが
当時は「仕事覚えて疲れたのかな?寝れば治るか。」「心療内科はもっと病んだ時に行くものでしょ、まだ平気」くらいに思っていました…。
しかしいざ病んでみて限界は急に来ますし、精神系の病院は本当に初診の予約が取れません。
(休職するにも病院に行って診断書を貰ってこないといけませんし、これは病院の先生から聞きましたが、診断書を書かれた時点で休職しないといけないので「この日から休職します」はできない模様…。)
もし予約しても最悪の場合はキャンセルができる筈ですし、異常がなければなしで安心。ということで、早い段階で初診だけでも予約を入れるべきだったなと思っています。

※私は外部の知人に後押しされ、既に病んでいる状態で予約を取って1ヶ月待ち、今通っている実家の所にある病院は半年待ちでした。中には初診すら受け付けていなかったりするようです…
辛い時に初診を断られるのは大ダメージだと思います(;;)


・最後に
長々書きましたが、実際に病んでみて
人は本当に無理な場面に直面したら、こんなに簡単に病んでしまうものなのか。と知りましたし
「どんな人も、いつ病むかは隣り合わせなんだな…」と痛い思いをしました。

自分を守っていくためには、自分にとって気持ちや考え方次第でどうにかなる問題とそうではない問題を決して混同してはいけないですね。
混同してしまうとその分だけ逃げるのが遅れて、ご自身を怪我させる危険性が上がると思います。

いつ嫌なことがあっても良い意味で逃げれる状況を作っておく、
それはもし舟が沈んでも身軽に乗り換えられる状態にしておくという感覚で、防災準備みたいなものだと思います。

尚、私はこのような準備が自分のためになることを身をもって経験しましたので、
現在高い勉強代がかかっていますが今後の人生で選択の質を高めるための投資と思って、無職の今も大事に過ごしたいと思っています。


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