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書くことは孤独である ポール・オースターの訃報を目にして
書くことは孤独である。
ポール・オースターが『孤独の発明』に記したそのことの意味が長い間、わかるようでわからなかった。
40歳を過ぎ、本を書く日々を送るようになり、その事がなんであるのかを身をもって感じていることは、多分良い事なんだろう。
彼の作品を初めて読んだのは、高校生の頃、電車通学の途中で退屈だったからだった。
『鍵のかかった部屋』という小説で、作家の名前もよく知らないが、まあサリンジャー
今という瞬間を生きていたい。
2023年のクリスマスにおいても『クリスマス・キャロル』の映画を観て、この一年を振り返っている。毎年同じ作品を見ることで、自分の一年の変化を知ることができる。動くものを知るためには動かないものが必要なのだ。
12月のある瞬間について。
この2023年12月は、私の人生にとって特別な時間だった。
先日のnoteにも書いたように、私はこの2年半、ずっと企業変革をテーマとした本を書くことを目指してき
旅路よ長かれと思うこと。
私にとって、この2年半は、「企業変革についての本を書いている」といろいろな人に言い続けた時間であった。それは自分に「さあ書くのだ」と気持ちを盛り上げるために言っていたところもある。
先日、一通り原稿を書き終え、まだこれからも直すことはたくさんあろうが、自分としては大きな山を超えたという気持ちでいる。
今の気持ちが失われるよりも前に、少し活字にしておきたくてこの文章を書いている。
一度書き終えて。
雑誌『地上』に記事が掲載されました
JAグループ 家の光協会発行の雑誌『地上』2023年11月号に私の記事が掲載されました。
今号の特集は、「組織力強化の教科書」というもので、この特集の最初に掲載いただいています。
まさか農協の雑誌からも依頼を受けるとは想像していなかったのですが、考えてみると、この分野も変革が必要な分野です。
多少なりとも自分の知見で、この分野にも貢献できるならば嬉しいです。
http://www.ienohik
棚田と曼珠沙華の時間
何とか原稿を進めたくて、先日コワーキングスペースを訪れた。
たまたまそのほど近くに棚田があることに気がついた。
幸いにして原稿が少し進み、気分転換に出かけるとそこには美しい景色が広がっていた。
金色に輝く稲穂を涼しく少し乾いた風が吹き抜けていく。
傍には曼珠沙華が咲いている。
あまりの風景に心を奪われ、時が過ぎるのを忘れてしまった。
時は過ぎれば、それは過去になり、今の世界からは失われる。それ
苦しみとお別れすることが人生だ
幽霊という幻影と苦しみ
クリスマスキャロルは、チャールズ・ディケンズの原作であり、この作品についてあえて詳しく述べる必要はないだろう。金貸しの業突く張りのスクルージが、過去・現在・未来の自分の人生を精霊に導かれて見ることを通じて、善良な人間へと改心をするというストーリーである。
例年は、精霊による改心の意味とか、他者との対話の意味についての視点が浮かび上がってきていた。例えばこんな具合に。